ツルゴアXXX

ARTICLE PAGE

14 2011

アニエス・ジアール&にむら じゅんこ/エロティック・ジャポン

  • CATEGORY
  • COMMENT0
表紙_convert_20110312175532

日本の様々なエロティックカルチャーを取り扱った文化批評の本です。
胡散臭いライターが綴ったいかがわしいサブカル本の類かと思いきやこれ、
なんと海外で出版されたベストセラーの邦訳なんです。
本書を執筆したフランスの女性ジャーナリスト、「アニエス・ジアール」さんは
10年以上にわたり日本のリビドーの実態と特徴を解析、研究しているお方なんだとか。

日本のエロ文化を300ページ以上の大ボリュームで語ってくれるのでもうホントお腹いっぱいになりそうです。
OTAKUなカルチャーからアングラ寄りな内容まで幅広く取り扱われているため、
日本人でもここまで語れる人はいないんじゃないかなと思っちゃいます。

具体的には、
「ロリコン、ブルセラ、AV、ホース、ゲロやスカトロなどの特殊性癖
 エログロ、人形、ゴスロリ、やおい、
 マッチョ(男性向け)、風俗、大人のおもちゃ」
などなど…

十二分にエロカルチャーを網羅しているといえるのではないでしょうか。
分厚い本ですが、各章ごとにまとめられていても各節の文章はつながっていないので、
「気になる内容だけを軽く読む」と言った風に割りと気軽に読める本でもあります。
実際1節の文章は3~4ページ程度(1ページだったり7ページだったりばらつきは大きいですが)ですし。

ちなみに原書の「L'imaginaire érotique au Japon」は大型本でしかもフルカラーらしいですが、
邦訳の本書は紙のサイズは抑えめ、中身も前ページモノクロになっちゃってます。

4000円近い本だからせめてフルカラーで出版して欲しかったんですけどね…
図版イメージも豊富でしたし。

サイズが抑え目なのは読みやすいのでありがたいんですが。


まず驚いたのが『フランス人でありながら徹底的に日本の(エロの)文化を調べている事』です。

ロリコン文化を紹介する際に
ティーンアイドルの『ミニモニ』(今となっちゃ微妙に古い例だけど…)を取り上げていたり、
ロリコンブームの火付け役となった『くりいむレモン』もしっかり押さえて紹介しています。
媚・妹・baby_convert_20110312190204媚・妹・Baby
海外にも輸出されているのでそれもあって取り上げられたのかもしれませんが。
この後の作品も『無修正で』輸出されたりして話題になり、「HENTAI ANIME」とか言われちゃう事に。

また、フェティッシュ要素満載の絵を描く事で有名な西牧徹の絵も
「可愛いエロティシズム」の項で図版で紹介。
【公式サイト】

第一章である「パンティ愛」の序盤でしっかり押さえてきている事を証明しているため、
本屋で軽く立ち読みして「読み物として面白いだろうな」と判断し、購入に踏み切りました。

レジの店員が女性だったので「書店より通販で買ったほうが良かったかも」とも思いました。


『男らしさの危機』の章ではあの漫画家についても語られております。
フランスでも有名なゲイコミックの巨匠といえば…

田亀先生ですよね。
【田亀源五郎 / 田亀源五郎【禁断】作品集】
田亀_convert_20110314143810
先生のSM的な作品の魅力をタイトルを挙げて解説。
図版_convert_20110314143756

『菊と刀』の項では『右翼的な言動やビジュアルで見せるお笑い芸人』
鳥肌実について取り上げられています。
日本男児的な魅力を語る例としてこの人の芸をあげるとは…



徹底的にエロ文化について触れられているのですが、
幾つか間違った記述(というより勘違い?)が散見されます。

でも些細な間違い・・・というか認識の違いをを差し引いても、
豊富にフェチズム、エロカルチャーについてまとめられているんだから別にいいやと思ってしまえるんですけどね。
ニッチなフェティシズムである『着ぐるみプレイ』『女犬クラブ』の項目、
『ラブドール』等の普段知りえない世界の話はなかなかに興味深いです・・・

ただ、あとがきによると翻訳作業の中で修正・割愛した部分も少なくないとか。
原書を買った方はそこだけ注意ですね。

それにしても切腹フェチズムについてまで語ってるとは思わんかった。
図版で上がっていた作家は駕籠真太郎ぐらいしか知らなかったんですが
切腹を題材にした作品は結構多いんですね。

『切腹おねえさん』
というググッてはいけない言葉で有名な作品がありますが、
「殺殺 あや〆」というスナッフ風の映画)

エロビデオにも『女腹切り作品集』という作品があるのは初めて知りました。

そういや阿部サダヲが出てた『女虐』って映画もエログロスプラッタな映画だったなぁ…
これも切腹エロの分類になるのかしら。
関連記事

0 Comments

Leave a comment