ツルゴアXXX

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04 2015

ブライアン・マイケル・ベンディス&オリビア・コワペル他/シージ

シージ表紙

ニック・フューリー:今回はいわば、遺恨試合だからな。何年にもわたって、続いてきた戦いに決着をつけようと、お互い的を絞ってくるだろう。そんな時に、見た事も聞いた事もない奴が出てきたら、慌てるだろう?
お前らがこの聖戦の切り札なんだよ。わかったか?誰もお前らに一番の武功なんざ期待してねぇ。とにかく、頭をクリアにして、懸命に戦い続けていれば活路は見えてくる。
クェイク:それで、肝心の戦場はどこなの?
ニック・フューリー:情報によれば、アスガルドだろうだ。
ストーンウォール:マジか!
ニック・フューリー:それと、セントリーを憶えてるか?
ヘルファイヤー:おぅ。
ニック・フューリー:奴とは戦うな。
クェイク:私も?
ニック・フューリー:そうだ。こればかりは気合いでどうこうなる相手じゃねぇ。力量が違いすぎる。あいつに手を出した瞬間死ぬぞ。半分に裂かれてな。
ストーンウォール:そんな化物、どうやって倒すんだ?
ニック・フューリー:ソーのみぞ知る、だな。


UNDER SIEGE

スクラル人の侵略を退け、一躍、時代の寵児となったノーマン・オズボーン。

大統領の寵愛を受け国防の大役を任された彼は、シールドに代わる諜報機関ハンマーの創設、子飼いのスーパービランを集めた新アベンジャーズの創設など、自らの権力基盤を着実に固めていく。

しかし、その一方でヒーロー達の抵抗は続き、オズボーンの計画には狂いが生じていく。

この状況で己の地位を盤石とするには、スクラルに匹敵する新たなスケープゴートが必要だ。そう考えたオズボーンが目をつけたのが、オクラホマに現れた神々の都、アスガルドだった。

善と悪が雌雄を決する最後の戦いが迫る中、戦場に三人の勇者が降り立つ。
その名は……!

ニューアベンジャーズ誕生に始まる怒涛のヒーローサーガ、ビッグ・スリーの降臨を得て、ここに完結!


◆収録作品

2009年05月:Free Comic Book Day 2009 Avengers "The Way Things Are..."
2010年02月:Siege: The Cabal
2010年03月:Siege #1
2010年04月:Siege #2
2010年05月:Siege #3
2010年06月:Siege #4


◆関連作品過去記事
【ニューアベンジャーズ:ブレイクアウト】
【ニューアベンジャーズ:セントリー】
【X-MEN/アベンジャーズ ハウス・オブ・M】
【ニューアベンジャーズ:コレクティブ】
【キャプテン・アメリカ:ウィンター・ソルジャー】
【シビル・ウォー】
【アイアンマン:シビル・ウォー】
【ニューアベンジャーズ:シビル・ウォー】
【デス・オブ・キャプテン・アメリカ:デス・オブ・ドリーム&バーデン・オブ・ドリーム】
【ニューアベンジャーズ:レボリューション】
【マイティ・アベンジャーズ:ウルトロン・イニシアティブ】
【ワールド・ウォー・ハルク】
【ニューアベンジャーズ:トラスト】
【マイティ・アベンジャーズ:ベノム・ボム】
【シークレット・インベージョン】
【ニューアベンジャーズ:シークレット・インベージョン】
【マイティ・アベンジャーズ:シークレット・インベージョン】
【ダークアベンジャーズ:アセンブル】
【ニューアベンジャーズ:ダークレイン】
【キャプテン・アメリカ:ロード・トゥ・リボーン】
【ダークアベンジャーズ:モレキュールマン】
【ニューアベンジャーズ:パワーロス】
【キャプテン・アメリカ:リボーン】

◆BIG THREE BACK IN BUSINESS
『ニューアベンジャーズ:ブレイクアウト』から始まる新たなアベンジャーズの物語、そして『シビル・ウォー』を契機に始まったヒーローの暗黒時代の到来……
ヒーローが煮え湯を飲まされ続け、ビランが強大な力を得て台頭し続けるというあまりにスッキリしない暗い展開が続いてきたヴィレッジブックスの邦訳ニューアベンジャーズ&クロスオーバーシリーズですが、それまでの重苦しいストーリーを打ち破り、一つの時代の終りとなるクロスオーバー大作『シージ』が日本語でとうとう発売されました!

アイアンパトリオットとして治安維持機構ハンマーの長官という座を手にし、自らの正義を世に広めるために暴走を続けるノーマン・オズボーン。
そんな彼が次に取った行動は、オクラホマ州ブロクストン上空に出現し、現在地球との共存を行っている神々の故郷アスガルドの転覆だった!
オズボーンはソーの義弟ロキと手を組んでその計画を実行に移すんですが、今や彼の精神は崩壊の一途を辿っており、少しの刺激でぶち壊れてしまいそうなほど危うい状態。
もう殆ど自分の中のもう一つの人格「グリーンゴブリン」の指示に従っている状況です。

そしてロキの計略により、アスガルドを襲撃する大義名分を得るための事件を作り出し、ダークアベンジャーズを筆頭に多くの部下を引き連れてアスガルドを潰しにかかるオズボーン。
一方、オズボーンが軍を率いて戦争を企てている事を知ったスティーブ・ロジャースはヒーローを集め、祖国を取り戻すため、そしてアスガルドを救うために戦いに向かうのでした。

ようやく「善と悪の最終決戦」がここに始まる!
本作「シージ」は様々な人物の思惑が複雑に絡みあうような展開は殆ど無く、シンプルな悪との戦いの中で「キャプテン・アメリカ」「アイアンマン」「ソー」というビッグ・スリーも集結しちゃうただただ熱いストーリーになっております。

最終決戦!アベンジャーズアセンブル
最終決戦だ!アベンジャーズ・アセンブル!

ノーマン・オズボーンとの決着も見どころですが、一番注目したいのはニューアベンジャーズの初期エピソードからず~っと「ムチャクチャなパワーを持ちながら精神的に不安定」という描写がなされ続けてきたセントリーがついに暴走してしまうという部分でしょうか。

後何人神を殺せばいいんだ

自身の暗黒面「ボイド」を押さえ込みながらアベンジャーズの一員としてヒーロー活動を続け、オズボーンが実権を握って長官となった後も「オズボーンは自分の理解者だ」と思い込み、ダークアベンジャーズの一員に鞍替えして“ヒーロー活動”を続けてきたセントリー。
しかしセントリーの「オズボーンのケアによりボイドを押さえ込めている」という認識は誤りであり、実際は自分でも気づかない内にボイド化が進行し続けており、強力な兵器としていいように使われてきただけだったのです。

ボイド化の侵攻を食い止めず精神の安定を欠いてきた結果、本作「シージ」でセントリーは完全にボイドと化してしまいます。
「百万の太陽の爆発に匹敵するパワー」という凄すぎてなんかもうピンと来づらい力を持つ上に、ソーほどの実力者ですらロクに傷を付けられないちょっとどうかしているスペックを持つセントリーを、一体どのようにしてヒーロー達は打ち破るのか?

◆感想
動揺しまくるオズボーン

この展開をやるためにベンディスはセントリーという、微妙に古くて忘れられていたキャラをニューアベンジャーズシリーズ開始当初に復活させたんだなぁと思いました。
セントリーというスーパーマンのパロディっぽい少し露悪的な性格のキャラを出し、良くも悪くもヒーローの存在意義を問うストーリーを積み重ねてこの最終決戦のラスボスに据えるという展開は行き当たりばったりでやったわけでは決して無いはず。
ようやくヒーローの時代を取り戻すというストーリーだったため、これまでの邦訳を読んでいただけにカタルシスが半端じゃない作品でした。

「上に挙げた関連作品を全て読め!」ってのはお財布的にかなり厳しいかもしれませんが……これまでの様々なヒーローのエピソードの積み重ね、そしてシビル・ウォー以降から長らく続いた暗黒時代に終止符を打つ総決算ともいえるクロスオーバーなんで、自分としては上記の作品を可能な限り押さえてから読んで欲しいと思っている一作です。マーベルユニバースの時代の一つの区切りだけあって綺麗な終わり方をしているのも魅力。

まあクロスオーバーの本編部分だけという事でちょこちょこ展開が急過ぎたり、フォロー不足&唐突に感じる描写があったりはするんですけれども、その辺は次発売される『ダークアベンジャーズ:シージ』『ニューアベンジャーズ:シージ』で補完されるのに期待。
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1 Comments

アウル  

ニューアベンジャーズシリーズの集大成であり、セントリーの集大成でもある本作。
次回からの翻訳はどうなるのか(このまま終わってほしくはないですね)

2015/02/05 (Thu) 20:44 | EDIT | REPLY |   

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