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07 2015

ジェフ・ジョーンズ&デイビッド・フィンチ他/フォーエバー・イービル(THE NEW 52!)

フォーエバーイービル表紙
「お前たちは同志…秘密の同好会シークレット・ソサエティ軍団だ。
 お前たちの世界は我々とは大きく異なる。この世界は弱者を守ってる。
 自然淘汰という世界の基本原則に違反している。
 社会のクズどもに生きる権利を与えたせいで人類全体の発展が停滞しているんだ。
 社会の不適格者に情けなど必要ない。強者が勝つべきだ。違うか?
 最強の力を持つものよ。己の運命に従うのだ。我々とともにこの世界を支配しろ。
 アエテルヌス・マールム。
 永遠の悪」

は紙一重

彼らの襲来は、完全に予想外だった。

世界の守護者たちが内輪揉めを続ける一方、暗黒の異次元から来た存在は姿を隠したまま、襲撃の機会を窺っていた。

彼らの奇襲は成功し、ヒーローたちは惨敗した。ジャスティス・リーグは消え去り、その代わりにクライム・シンジケートが現れた。彼らはジャスティス・リーグの歪んだ鏡像であり、血も涙もない殺人鬼の集団だった。
シンジケートの目標はただ一つ……この世界を支配すること。
彼らはスーパーヴィランの軍団シークレット・ソサエティを引き連れて世界各地を侵攻し、抵抗するものを叩き潰した。
彼らに対抗できるヒーローはどこにもいなかった。

もはや悪に対抗できるのは悪だけだ。

ウルトラマンたちは、スーパーマンの宿敵であるルーサーを見くびった。彼こそが人類に残された最後の希望。侵略者を撃退するために、レックスは稀代の悪党を寄せ集め、さらに伝説のクライムファイターも味方に加える。

戦争が始まる。悪の天才 VS 悪の超人。頭脳 VS 暴力。
そして、この戦いは、さらなる巨悪を呼び覚ますことになる。
戦争の結果がどうなろうと、

最後に勝つのは……悪だ。


◆収録作品

2013年11月:Forever Evil #1
2013年12月:Forever Evil #2
2014年01月:Forever Evil #3
2014年02月:Forever Evil #4
2014年03月:Forever Evil #5
2014年05月:Forever Evil #6
2014年07月:Forever Evil #7


◆関連作品過去記事
【クライシス・オン・インフィニット・アース】
【JLA:逆転世界】
【ジャスティス・リーグ:誕生(The New 52!)】
【ジャスティス・リーグ:魔性の旅路(The New 52!)】
【ジャスティス・リーグ:アトランティスの進撃(THE NEW 52!)】
【シャザム! :魔法の守護者(THE NEW 52!)】
【ジャスティス・リーグ:トリニティ・ウォー(THE NEW 52!)】

◆The Justice League is dead. Superman is gone. This is a job for Lex Luthor.
ニュー52版クライム・シンジケート
ついにニュー52世界にもヴィランチーム『クライム・シンジケート』が登場!!

本作『フォーエバー・イービル』は、前巻にあたるクロスオーバー作品『トリニティー・ウォー』終了後に矢継ぎ早にスタートした大規模クロスオーバー作品。
トリニティー・ウォーがジャスティス・リーグ各関連誌にまたがって連続したストーリーを展開していたのに対し、今回は本編にあたるフォーエバー・イービル誌に加えて各誌でタイインを展開するというアメコミのクロスオーバー物の基本的な形をとっているため、ボリュームも相当な物になっています。
……まあ、御多分に洩れず今回は本編エピソードのみの邦訳で、各タイインは同梱の解説書にてあらすじを掲載するだけに留められていますが。
(その代わりタイイン解説は3ページにわたってびっしりと文章が詰め込まれているため文量は相当なもの)
誤解のないように言っておくと、本編だけでも充分に満足感のあるストーリーですよ!
決してダイジェスト風味にはなっていません。これだけはハッキリと伝えておきたい。

  
  
個人的にジャスティス・リーグ原書5巻だけは邦訳されてほしかった
(Justice League第2シリーズ #24-29収録)
代わりに本書の解説冊子にあらすじが掲載されています

タイインの話はコレぐらいにして本編話。
前巻『トリニティー・ウォー』というタイトルの意味には、ヒーローチームの三つ巴の戦い、パンドラ、ファントム・ストレンジャー、クエスチョンの三大罪人トリニティ・オブ・シンだけでなく、3つ目の世界「アース3」の存在を示唆していた事が判明。
この世界に現れないよう封印されていた異次元の扉が開放され、並行世界アース3のヴィランと化しているジャスティス・リーグ『クライム・シンジケート』が出現してしまうのでした。

クライム・シンジケートは見た目こそジャスティス・リーグのメンバーにそっくりなんですが、その性質はまるで逆。

リーダーは本来スーパーマンの弱点であるクリプトナイトを摂取することでパワーアップを図ることができる超人『ウルトラマン』
執事アルフレッドと結託して両親と弟ブルースを殺害し、一族の資産を受け継いだ男『オウルマン』
相手を服従させる事ができる“服従の投げ縄”を持つアマゾン族の女性『スーパーウーマン』
高速移動能力者の『ジョニー・クイック』と、肉体縮小能力持ちで『ジャスティス・リーグ:アトランティスの進撃』時点ではその正体を隠していた『アトミカ』の殺人狂カップル。
リングの力に使われている超気弱な男『パワーリング』
違法な人体実験を繰り返し、死体と融合する道を選んだマッドサイエンティスト『デスストーム』
アース3出身ではなく、ジャスティス・リーグのサイボーグが作った人工知能プログラムがアトミカの策により進化を遂げてしまった機械生命体『グリッド』
あと、前巻終盤でこちらの世界に出現するやいなや肉体が負荷に耐え切れず死亡してしまった『シーキング』も忘れてはいけない。
あれはギャグシーンと思っていいのだろうか。
こんな感じでリランチ前には存在しなかったメンバーや、ニュー52で性格付けが変更されたメンバーもいたりでなかなか新鮮な印象を与えてくれますクライム・シンジケート。

内輪もめに必死だったせいで疲弊しており、異次元の門から突如として現れたクライム・シンジケートに対抗できなかったジャスティス・リーグ達。
バットマンと満身創痍のサイボーグ、そしてキャットウーマンだけはなんとか避難したのですが、他のメンバーはデスストームによって作られた光球に吸い込まれ、行方不明になったファイアストームの体内に吸収されてしまったのです。
そして異次元世界を滅ぼしてきたクライム・シンジケートは、ヒーローが消えたこの世界を支配するためにその圧倒的な力でヴィラン達を従え、本格的に動き出す……

しかし、奴隷になる道を選ばず抵抗する事を決意した男がいた!
その男の名はスーパーマンの宿敵であるレックス・ルーサー。
自身が作ったクリプトン人の不完全なクローン、ビザーロを引き連れ、数は少ないながらも同じくクライム・シンジケートに逆らって行動するヴィランを仲間に加えて、世界を救うために動き出すのだった!!

ヴィランを集めていくルーサー
ブラックアダムがなんか倒れちゃってるけど彼もキチンと活躍します

◆感想
現在刊行されてる邦訳ニュー52作品の中でもトップクラスに面白いストーリーだったと思う!
本作はまさに悪人中の悪人であるクライム・シンジケートと戦うルーサーたちの姿、悪と悪のぶつかり合いがこれでもかと言わんばかりにアツく描かれていく一作です。
並行世界の別人とはいえ要はスーパーマンであるヴィラン『ウルトラマン』を筆頭に強力な力を持つクライム・シンジケートたちに対し、ルーサーが己の頭脳をフル回転させて策と心強い仲間の協力で確実に仕留めていくその展開のカタルシスが半端無い。
相手がまさに純粋悪なだけにね。

あと、この作品読むとスーパーマンの宿敵でありながら本作の主人公であるレックス・ルーサーがまず間違いなく好きになるはず。
「世界の危機なのに……あの男スーパーマンはどこだ?」ってセリフ、色々な思いがこもってそうで大好き。

ビザルサ
それとビザーロとのやりとりがいちいち可愛らしい

本作では気になる伏線も色々張られたし、これらを回収していく作品も邦訳されていってほしいなぁ。

コレ単体で楽しむよりは、これまでの邦訳ジャスティス・リーグ+トリニティー・ウォー、そして出来ればリランチ前の邦訳も読んでおいたほうが本作に登場するアース3キャラの変化っぷりに驚けるので、個人的には順を追ってから本作に手を出すことをオススメしたいです。
あと、作中で言及されるアース3を壊滅させた『怪物』は最後の最後にちらっと顔見せするんですがこれがもう衝撃的だった。
ニュー52世界でもアイツと戦う羽目になるの……!マジで……!?
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2 Comments

bannki  

New52最初の頂点と言われるだけあって最高に楽しめました。
これからのDCが楽しみなのに、DCの邦訳がロボ位しか予定されていないというのが悲しい。

2015/08/08 (Sat) 13:04 | EDIT | REPLY |   

michael  

>>bannkiさん
>DCの邦訳がロボ位しか予定されていないというのが悲しい。
いやいや!ヴィレッジからはちょこちょこ予定されてますよ!
……まあまだ発売日がイマイチはっきりしていませんけど。

2015/08/10 (Mon) 09:37 | EDIT | REPLY |   

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