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28 2014

マット・フラクション&デイビッド・アジャ他/ホークアイ:マイライフ・アズ・ア・ウェポン

ホークアイ・マイライフアザアウェポン表紙

「お前にアベンジャーズの何がわかる?
 キャプテン・アメリカと一緒にいるとな…
 誰もが最善を尽くさずにはいられなくなるんだ。
 …彼がいると善人になりたくなるんだよ。本当さ。
 だが、気をつけろよ。いま、俺のそばにキャップはいないぞ」


CARS. GUNS. AND VIDEOTAPE”
―――「車と銃とビデオテープ」

スーパーヒーロー・コミックの枠を越えたスーパーヒーロー・コミック、日本初上陸!
世界的に大ヒットを記録した映画『アベンジャーズ』(2012)で一躍注目を浴びた“ホークアイ”ことクリント・バートン。叩き上げのヒーローである彼が守るのは「正義」と……そして「屋上での美味いバーベキュー」だった!ヤング・アベンジャーズの一員ケイト・ビショップを巻き込んで、地球最強のヒーローの休日に何かが起こる!?

『イモータル・アイアンフィスト』の名コンビ、マット・フラクションとデイビット・アジャがお届けする、マーベル・ユニバースきっての弓の使い手の新たな冒険譚。クリントとケイト……二人の射手ホークアイが集まれば、トラブルも倍増する!?日本初上陸の“マーベル・ナウ!”最新作を堪能あれ!
さらに、クリントとケイトの初邂逅を描いた『ヤング・アベンジャーズ・プレゼンツ』#6も同時収録。彼女は学ぶ――「ただ欲しがること」と「自分で勝ち取ること」には、天と地ほどの違いがあると……。


◆収録作品

2008年08月:Young Avengers Presents #6
2012年10月:Hawkeye Vol.4 #1
2012年11月:Hawkeye Vol.4 #2
2012年12月:Hawkeye Vol.4 #3
2013年01月:Hawkeye Vol.4 #4
2013年02月:Hawkeye Vol.4 #5


◆ホークアイのテーマ曲(UMVC3より)

◆『マーベル・ナウ!』初邦訳!
2013年、2014年と2年連続でアイズナー賞、ハーベイ賞を獲得したマーベルコミックスの話題作、史上最高の弓の使い手ホークアイが主役のコミック『ホークアイ』第4シリーズの邦訳がまさかの発売。
しかもホークアイの初邦訳だけでなく、マーベルのリランチ『マーベル・ナウ!』の初邦訳も兼ねている記念すべき一冊です。
ヴィレッジブックスが『ニューアベンジャーズ』シリーズの邦訳を進めてからマーベル・ナウ!に手を付けると思ってたんで、まさかこんなに早く小プロから発売されるとは思わなかった。

レビューの前にマーベル・ナウ!について軽く解説。
2012年に行われたマーベルの大規模クロスオーバー作品『AVX アベンジャーズ vs. X-MEN』の完結後、マーベルユニバースの状況が大きく変化したのをきっかけにマーベルは数々の新タイトルを一気に創刊しました。
DCコミックスのリランチ『ニュー52』のように設定や世界観、ストーリーを完全にリセットして1話からやり直すのではなく、これまでの展開や設定は引き継いだまま新ストーリーの開始やチームの再編成、新ヒーローのデビューという方法を取っています。
既存タイトルにある程度テコ入れもしつつ、新規読者が入り込みやすくなるようにマーベルも動き出したというわけなんですね。

ただ本作『ホークアイ第4シリーズ』マーベル・ナウ!の2ヶ月前に創刊されたタイトルなため厳密にはリランチ後の新タイトルというわけではないんですが、後になってTPBにマーベル・ナウ!のロゴが入るようになったとか。
【マーベル・ナウ!新創刊タイトル一覧】

◆Lucky: A Clint Barton
マーベル・ナウ!の話はこれくらいにして本書の紹介を。この邦訳版は原書TPB第1巻が底本です。
ホークアイの単独誌はこれまでに何度も制作されており、今回邦訳されたのはマット・フラクションが手がける最新作のホークアイ第4シリーズとなっています。
【Hawkeye Comic Books】

本作のホークアイは上記のyoutubeの動画にあるようなコスチュームではなく、実写映画のようなコスチュームに変更。
……しかしこの新コスを着ている肝心のシーンは殆ど存在せず、基本的にTシャツやスーツばかり。
さらに戦う相手は街のチンピラ、ビルに住む住民に理不尽な立ち退きを迫る銭ゲバ大家、B級ヴィランとスケールが小さめ。

名コンビホークアイとケイト

一応スーパーヒーロー物の作品ではあるのですが、本作は基本的にホークアイという常人ヒーローの日常と小悪党との小競り合いを中心に描いており、ヒーロー物特有の派手さが意図的に抑えられた娯楽作となっています。
自分のピンチを救ってくれた野良犬を必死になって救おうとしたり、ビルの屋上で住民たちと一緒にバーベキューを楽しんだり、何かトラブルを抱えていそうな美人な女性に関わった事でヤバい連中に殺されかける羽目になったりと、ホークアイのローカルヒーロー感が見ていて楽しい。
ヤング・アベンジャーズのメンバーで、同じく弓の使い手である少女ケイト・ビショップとの名コンビっぷりも堪らない。
デイビッド・アジャとハビエル・ブリードによるオシャレなアートと特徴的なコマ割りも本作の雰囲気にほどよくマッチしています。

超人的な集中力
このような実験的な演出もちょくちょく挿入される
ホークアイが会話しつつも集中力を高めて弓を射る1シーンであり、
コマからコマへの時間の流れが遅くなっているのを表現している

それと本作はユーモアとシリアスのバランスが非常に程よい。
網が飛び出すネット矢、強力に貼り付く吸盤矢、いまいち使いどころが分からない音波矢などの自作の特製矢をここぞとばかりに使いまくる戦闘シーンや、仕事先の国で財布を奪われやむなくタクシー運転手で金を稼いだりするシーン、カッコ良く窓を破って登場したはいいが靴が脱げていたせいでガラスを踏んづけてケガしてしまうシーンなど、コミカルな場面が多くてクスリとされられます。
「ヤバい…これはヤバイぞ」というセリフがほぼ毎話お約束のように出てくるのにも注目。
しかしそんなホークアイも締めるシーンではきっちりと締めているんでやっぱりカッコイイ。

斬新なモザイク
斬新過ぎる修正

◆感想
面白かった!
最後に収録されている『Young Avengers Presents #6』はケイトがメインの短編エピソードなんですが、ホークアイが自分の弓をケイトに与えるシーンでのセリフがホントに印象に残りました。
あとスパイディがルーク・ケイジと楽しそうにゲームで対戦してたり、ヤング・アベンジャーズの面々の言動や行動がいちいちコミカルで楽しい。

もともと1話完結のエピソードが多くこの邦訳第1巻だけでもわりと切り良く纏まってはいるのですが、ストーリーはまだまだ続いているんで2巻以降のエピソードもぜひ読みたいところです。
(ちなみにライターのマット・フラクションは、執筆当初は6冊以上続けることは考えていなかったとか)
【アメコミのお仕事!No. 10】マット・フラクション(※「テレトラン2」様)

あとこのホークアイ第4シリーズはそこまで長期連載というわけではなく、10月発売の第22話で完結を迎えるらしいので、できればこの際完訳してほしい!
【FRACTION SETS THE STAGE FOR HIS "HAWKEYE" FINALE】

ホークアイ#6デコアベンジャーズネタ
2巻収録の#6にはまさかのデコアベンジャーズネタ

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2 Comments

流浪牙@NAGARE⇒KIBA  

これで上手く行けばホークアイ単機主役映画も来る……か?

>斬新過ぎる修正
キサマらの居る場所は我々日本人が既に通過した場所だッッッ
……ってのはさて置き、こういう描写は日本の漫画とかアニメあたりにインスパイアされたのか
それとも我らニッポンとは無関係な、あっち独自の――なのか、チョット気になりますね。
とりあえず修正用フェイスアイコンが上手く股間に収まらない場合はホークアイの場合だったら
例えば鏃とか、あとは♂記号あたりで代用すべきではないのだろうか(もっとアレか)。

あとはデータイースト版アベンジャーズネタの続きです。
ttp://m5.paperblog.com/i/38/386071/discussion-hawkeye-1-6-marvel-L-cuew2j.jpeg
彼が……彼が一体、何をしたって言うんだ……

2014/08/28 (Thu) 22:11 | EDIT | REPLY |   

WRRRYYYYY  

ヘリキャリアのスタイリッシュ誘拐が一番であった(小並感)
表紙のデザインの色合いと内容もカッコよく、コマの構成がベネ!

いっそストリート系ヒーローになってもいいんじゃない?って思ってしまった。

2014/08/30 (Sat) 02:06 | EDIT | REPLY |   

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