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28 2014

マイク・ベンソン&カルロ・バルベリー他/デッドプール:スーサイド・キングス

デッドプールスーサイドキングス表紙
「♫ エンジンをかけろ。ハイウェイに飛び出せ。
 胸躍る冒険を求めて。さあ、かかってきやがれ。
 ワイルドこそ俺の人生。ワイルドにキメようぜ! ♫」

我らの“冗舌な傭兵”のもとに、100万ドルの暗殺依頼が舞い込んだ。
だが、高額な暗殺の裏には、大いなる陰謀が仕組まれていた。罪のない一般市民を殺害したという濡れ衣を着させられたデッドプールは、あろうことかパニッシャーに命を狙われることになる。しかし、彼の無実を信じる者もいた。その名はデアデビル……。暗黒街の仕置人パニッシャーを前にして、恐れを知らぬ男に勝ち目はあるのか!?


◆収録作品

2009年05月:Deadpool: Games of Death
2009年06月:Deadpool: Suicide Kings #1
2009年07月:Deadpool: Suicide Kings #2
2009年08月:Deadpool: Suicide Kings #3
2009年09月:Deadpool: Suicide Kings #4
2009年10月:Deadpool: Suicide Kings #5


◆再生可能で更正不可能な男…それが我らのデップーだッ!!
オズの魔法使いデップーたち
“Pool-O-Vision”と呼ばれるデッドプールの妄想シーンの一つ
突然のオズの魔法使いパロ

小プロから新たな邦訳デッドプールが約一年ぶりに刊行!!
正直邦訳『デッドプール:マーク・ウィズ・ア・マウス』がかなりの売れ行きを見せていたんでもっとポンポン出すかと思ったら、わりと慎重に様子を見ていた感じですね。
というかマーク・ウィズ・ア・マウスが出たのがもう一年近く前の話なのか。時間が経つのは早いっすね……(遠い目)

まあそれはそれとして、邦訳デッドプール新刊である本書『デッドプール:スーサイド・キングス』は、全5話のミニシリーズ『スーサイド・キングス』とワンショットの短編エピソード『ゲームズ・オブ・デス(死亡遊戯)』を纏めた全152ページのややコンパクトな一冊となっています。
しかしコンパクトと言っても内容は濃密!

『スーサイド・キングス』は、大富豪の御曹司、コンラッドと賭けの胴元として活動しているギャングのヴィラン、トゥームストーンに嵌められて殺人犯という濡れ衣を着せられたデッドプールが、仕置人のダークヒーロー、パニッシャーの猛攻を掻い潜り、事件の真相に迫っていくというアクション満載なエピソード。

このエピソードではパニッシャー以外にも、デッドプールの無実を信じて彼に協力する盲目のヒーロー、デアデビルに、事情を知って共闘してくれるスパイダーマンが登場とゲストキャラクターがやたら豪華なのが特徴。
個人的にパニッシャーとデアデビルは邦訳での出番が少ないキャラなのでガッツリ話に絡んできてくれるのが非常に嬉しい。
パニッシャー、デアデビル目当てに読むのもアリかもしれない。

呆れ返るデアデボー
デッドプールとスパイダーマンの軽口合戦に呆れ返りその場を去るデアデビル
それにしても画面が赤い

登場ヴィランは前述したトゥームストーン、そして地味に邦訳での出番が多いレッキングクルーの面々です。
ストーリーのスケールといい悪役のチョイスといい絶妙なB級感が堪らない。

巻末に収録されている短編エピソード『ゲームズ・オブ・デス(死亡遊戯)』は、スーサイド・キングスとは関係ない完全に独立した一編です。
息子探しの依頼を受け、とある孤島で開催される「世界各国で放送禁止になった」デスゲーム物のテレビ番組『ペイン・ファクター』に参加することとなったデッドプール。
最後に残った一人が高額な賞金を手にすることができるゲームにデッドプールが挑戦していくという内容なんですが、これがもうギャグっぽいノリで次々に参加者が無残に死んでいく超ブラックなエピソード。
ハイテンポに展開していく血みどろスプラッターなストーリーの結末はなんと……!?

◆縦読み

この邦訳にはちょっとした”縦読み”が仕込まれています。
単なるお遊びで別に重要情報が記載されているわけでもないですし、気づいた人も多いでしょうがあんまり触れている人が居なかったのでこっそり解答を載せておくテスト(ネタバレ反転)
PAGE127 2コマ目のセリフ 「チミチャンガは最高」
ちなみに原書では特に何か仕込まれているわけではなく、セリフの意味もこれといって変わっていなかったり

◆感想
パニッシャーVSデッドプール
ヴィランのグリムリーパーの鎌で戦うパニッシャーを見て侍姿を幻視するデッドプール
ちなみにこの2年後、『5 Ronin』という和風な世界観のエルス作品でホントに侍になっていた

面白かった!
例によって洋画や洋楽の一節を引用したり、向こうのバラエティ番組ネタが飛び出したりとパロディの幅が広く、それを差し引いてもハチャメチャな展開やアクションシーンが多くて読んでいて楽しい作品でした!
ただ伝わりづらいネタを日本人向けに置き換えるような事はせず、基本忠実に訳されているので正直分からないネタも結構多かったんだけど、解説書で事細かく説明されているのでご安心を。
というか解説書の内容が殆どパロディネタの解説で占められてるのが凄い。キャラ解説とかが埋もれるレベル。

しかしこの作品パロディ的な言い回しは多いんだけど、本作のデッドプールは前に邦訳された『マーク・ウィズ・ア・マウス』と比べるとボケる場面はやや少なめでした。どちらかと言えばカッコイイ姿のデッドプールが楽しめる一冊
本作だけ読む分にはデッドプールが割とマトモな人物に思えなくもない。

まあそれでも普通のヒーローコミックと比べると迷シーンは多い方だけどね!
TVゲームをクリアしてあげた対価として情報を貰うデップー、ノーパン主義であることを告げるスパイディ、ソーとの戦闘経験をここぞとばかりにアピールするヴィラン集団、レッキングクルーの面々などなど……
特にスーサイド・キングス終盤、戦闘性能を求めるあまりはっちゃけたコスチュームに身を包むパニッシャーの姿は必見です。

あ、それと今回も本書の訳者、高木亮氏がブログ上で解説書の補足となるリンク集を製作されています。
【デッドプール:スーサイド・キングス 補足】
解説書と併せて読むといいかも。
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