ツルゴアXXX

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10 2015

ウィル・コロナ・ピルグリム&ミゲル・セプルベダ他/アントマン:プレリュード

アントマンPrelude表紙

『手に負えない任務に飛び込んでしまった。油断はしないことだ。
 考えうるすべての危険に備えたけれど…研究者として僕はよく理解している…
 理論と実践はまったく別物だってことを』


マーベル・スタジオズの最新作『アントマン』の公式前日譚が登場!

ドラマティックな「アントマン」誕生秘話や、スコット・ラングがアントマンになるまでを描いたルーツを探る原作コミックなども多数収録!

マーベルの最小ヒーロー、アントマンとなったスコット・ラング。彼が登場するずっと前の時代に、アントマン・ヘルメットを被り、小さな体で大活躍していたハンク・ピムのストーリー。冷戦下のベルリンを舞台に決死の任務に挑んだ冒険の行方は?
そして、スリリングな映画のバックアップ・ストーリーも収録。新しいアントマンとなったスコット・ラングは犯罪者としての過去から立ち直れるのか?


◆収録作品

1979年04月:Marvel Premiere #47
1979年06月:Marvel Premiere #48
2013年08月:Age of Ultron #10A.I.
2015年03月:Ant-Man Vol.2 #1
2015年04月:Marvel's Ant-Man Prelude #1
2015年04月:Marvel's Ant-Man - Scott Lang: Small Time Infinite Comic #1
2015年05月:Marvel's Ant-Man Prelude #2


◆身長わずか1.5cmのヒーロー、アントマン!
映画『アントマン』公開に併せて、小プロから前日譚コミックなどを収録した『アントマン:プレリュード』の邦訳版が刊行!
これまで邦訳版のプレリュードシリーズはその殆どが映画公開から微妙に時期を外して発売されていたのですが、今回は『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:プレリュード』同様しっかり公開前に発売されたのが少し嬉しい。
やっぱり映画の予習ができるタイミングで発売されたほうがありがたい本ですからね。

さて、映画版の情報をチェックしている人はご存知だと思いますが、映画『アントマン』で主役となるのは初代アントマンのハンク・ピムではなく、二代目のスコット・ラングとなっています。
とはいえ映画にもピム自身はしっかり登場。原作同様ラングにスーツを託すという重要な役どころとなるのですが、その姿はというと……

老けてる―!?
めっちゃ老けとる!!

なんと映画ではコミックと違い初老の科学者というキャラクターに大幅改変。
さらに「ピムはかつてシールドの重要メンバーの一人だった」という思い切った設定付き。
アイアンマンやハルクがすでに科学者キャラなもんだから、ピムを主人公にすると「流石に主役キャラに科学者が増えすぎだ」とかそういう理由があったりするんでしょうかね(メタ視点)。

本書ではそんなピムの若かりし頃の活躍を描いたエピソードを収録。
トニー・スタークの父であり、シールド創設メンバーであるハワード・スターク、同じく創設メンバーであるキャプテン・アメリカのかつての恋人、ペギー・カーターも登場する注目の前日譚です。

若かりし頃のハンク・ピム
テロ組織ヒドラの兵器の復元を目論む過激派組織の元へ潜入するピム
それにしても映画のコスはコミックに逆輸入してほしいレベルでカッコいいな!

もちろん映画の主人公、スコット・ラングが主役の短編『スコット・ラング:スモール・タイム』も収録。
こちらは映画直前の出来事となるコミックで、彼がどのような事件を起こして起訴され刑務所に収監されてしまったのかが詳細に描かれています。

そして個人的に一番読むのを楽しみにしていたのが1979年の作品であり、スコット・ラングの歴史的初登場回でもある『Marvel Premiere #47-48』!!
心臓病を患った幼い娘キャシーを救ってもらうため、ソンドハイムという医者を尋ねるラング。
しかし彼女はクロス・テクノロジカル・エンタープライズという巨大会社に軟禁されたため、手術の依頼ができなくなってしまう。
そこでラングは金目当てに泥棒に入った家で偶然アントマンスーツを発見、その縮小能力を利用して強引にクロス・テクノロジカルに侵入しソンドハイム医師の奪還を目論むが……というお話。

ダレン・クロスVSアントマン
映画のヴィランであるダレン・クロスの名前は本エピソードに登場するこのヴィランから取られている

アントマン特有の縮小アクションは当然として、アリ相手にウィットに富んだ掛け合いをするラングのセリフ回しが読んでいて楽しい一作。
それとこのスコット・ラングがアントマンになるエピソードは、ヴィレッジが少し前に刊行した邦訳本「アントマン:セカンド・チャンスマン」のストーリーを補完してくれてもいるので地味に助かる。
セカンド・チャンスマンではこの辺のエピソードは回想という形でざっくりとしか描かれていませんでしたし。

残りのラスト2編「Age of Ultron #10A.I.」と「Ant-Man Vol.2 #1」については既にヴィレッジから邦訳版が刊行されており、過去にレビュー記事内でも紹介しているので詳しくはそちらで。

【エイジ・オブ・ウルトロン コンパニオン】※「Age of Ultron #10A.I.」収録
【アントマン:セカンド・チャンスマン】※「Ant-Man Vol.2 #1」収録

本書の「Ant-Man Vol.2 #1」を読んでいると、改めて訳者によってセリフの内容が変わっていくもんなんだなぁと思いました。
個人的に「Age of Ultron #10A.I.」は本書、「Ant-Man Vol.2 #1」はヴィレッジの訳の方が好きかも。

◆感想
ラングは理想の父になれるのか

映画の副読本として、またアントマンの事をざっくりと把握する本としては十二分な内容の一冊だと思います。
スコット・ラングのオリジンが描かれる初期作品だけでなく、最新の原作コミックまで軽く試し読みできるのは結構大きい。
まあ前述のとおりヴィレッジが既に邦訳版を刊行しているので、とっくに読んだ身としては訳の違いに触れるという別の楽しみ方になっちゃったんですけども。
「話題のアントマンについて詳しく知れる本がなにか一冊ほしい!」という方にはとりあえず本書がオススメかな!
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1 Comments

れぎおん  

気になるわ~

ここまで老けちゃうと精神分裂でイエロージャケット発症ってなると無理があるかも…じゃあ今回の中身は誰?

2015/09/15 (Tue) 09:35 | EDIT | REPLY |   

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