ツルゴアXXX

ARTICLE PAGE

05 2014

熱闘サムライスピリッツ 斬紅郎無双剣

斬紅郎無双剣タイトル

男は、鬼と呼ばれた。
男の名は壬無月斬紅郎。
斬紅郎は、いつの頃からか無差別に村々を襲い、殺戮を繰り返すようになった。
斬紅郎の刃に、人々は断末魔の叫びを発し、血の海に沈んでいく。
鬼の兇行を止められる者は何処にもいなかった。
しかし、ある時・・・
とある村で、斬紅郎は1人の赤子を殺さずに見逃した。
いや、殺せなかったというべきか。なぜ殺せなかったのか?
その真相は誰にもわからなかった。
ただ、この時以来、斬紅郎は帯刀した者のみを襲いはじめたという。

そして数年後・・・
それぞれに志が違う10人の剣士が動き出した。
「鬼・壬無月斬紅郎」目指して。


◆タカラのGB用対戦格闘『熱闘シリーズ』第6作
熱闘斬紅郎無双剣キャラセレ「やはりゲームボーイで格ゲーを出すのはいささか無理があるのではないか?」という思いを抱かずにはいられない作品群であったタカラのネオジオ格ゲー移植『熱闘シリーズ』(一作だけ非ネオジオタイトルの熱闘闘神伝があるけど)

しかし、家庭用ハードでイマイチな移植を連発したタカラも数をこなしていく内に成長したのか、本作『熱闘サムライスピリッツ 斬紅郎無双剣』かなりのこだわりと作りこみを感じる一作となっています。
熱闘シリーズでのサムスピは過去に初代の移植版が存在するのですが、本作のデキとははっきり言って比べ物になりません。

ドット絵の等身は高くなり、別性能のキャラに変更できる「修羅・羅刹」の選択システムもしっかりと搭載。
剣聖(怒りゲージ常時MAXの代わりにガード不可)、剣豪、剣客(一定回数オートガード&怒りゲージの蓄積が遅い)といったぶっちゃけ原作でもいらなかったレベル選択機能もちゃんと再現!
ボタン数が少なくなった代わりに攻撃は弱と強の2種類になり、武器飛ばし必殺技で同時押しするボタンも全てAB同時押しにアレンジされてはいますが、見切り&回り込み、不意打ちや防御崩しなどのやたら多い新システムはオミットせずに全て盛り込まれており、システム面の再現度は高いといえるのではないでしょうか。
キャラクターも原作通りちゃんと12人から選択できて……あれ。

千両狂四郎と花諷院骸羅がいねえ……!

千両狂死郎斬紅郎無双剣 花諷院骸羅斬紅郎無双剣
哀れリストラ

実は熱闘シリーズ、熱闘KOF95あたりからさすがに全キャラ搭載が容量的に厳しくなってきたのか登場キャラのリストラを敢行するようになっていたのです。
本作では特に濃ゆいこの2名が残念ながら使用不可に。
狂四郎は技演出に派手なものが多く、骸羅はデカキャラと原作でも特に容量を喰ってそうなキャラだったのが原因でしょうか。
その代わりに隠しキャラとして、ラスボスの壬無月斬紅郎と原作ゲームでは不在だった柳生十兵衛が何故か追加。

しかしキャラが減ったとはいえゲーム内容が疎かになるわけではありません。
サムスピシリーズでも特に渋い雰囲気である『斬紅郎無双剣』、この熱闘版ではどんな風に再現されているかといいますと……

牙神幻十郎OPデモ 首斬り破沙羅OPデモ
なんかすげえコミカルになってた。

本作、原作には無かったOPデモや本作独自のEDが各キャラに搭載されているのですが、その内容がことごとくおちゃらけているのです。
ヘンタイ呼ばわりされる幻十郎(一応公式でバイだけど)、Sキャラ化しているリムルル、少女に話しかけていた所を恋人のお静に目撃され鬼畜ロリコン扱いされる覇王丸など良くも悪くも非常にカオス。
完全にノリが当時のアンソロジーコミックのソレです。

ハッピーエンドな首斬り破沙羅

個人的に首斬り破沙羅の「篝火に殴られたショックで記憶を取り戻し、二人あの世で幸せに暮らす」という剣サムに匹敵するハッピーエンドはわりと好き。
基本鬱エンドなキャラだからね……


ちなみに中間デモや壬無月斬紅郎戦直前のデモは基本原作再現となっており、ちゃんとシリアスな雰囲気のまんまです。
原作にはなかった演出も追加されており、ある意味この辺は原作以上の内容です。

オリジナル中間デモ1 オリジナル中間デモ2
原作での黒子戦は説明なしの同キャラ対戦だったのだが、
本作では「己の中の鬼を倒す」と理由付けられている

全体的にコミカルなノリになっているとはいえ、キャラごとにハッキリとしたバックストーリーが搭載され、色々説明不足だった原作ゲームのストーリーの流れも掴みやすくなっているため、サムスピファンとしてはこれだけでもプレイする価値があるハズ。
ゲームボーイなのに勝利画面ではボイスが流れるという演出も地味にスゴイ(1種類だけど)

【例によってGB音源でのアレンジBGMも雰囲気が出ている】

◆裏技
本来はゲームクリア後にナコルルとリムルルに教えてもらえる裏技なんですが、一々クリアして確認するのも面倒なんで纏めときます。

■隠しキャラを使用する
電源を入れて「TAKARA」のロゴが表示されている間にセレクトボタンを3回押し、効果音が鳴れば成功。
柳生十兵衛と壬無月斬紅郎が使用可能になる。
十兵衛の技コマンドは下記参照。本作の羅刹十兵衛の技は後の作品と違いほぼオリジナルなのに注目。

◯柳生十兵衛(修羅)
八相発破:B連打
喝咄 水月刀:↓↘→+B
二ツ角羅刀:→↓↘+B
柳生 心眼刀:↓↙←→+B
絶 水月刀・改:怒り状態で→↘↓↙←→+AB後、↓↘→+B、さらに↓↘→+Bで3発まで追加入力可能。

◯柳生十兵衛(羅刹)
八相発破・改:B連打
二ツ角羅刀・空(くう):→↓↘+B
柳生 心眼刀・改:↓↙←→+B
心意斬:→↘↓↙←+A
流扇:↓↙←+A
武器を置く:↓↓+B
白鳳撃:素手状態で↓↘→+B
激紅波:素手状態で→↘↓↙←+B
鷹爪連脚:素手状態で↓↘→+Aで5回まで追加入力可能。
勢威・弥勒陣:怒り状態で→↘↓↙←↙↓↘→+AB

■即エンディング突入
電源を入れて「TAKARA」のロゴが表示されている間に、
A、↑、B、←、A、↓、B、→と入力、効果音が鳴れば成功。
ゲームを始め、キャラを選択するとオープニングデモの後にすぐエンディングに突入する。

■処理速度向上
電源を入れて「TAKARA」のロゴが表示されている間に、
↑、↑、↑、A、↓、↓、↓、Bと入力するとゲーム全体の処理速度が速くなる。
ただし、この裏技が使えるのはスーパーゲームボーイでのプレイ時のみ。

◆感想
……とまあここまで演出関連を褒めちぎったわけなんですが、ぶっちゃけ原作ゲームはシステムバランス、キャラバランスともに壊れていた作品なため、そういう部分もきっちり再現した本作は案の定ぶっ壊れています。
いくら一撃の強さで売っているサムスピとはいえあまりに高すぎる攻撃力(一撃死は無くなりましたが)、お粗末なハメ技&永久、妙に強いCPUなど格ゲーとして褒めるにはちょっと厳しい部分が多め。

ですが本作は熱闘シリーズ。基本的にまず人と対戦するようなゲームじゃあないです。
CPU相手に「武士道とはなんぞや」と言いたくなる防御崩しで相手の背後を取り、お手軽永久で「でやぁー!」とやってしまうのは一人で遊ぶ分には普通に爽快

八相発破で永久コンボ
本作屈指のお手軽永久は十兵衛の画面端八相発破
画面端でCPUを待ち受け、
防御崩し(引っ張り)で逆に相手を画面端に追い込み八相発破を連発するだけ

それにCPUが強いとは書きましたが、ぶっちゃけ待ち戦法にはやたら弱いため、CPUが隙の大きい技を放ってきたらガードして強斬りなりなんなりを叩き込めばわりとサクサク勝てちゃいます。
ぜひ最高難易度エキスパートに挑戦して、エンディングでの筆舌に尽くしがたい一枚絵のナコルル&リムルルの寸劇を拝もう!
アホみたいに遊びまくってデモ演出とコンボを堪能したんで、結構お気に入り度の高い一作なのでした。

熱闘斬紅郎無双剣エキスパートクリア
ゲームの難易度設定によって会話内容も変化する

◆関連リンク
【熱闘サムライスピリッツ斬紅郎無双剣 システム紹介】「初心者向けあすか120%ファイナル攻略及び格闘ゲーム紹介サイト(仮)」
【必殺技コマンド表(ネオジオ版のページだが熱闘版も技コマンドは同じ)】「SNK maniacs!」
関連記事

0 Comments

Leave a comment