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09 2014

DRIVE

映画DRIVE予告編DRIVE
2002年【日】


薬品会社の営業マン、朝倉健一はいつものように外回りのライトバンの中で赤信号を待っていた。そして同時に彼は名前も知らないOLのことも待っていた。彼女は午後1時の時報きっかりにいつもこの交差点に現われる。
午後1時。彼女に見とれ思わず微笑む朝倉。ふと彼女と目が会ったその瞬間、真っ黒い乗用車が脇を走り抜けたかと思うと、朝倉のライトバンに黒マスクをした3人の男(西五郎、新井定運、児島誠)が飛び込んできた。
「おいっ!あの車を追え!」
すごむ男たちに言われるままに走り出した朝倉。しかし、その性格から交通ルールを守り、制限速度ピッタリまでしか走らない朝倉に3人の怪しい男は苛立つ。逃げる黒塗りの車に追いつけないどころか、軽自動車、原付バイクにまで追い抜かれる始末。
朝倉のライトバンを振り切った黒塗りの車の中で微笑む男(ミッキー)は、なんと男たちを出し抜いてまんまと銀行から盗んだ金を独り占めしたのだった。
律儀で神経質な一人の男と銀行強盗たちのとんでもない一日が始まった!!

***

映画「MONDAY」で“2000年ベルリン国際映画祭国際批評家連盟賞”を受賞し、一躍世界の注目の的となったSABU監督の5作目となる作品。
堤真一、大杉漣、寺島進、安藤政信といったSABU監督の映画ではお馴染みの面々に加え、柴咲コウ、筧利夫、ジョビジョバ、小林明実、松尾スズキも参加したやたら俳優陣が豪華な一作です。
あらすじや公式サイトのお洒落なデザイン(現在は消滅済)、予告編の雰囲気などから一見ハートフルなロードムービー的なものに思えがちですが、実際は突飛な演出やクセの強い登場人物と過激なセリフ回し、若干の暴力描写が盛り込まれ、やや人を選ぶまさにサブカル邦画って感じの内容。

本作のキーワードは「縁」であり、因と果をとりもつ不思議な「縁」が要所要所で描かれていきます。その縁により、主人公の朝倉と行動を共にした強盗犯達が第二の人生を見つけたりするため、この辺はハートフルと言えなくもないかも。
淡々とストーリーを進行させつつ、ちょっとした笑いも交えながらテンションのアップダウンを次々と繰り返す。序盤のうちはもっとコメディ色が強いんですが、急にシリアスさが増したり成仏できないご先祖様たちの登場という唐突なファンタジー要素の存在もあって独特すぎる空気感が漂っています。
ただ、主人公朝倉が何度か語る「頭痛」や「サイコパス」など、意味ありげに見えて対して意味は無い描写もちらほらあり微妙にスッキリしない所があるんですが、ぶっちゃけ深く考えないほうがいいのかも。

終始漂うゆる~い雰囲気と男たちが強盗に手を染めた事情、コミュ症気味な主人公の恋の行方に若干奇天烈な演出などにはそれなりに惹かれ、特別面白いと感じはしなかったのに何だかんだで退屈せずに最後まで鑑賞できる映画でした。
とはいえまあ、一回見たらもうお腹いっぱいかな……

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