ツルゴアXXX

ARTICLE PAGE

12 2013

阪急電車 片道15分の奇跡

映画阪急電車阪急電車 片道15分の奇跡
2011年【日】


有川浩原作の小説『阪急電車』を映画化した作品。
原作からの改変は少なく、かなり忠実にストーリーに沿って作られていた印象です。
主な登場人物は、同僚に結婚を誓った男性を寝取られてしまったOL、翔子。
息子夫婦と上手くいっていない、何でも物事をズバッと言う性格の老婦人・時江とその孫・亜美。
彼氏のDVに悩む、少し派手な外見の女子大生・ミサ。
セレブ気取りの奥様グループにいやいや付き合っている庶民的な主婦・康江。
都会のおしゃれな雰囲気の大学生活にイマイチ馴染めず、グループ内で少し浮いている少女・美帆。
同じくパンクルックに身を包んで大学デビューに臨んだものの、友人が出来ず一人ぼっちの軍オタの青年・圭一。
プラトニックな関係を保って社会人の彼氏と付き合っている、大学受験を控えた女子高生・悦子。
そして、イジメに悩む一人の少女。
死ぬほど辛い悩みではないが、やりきれない思いを抱えて生きているというどこにでもいる人たち。
本作はあるローカル線を舞台に、名前も知らない人たち同士が他人の人生にちょっとした影響を与えていくという群像劇となっています。
一人一人の登場人物のドラマが順番に描かれていき、自身の抱える問題を解決した人が赤の他人にほんの少しだけ関わっていくという流れになっており、複数のエピソードが綺麗に一本のストーリーとして収束してくのが気持ちいい。

本作にはこれといって主人公という主人公はいないのですが、個人的には時江さんが特に印象に残る人物だったかも。
曲がったことが何よりも嫌いな老婦人で、このおばあちゃんが取る行動も痛快。
あえて息子の嫁に対して嫌がらせをしたり、翔子から元彼の結婚式にウェディングドレスで参加したという話を聞いても彼女に対して変に説教めいたことを言わずに自分なりのアドバイスを施したり、孫の亜美に対して決して甘い態度を取らなかったり(この辺りは原作小説だともう少し掘り下げられているんですが)、電車で騒ぎまくる迷惑オバサン軍団にバシッと説教したりと、作中で最も多くの登場人物に影響を与えているキャラクター。

別段大きな大事件が起こるような刺激的な映画ではないですし、結構ベタな展開も多いですけども、見終った後に凄く良い気持ちになれる作品。
あとこれも個人的な感想でアレなんですが、『阪急電車』というよく知っているローカル線が舞台となっていたのも見ていて楽しかったというか。

ちなみに原作には宝塚市の中央図書館に良く通っている読書好きの会社員・征志と、同じく読書好きのロングヘアーの美人・ユキという登場人物が居るのですが、残念ながら映画では二人のエピソードは丸々カットされています。
このエピソードはスピンオフドラマとして単独で映像化されているとの事。

  
関連記事

0 Comments

Leave a comment