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18 2015

ダニエル・ウェイ&カルロ・バルベリー他/デッドプール:モンキー・ビジネス

デッドプールモンキービジネス表紙

「お前のほうが僕より優秀だというのか?」
「まあね。俺の視点は独特だからね。な?」
「誰も殺すな」
「OK!当たり前さ。サイコーだぜ!」
[おいおい]
[ウソだよな]
「スパイダーマンとデッドプールのチームアップだ!
 ホットドッグで……お祝いしよう!」


デップー、今度はメイド・コスプレ!?
スパイディを巻き込んで、殺人猿と壮絶バトル!


「デッドプールは誰かの引き立て役なんかじゃない!」。まあ、本人はそう思ってる。でも、果たして本当にそうかな?ヒーローだろうとヴィランだろうと傭兵だろうと、スパイダーマンと共演して目立てるキャラクターは決して多くない。なにしろ彼はアメイジングだからね!
さて今回、デッドプールはまるでラブラブな奥さんのようにスパイダーマンにベタベタくっつくことになる。史上かつてない強敵から身を守るためだ。強敵と言っても、サルだけどね。その名はヒット・モンキー。そいつがデッドプールの赤い尻を追いかけ回すのさ!


◆収録作品

2010年04月:Hit-Monkey #1
2010年04月:Deadpool Vol.2 #19
2010年04月:Deadpool Vol.2 #20
2010年05月:Deadpool Vol.2 #21
2010年06月:Deadpool Vol.2 #22


◆デッドプールVS.殺人猿
メイドコスデップーお待ち!
一部で有名なメイドコスデッドプールお披露目エピソードがとうとう邦訳!!

このとんでもない絵面が拝めるデッドプール誌のエピソード、折り込みチラシによるとなんとデッドプールファンの邦訳リクエストNO1作品だったらしいです。
本作ではデッドプールがこれでもかといわんばかりにスパイダーマンと(一方的に)絡みまくるし、これはデプスパ推しのお姉さま方が大興奮すること間違いなしですね……
デッドプールとコンビを組んでる時のスパイディはいつもの軽口が少なめで、どうにも突き放す感じの姿や言動が多くなる……というかツッコミ役に回るのが新鮮。

ストーリーは行きつけの飲食店の店主、チェンが殺害された事件をスパイダーマンが独自に捜査し、デッドプールが犯人と思い込んで彼に接触した事から始まる。
でも本人にはアリバイがあり、殺害現場をデッドプールに見せた所、その犯行の手口から「犯人は暗殺者のサル、ヒットモンキーの仕業だ」という事が判明。
ヒットモンキーは暗殺者専門の暗殺者であるため、スパイダーマンはデッドプールを囮にしてこのサルをおびき出す作戦を企てるのだった……というのがおおまかな内容です。
そういえば『アイデンティティ・ウォー』の時もスパイディはデッドプールを容赦なく囮にしてたな!超回復能力持ちとはいえスパイディはデッドプールに対しては妙にあたりが強くて吹く。

ちなみにヒットモンキーとの対決エピソードは#19-21までで、#22は一話完結のエピソードとなってます。
こちらは偶然乗り合わせたバスでバスジャック事件に巻き込まれ、犯人を取り逃がしてしまったデッドプールが犯人グループのボスが「メイソン郡の保安官」である事を突き止めて、独自に犯人逮捕に動き出すというストーリー。
メイソン郡の人々のセリフがことごとく関西弁に訳されているのが地味にインパクトある。

いてこませばいいやんか

◆PICK UP キャラクター ヒットモンキー
ヒットモンキー「あの猿はペットじゃない。当店の上客だ」

本作初登場となる魅力的な新ヴィラン、それがこのヒットモンキー。
もう見まごうことなくただのサル、それもニホンザルらしいんだけれども、サルだと思って舐めてかかると痛い目を見るプロの暗殺者なんですこれが。
それも暗殺者専門の暗殺者という渋い設定のキャラクター。その筋の世界ではかなり有名なサルらしく、その辺のギャングじゃ入店できないようなクラブにも顔パスで入れてしまうとか。
ヴィランと言っても根っからの悪人というわけでもなくて、デッドプールを殺そうとしてスパイダーマンに流れ弾を当ててしまった時には悲しげな表情を浮かべるといった一面もあったり。

このサル、元々は普通のニホンザルだったのだけれども、ある時雪山に迷い込んできた凄腕の暗殺者のワザを観察して盗み、暗殺者の追っ手によって仲間のサルを虐殺された事をキッカケに暗殺者への復讐を誓い、暗殺者専門の暗殺者へと変貌した……というのが彼のオリジン。
なかなか魅力的なキャラで、本書収録のワンショット以外にも個人誌(第2シリーズ扱い)を獲得していたりもするのですが、全体通して登場エピソード自体はかなり少なめ。
※2015年9月時点でたったの13回。別アースでの登場が計2回(「Earth-11080」「Earth-12101」)。


でもインパクトのあるキャラなおかげか知名度は結構あるみたいです。
『スタン・リー・オフィシャル・チャンネル』で配信されたショートアニメ『Bad Days』のデッドプール回にも顔見せしていますしね。
ヒットモンキーのこれからの活躍に期待したい!


◆感想
面白かった!!
デッドプールのキャラ性の一つである「サイコ」な部分は本作ではかなりなりを潜めており、自分なりにヒーローとして真っ当に活動しようとしている姿が面白く、あとちょっとかわいい。
ただギャグをやるだけなストーリーでは終わらず、シリアスで切ない場面もちょくちょくあります。特にコミカルだと思われたヒットモンキー編のラストは物哀しい。

本書は実はデッドプール第2シリーズの第4巻の邦訳というかなり中途半端な部分を引っ張ってきている一冊なのですが、前巻までのストーリー的な繋がりはなく、そもそも本作がほぼ読み切りに近い構成なので特に違和感なく読めると思います。
まあいちいち書かなくても、これまでに刊行されているデッドプール邦訳は全て単独で楽しめるものばかりがチョイスされているんだけれどね!

【デッドプール:モンキー・ビジネス 補足】
※ヒットモンキーの原型?とも呼べる短編エピソード「Hidden Man」についての解説もあります。要チェック。

◆小声
モンキービジネスチラシ

実際には2ページぐらいしか登場せずたいして話にも絡まないのにチラシで「映画公開も近いファンタスティック・フォーも登場する、ファン待望の人気作!」と宣伝するのはちょっと詐欺臭いと思った(ツッコミ)。
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2 Comments

がいこつ  

これまでスパイダーマンとファンタスティックフォーの仲を描く邦訳がほとんどなかったので、あそこでバクスタービルディングにいきなり行ってるのは唐突で意味不明に見えるかもしれませんね。

2015/09/19 (Sat) 08:43 | EDIT | REPLY |   

michael  

>>がいこつさん
そういえばピーターはジョニー・ストームと仲がいいんでしたっけ?FFの第1シリーズで(強制的に)同居するエピソードがあるとか聞いたような。
http://marvel.wikia.com/wiki/FF_Vol_1_17
実際の所はピーターからすると親しい相棒というよりはウザい友人って感じらしいですが読んでみたい……

2015/09/21 (Mon) 18:49 | EDIT | REPLY |   

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