ツルゴアXXX

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01 2015

ダスティン・グエン&デレク・フライドルフス/バットマン:リル・ゴッサム 1

リルゴッサム1巻表紙

大人から子供までが楽しめる、愉快で、素敵なゴッサム物語。

愛らしいヒーローやヴィランが集まって、ゴッサムシティは大騒ぎ!
さまざまな「祝日」を題材にした、大人から子供までが楽しめるバットマンの作品が登場!
バットマン、ロビン、ナイトウィング、キャットウーマン、ミスター・フリーズ、ペンギン、ジョーカー、ハーレイ・クイン、ポイズン・アイビーらは、ある時は戦い、またある時は記念日を祝う……正義のヒーローも悪のヴィランも集まって、楽しく大活躍!さて、どんな祝日が収録されているのか、お楽しみに!


◆収録作品

2013年06月:Batman: Li'l Gotham #1
2013年07月:Batman: Li'l Gotham #2
2013年08月:Batman: Li'l Gotham #3
2013年09月:Batman: Li'l Gotham #4
2013年10月:Batman: Li'l Gotham #5
2013年11月:Batman: Li'l Gotham #6
デジタルコミック版#1-12と同内容。


◆Shush! Down there! It's crime time.
現在のバットマンのストーリーはとにかくダークでシリアスで重い!
もちろん面白いのは確かなんですが、あまりに容赦の無い陰惨な展開も増えてきて、読み終えた後に気が滅入った覚えがある方も少なくはないはず。
そこで、「たまにはバットマンで軽めなお話も読んでみたい…」といった思いを抱えている方にオススメなのが本作『バットマン:リル・ゴッサム』です。

本作『リル・ゴッサム』はさまざまな「祝日」をテーマにしたバットマンのコミカルな短編エピソード集。
ニュー52突入後に制作された作品ですが、バーバラがバットガールではなくオラクルになっていたり、ジョーカーが自分の顔の皮を剥いで失踪していないなど旧設定に近い世界観になっているのが特徴。
その一方でジェイソンが半分バットファミリーと和解気味な状況というニュー52風味な描写もあるので、はっきりとは明言されていないのですが多分新しいエルスワールドの一つじゃないかなと思います。

リルゴッサム大みそか

上記の画像を見ての通り、ほんわかした雰囲気に併せて各キャラクターもデフォルメされた絵柄に変更。
カートゥーン的なデフォルメではなく、どちらかといえば日本のチビキャラ的なデザインになっているのが可愛らしい。
本作のライターとアートを担当しているダスティン・グエンは普段は下記の画像のようなリアル寄りな画風なのですが、こういうタイプの絵も描く方だったとは驚きです。

ダスティン・グエンの普段のアート

このリル・ゴッサム第1巻で取り上げられた祝日は以下の12個。
(1個だけ祝日じゃなくてことわざが混じってますが)

10月31日:ハロウィン
11月第4木曜:感謝祭/サンクスギビング・デイ
12月24日:クリスマス・イブ
12月31日:大晦日/ニューイヤーズ・イブ
02月14日:バレンタインデー
1月下旬~2月下旬:旧正月
03月17日:聖パトリックの祝日
4月頃の日曜:イースター/復活祭
“4月の雨が5月の花を咲かせる” (※「向陽塾 緑丘校のblog」様)
5月5日:シンコ・デ・マヨ
5月第2日曜:母の日
6月第3日曜:父の日


日本では少しマイナーなメキシコ系アメリカ人の祭り、シンコ・デ・マヨまで抑えられていて、なかなかにバラエティ豊かな内容なのがわかると思います。
そしてリル・ゴッサムのお話も、本来のバットマンのストーリーじゃまず拝めない心温まりクスクスと笑えるエピソードが目白押し!
うっかり惚れ薬を被ってしまい、ゴッサムシティ中の女性から追い掛け回される羽目になるジョーカーなんて本編じゃまず見られないですよ!

リルゴッサムバレンタイン
しかもよりによって追いかけてくるのはパワフルな女性ばかり
あのジョーカーがジョークを言う余裕を全く持てていないというのは新鮮な光景

「父の日」のエピソードもまた面白い。
皆の父親代わりであるアルフレッドの為にバットファミリーが手料理を振る舞おうとするお話なんですが、バットマンも各ロビンも料理の腕が壊滅的で台所が大惨事になってしまうという展開が。

リルゴッサム父の日
「…この気持ちを一言で表すなら、“恐怖”です。
 台所よりもアーカムのほうが、はるかに居心地がいいことでしょう」

「ハロウィン」回ではゴッサムの人々が様々なDCキャラクターの仮装をしていてキャラを探す楽しみがあったり、「旧正月」ではカタナとダミアンの名コンビっぷりが拝めたり、「シンコ・デ・マヨ」回ではダミアンの親友コリンがバットマンに扮するという珍しいシチュエーションが堪能できたりとユニークなエピソードが非常に多い。
ミスター・フリーズのメイン回も2話ほどあるのですが、そのどちらも感動回だったりするのがまた堪らなかったり。

◆感想
明るい作風だった50~60年代のバットマンとはまた違い、現在のシリアスな設定を下地にしつつユーモラスな雰囲気に作り替えた新しいアプローチの本作『バットマン:リル・ゴッサム』
カワイイ絵柄と面白おかしいエピソードが絶妙に噛み合っていて、読んでいて楽しい一冊でした。普段の本編が超シリアスなのも相まって癒やされるというのもあったかも。

2巻の邦訳も既に決定済みで、早くも5月に発売しちゃうとの事なんで今から楽しみです。
ゴッサムシティのコミコン回とか一体どんなお話なんですか!?
【コミコン・インターナショナル】

ちなみにこの1巻での個人的イチオシなエピソードは「母の日」
本編では叶わなかったダミアンの幸せな光景が拝めて思わず涙腺が……
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