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03 2015

ブライアン・マイケル・ベンディス&カルロス・パチェコ他/エイジ・オブ・ウルトロン Vol.2

エイジオブウルトロン2巻表紙

「よく聞け…なぜ我々が日常的に時間旅行を使って過去を修正しないのか…
 好き放題して間違いを悟る度に過去を書き換えて消さないのは…できないからだ。
 時間は生き物だ。我々と一体だ。
 時間には命があり、血と肉がある。時間旅行はそれを引き裂く。
 傷つけ…痛めつける。度を越せばいつか時間を殺すことになる。
 回復能力を超えてしまうのだ。聞いているか?
 時間が死んだらどうなる?時間を殺したらどうする?
 我々だけの問題ではない…全宇宙に関わる事だ」


THE AGE OF ULTRON HAS ARRIVED.
SUBMIT OR PERISH.


そこは無慈悲なる機械生命体ウルトロンの支配する世界。
世界は異様な機械に覆われ、人々は常に死の影に怯えて暮らしていた。
ウルトロンの侵攻を辛うじて生き延びたヒーロー達は、地下に潜り細々と抵抗運動を続けるのみだった。
歴史はどこで狂ってしまったのか…。
暗黒の歴史を正すべく、ヒーロー達はついに立ち上がる。
ウルトロンの誕生を阻止するために!

映画『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』の原案となった話題作、ついにクライマックス!


◆収録作品

2013年06月:Age of Ultron #6
2013年07月:Age of Ultron #7
2013年07月:Age of Ultron #8
2013年08月:Age of Ultron #9
2013年08月:Age of Ultron #10


◆関連作品過去記事
【エイジ・オブ・ウルトロン Vol.1】

◆TIME TRAVEL COMPLEX
邦訳版エイジ・オブ・ウルトロンの2巻が矢継ぎ早に発売!!
ウルトロンが実は未来から人間を襲っている事を知った生き残りのヒーロー達は、地下に潜伏していたニック・フューリーのタイムマシンを使用した反撃作戦に賛成し、直接未来に乗り込んでウルトロンとの決戦に挑むことに。
しかしその中でウルヴァリンだけはタイムマシンを使って過去に飛び、ウルトロンを作り出してしまったそもそもの元凶、ハンク・ピムの殺害を決意。
周囲の反対を押し切り、またこっそりウルヴァリンに付いてきたインビジブルウーマンことスーザンの静止も振り切ってウルトロンを作る前のピムに出会い、とうとう彼を葬ってしまうのでした。

たしかにそうすればウルトロンの存在は消えて、少なくともヤツに支配される絶望的な世界からは解放されるんだろうけども……なんともエゲツない展開!!
さっそくウルヴァリンとスーザンは現代に戻り、自分たちのいた世界がどのように修正されたかを確認するわけなんですが、彼らを待ち受けていたものは大きく歴史が捻じ曲がってしまった世界でした。

改変された現代世界にやってきたスーとウルヴィー
死んだはずのシングと再会するも、外見や性格が異なるヒーロー達とも遭遇したために
喜びと驚きが入り混じった微妙な表情を晒してしまうスーザン

ネタバレになるので詳しくは書きませんが、ピムを殺した事でウルトロンの支配が無くなった現代の世界は、結局また別の大きな脅威に晒されている絶望的な状況。
もっともシンプルな解決手段と思われたピムの殺害は、物事の根本的な解決にはならなかったというわけなんですね。
しかしピムが死ぬことで世界に及ぼされる影響はあまりにデカ過ぎてビビる。
じゃあどうすればウルトロンが世界を治世するという出来事を喰い止める事が出来るのか?それは是非本編で。

ウルトロン9バリアント

◆感想
う~ん……うう~ん……!!(苦悶の声)
なんかこう、期待していたような展開……世界を支配したウルトロンに生き残った僅かなヒーロー達が反撃を加えるとかといった感じのシンプルに熱い演出が全く無く、またこれだけ絶望感を煽っておきながらウルトロンを倒す方法や流れが超絶的にアッサリしていていまいちノリきれなかった。

本作はタイトルこそウルトロンを冠していますが、ぶっちゃけウルトロンと直接戦おうとする話ではなく、現代の世界をウルトロンに支配されていない世界に修正するためにタイムトラベルをウルヴァリンが繰り返すというSF要素が強めな内容になっており、そもそもアクション映画のような爽快感を求めるような作品ではありませんでした。

エンディングはいつものクロスオーバーイベントらしくこれ以降のマーベルユニバースに大きな影響を与えて締めくくられるという物なのですが、その影響がこれまでの物とは比べ物にならない程に大きなものなのでそこは注目度高め。
でもこのストーリーとエンディング、そもそもウルヴァリンがやらかし過ぎな感じがあってモヤモヤする。

それでも本作で提示される並行世界の描写や改変された世界のヒーロー達の登場とかは面白い部分なんで、アクションではなくタイムトラベル物としてはそれなりに楽しめました。
本作はアース616、つまり正史世界を中心に展開しているストーリーかと思っていたのに騙された!世界観の構築っぷりはなかなか凝ってる。
それと歴史改変世界でのアイアンマンのビジュアルはかなり衝撃的でした。

まあ描写不足な部分も多くてやっぱりどうにも盛り上がりに欠けたクロスオーバーイベントだったのですが、今月発売の『エイジ・オブ・ウルトロン:コンパニオン』では色々補完されているみたいなんでそっちに期待してみようかな。
一番最初に描かれたウルトロンが支配する世界でのピムは、結局どこで何をしていたのやら。

初代ウルトロン

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4 Comments

夢浦忍  

事前情報がなかったんで、アンジェラが出てきたのには驚きました
相変わらず内輪もめが多いな、イメージコミックw

2015/07/08 (Wed) 10:04 | EDIT | REPLY |   

No Name  

これといいAVXといいぶっちゃけ今回のマーベル翻訳はハズレな気がします…(両方買ったけど)
どちらも今後に関わる重大イベントなのは分かるけどこっちよりfear it selfやスキズム、ジーングレイ学園を翻訳して欲しい…

2015/07/10 (Fri) 23:13 | EDIT | REPLY |   

がいこつ  

AVXの邦訳解説にも書かれていましたが、それぞれのキャラクターの思惑や行動、それと起こっている事態は何十年もかけて積み重ねられていたアメコミの歴史におけるある種必然なのでしょう。
だから邦訳でいきなり結果だけドンと提示されても、その積み重ね部分が抜けている日本の読者は戸惑うばかり、ということになるのでしょうね。
かといって、オンゴーイングをじっくり邦訳出版していっても、おそらく読者はさほど見込めないというのが本当のところでしょうし、販売と面白さの両立というのは難しいものですね。

2015/07/11 (Sat) 08:53 | EDIT | REPLY |   

michael  

>>No Nameさん
ここ最近はストーリーの面白さよりも話題性を優先して邦訳が出ることがありますねー。商売だから仕方ないですけど。

>>がいこつさん
>その積み重ね部分が抜けている日本の読者は戸惑うばかり、ということになるのでしょうね。
本作にかぎらずマーベルのクロスオーバーは本編だけを読んでるとどうしても展開が唐突で早い印象があります。
シージまでのクロスオーバーはニューアベンジャーズシリーズが刊行されているおかげで結構話に入り込みやすかったんですが…合間のストーリーが一気にすっ飛ばされると解説書を熟読するだけじゃやっぱりちょっと辛いなぁ。

2015/07/12 (Sun) 01:19 | EDIT | REPLY |   

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