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22 2014

熱闘餓狼伝説2 -あらたなるたたかい-

熱闘餓狼伝説2タイトル画面

サウスタウンを支配する男ギース・ハワード。彼の野望はとどまるところを知らず、今やその矛先は世界へと向けられていた。現にギースの存在は世界中の人々に知られ、彼の誇示する権力に恐れをなす者もいるほどである。
しかしギースは、世界に乗り出すことにためらいを感じていた。絶大な自信家、ギースの判断を鈍らせるほどの大きな壁として、ギースを圧迫する男が存在していたからだ。
部下の無残な姿とともに、一通の脅迫状がギースのもとに届けられた。・・・かつてサウスタウンを手に入れようとした時、悠然と立ちはだかったジェフ・ボガードよりも強く、そして残忍な男・・・。
自らを暗黒の帝王と称する謎の男は、その闇を支配する拳で、ギースの世界戦略を密かに、そして異様な重圧を持って阻んでいるのだった。
しかし、ギースはジェフの息子たちによって倒され、天はギースと謎の男の両雄が相まみえることを嫌うかのように決着をつけてしまった。

月日が流れたある日――
テリーはいつものようにトレーニングジムで汗を流していた。そこへ一通の招待状が届けられた。キング・オブ・ザ・ファイターズへの・・・。
事態は急展開する。何も知らずに闘い続ける戦士たち。
・・それぞれの終章へ。


◆タカラのGB用対戦格闘『熱闘シリーズ』第2作
90年代は格ゲーブームの真っ只中!!
当時子供だった僕はこの頃カプコンやSNKの対戦格闘ゲームに大ハマリしていたのですが、毎月のお小遣いの額なんてたかが知れており、ゲーセンに100円つぎ込んでプレイするなんてやろうと思ってもなかなか出来ない状況でした。

そこに現れたのが家庭用移植!ソフト代さえ支払えば何回でもプレイできるというのもあって、財力のない子供にとってはこれ以上ない一品です。
まあ当時はアーケードの完全移植なんてほぼ不可能で、多くの場合家庭用ハードの容量に収めるためにグラフィックやら細かな演出の削除などが行われ何かしら劣化していたのですが、それでもSFCへの格ゲー移植を充分に楽しんでプレイしていたんですよ。

そんな時、なんとSNKのゲームがゲームボーイに移植されるという朗報が飛び込んできました。
「いつでもどこでもSNKの格ゲーがプレイできる」という響きがあまりに魅力的すぎて、誕生日に買ってもらったのがこの『熱闘餓狼伝説2』でした。

熱闘餓狼2キャラセレ『熱闘餓狼伝説2』は、当時餓狼伝説をスーパーファミコンやらメガドライブやらに移植しまくっていたタカラ(現タカラトミー)『熱闘シリーズ』と銘打って今度はゲームボーイに移植しまくった作品の一つです。
発売日は94年の7月29日。何気にSFC版餓狼伝説スペシャルとの同時発売であり(こちらもタカラからの発売)それにちなんだのか若干ガロスペの要素も加えられた移植となっています。
(舞の必殺技「ムササビの舞」が全てのステージで使える、ビリーなどのCPU専用キャラにも超必殺技やエンディングが搭載されているなど)
ちなみにSFCタカラ餓狼の移植の出来はお世辞にも良い出来とは言いがたいのですが、そこを語ると長くなるのでまた別の機会に。

ゲームボーイという事で色々制約も多く、キャラクターはデフォルメ、弱攻撃、強攻撃はボタンを押す長さで使い分け、超必殺技は「技コマンド+AB同時押し」、ラインバトルの撤廃、ボイスが入れられないためフキダシで表現など、ハード性能に合わせたアレンジが施されています。
本作にはスコアの概念がないのでボーナスステージも撤廃。

ヘイカモン! デモシーン再現

この『熱闘餓狼伝説2』で結構凄いのが、可能なかぎり原作ゲームを再現しているという点。
デフォルメされつつも必殺技のモーションは概ね完璧に再現されているし、デモシーンやエンディングも全て収録されています。
(ラストバトル直前デモのクラウザーのセリフだけは後半部分がカットされていますが)
SFC版ではオープニングデモはカットされていたので、ある意味ではSFC以上の移植度かもしれない。

しかもCPUの思考ルーチンもそのまま移植。例えば「体力点滅状態のアクセルに挑発を行うと超必殺技を引き出せる」という反応までしっかり移植しています。
BGMもゲームボーイというハードながら極力再現されており、今現在でも良質な8ビットアレンジとして聴けるレベルです。


とまあ、演出関連はゲームボーイということを差し引いてもハイレベルな出来なんですが、肝心のゲーム部分はどうかというと……
常に処理落ちしているかのような異様にもっさりな動作!
コマンド入力後やや遅れてボタン入力をしないと成立しないクセの強い技コマンド入力受付!
こちらの攻めに的確に対処する超反応CPU!
極めつけは山田十兵衛のダッシュ二本背負い、キムの飛翔脚&鳳凰脚といった技を連発するだけで成立するお粗末な永久コンボ!

鬼の十兵衛ってそういう
相手がダウンしてようがおかまい無しに拾っていく凶悪永久
特に十兵衛の永久はダッシュ二本背負いがタメ必殺技なのもあって超お手軽
「鬼の山田」の二つ名は伊達じゃないな!

この他にもクラウザーの当て身バグ(飛び道具ガード時に当て身投げのコマンドを入力すると距離に関わらず相手を投げることが出来る)、ビリーの炎上バグ(条件は不明だがビリーを使っていると対戦相手が突然炎上することがある)などといった対戦に影響するバグが複数あり、「いくらなんでも格ゲーとしてどうなの」という状態になっています。
餓狼2には連続技が存在しない(何故かキャンセルはかかる)のに永久コンボが存在するというチグハグさ。
またライン制じゃなくなった弊害で、クラウザーの超必殺技『カイザーウェイブ』が回避不能技と化しているのも地味に練り込み不足だ……

◆感想
……と、最後の最後に色々突っ込みましたが、超必殺技のコマンド入力受付は原作ゲームより甘くなっていたり、CPUが超反応といっても一部の必殺技を連発するなど何かしら「ハマるパターン」を見つければあっさり勝てたりなど、プレイする分にはそこまでしんどい仕様でもなかったりします。コマンド入力のクセもまあ慣れでなんとかなるレベルだし。
一人でCPU戦を遊ぶ分には上記の永久コンボや一部のバグも気にならないしね!むしろ割りきってバグを楽しむぐらいの勢いで。
明らかにゲームとしての出来は良くないけれども、当時の僕は何回もCPU戦を遊びまくったのだ……
ちゃんと餓狼伝説2を再現はしていたんで感動したのだ……

この『熱闘餓狼伝説2』は作りこみが甘すぎて格ゲーとしては問題な部分があまりに多いですが、わざわざこの熱闘シリーズで対人戦してくれる酔狂な人もいないでしょうし、少しでも気になった人はこのデフォルメアレンジされた餓狼を堪能してみてもいいんじゃないでしょうか。
前述したとおりゲームボーイでありながら頑張って原作の演出をほぼ完全再現しており、一人で遊ぶ分にはホントそれなりに楽しい一作なので。
……それなりにだけどね!

20141022_170817.jpg 熱闘餓狼2ビリーエンディング

◆裏技
■隠しキャラを使用する
電源を入れて「TAKARA」のロゴマークが表示されている時にセレクトボタンを3回押す。
効果音が鳴ったら成功、ゲームを始めるとビリー・カーン、アクセル・ホーク、ローレンス・ブラッド、ヴォルフガング・クラウザーの4名が使用可能になる。

■サウンドテスト
タイトル画面後、モード選択画面でセレクトボタンを押しながらスタートボタンを押すとサウンドテストの画面に入れる。
ゲーム中で使われているBGMやSEを聴くことが可能。

■空を飛ぶキム
上記の隠しキャラ使用のコマンドを入力後、オープニングデモを見るとキムが空を飛んで行く演出が追加されている。

空を飛ぶキム
餓狼伝説スペシャルでの対戦時、
ビッグベアステージで残り時間がゾロ目で勝敗が決まった時に拝めた隠し演出が元ネタ

◆関連リンク
【技コマンド表】「ALLABOUTSNK」
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2 Comments

noname  

飢狼もGB版あったんですね、知らなかったので驚きました。モーコンのGB版をやった事あるのですが、これも思わず「厳しい…」と知らずに声が出る程の出来でした。

2014/10/23 (Thu) 03:27 | EDIT | REPLY |   

michael  

>>nonameさん
ぶっちゃけると流石にGBで格ゲーは(程度の差はあれど)どんな作品でも操作が大変ですよねー。
GB版餓狼はもう1作『熱闘リアルバウト餓狼伝説スペシャル』というゲームもあるのでそのうち紹介できたらなと思います。

2014/10/23 (Thu) 17:12 | EDIT | REPLY |   

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