ツルゴアXXX

ARTICLE PAGE

07 2014

美希の交通事故イベントを題材としたノベマス特集

■交通事故イベントとは
Xbox360版『アイドルマスター』では一度美希をプロデュースしてエンディングを迎えた後に、もう一度美希のプロデュースを開始し特定の条件を満たすと、通常とは異なる『裏ルート』のストーリーに突入します。

その内容はと言うと、少しずつアイドル活動に向き合うようにはなったものの、まだまだ仕事に対して真剣さの足りない美希がようやくランクDに昇格した夜、不注意で車に轢かれそうになった彼女を庇ってプロデューサーが交通事故に遭ってしまうという衝撃的なモノ。

2014y03m06d_215450000.png

まあその後病院で検査を受けたところ軽い打撲だったという事が分かり、普通に事務所に帰るんですけどね。
ただ(生きてたけど)Pの最期の言葉を聞いた美希はこの出来事をきっかけに、『自分の事を真剣にプロデュースしてくれているP』のためにトップアイドルを目指すようになるのです。
仕事に対する姿勢もそれまでとはガラッと変化。
ちなみに「ハニー」呼びにまで発展するのはここからもう少し先のお話。


元々アーケードゲームというのもあって、多くのアイドルのコミュは基本的に尺が短いテンポ重視の簡素な作りなのですが、家庭用で新たに追加されたアイドルである美希のこのコミュは他とは空気感が異なるストーリー性の強い内容だったのもあり、多くのプレイヤーの印象に強く残るイベントとなったのです。

で、今回紹介するのはこの『交通事故イベント』『IF』を描くノベマス。

「もしこの交通事故でPが死亡してしまったら?」
「生存はするが重い後遺症を患ってしまったら?」
「もし美希を助けたのが別の人物だったら?」

そんな「もしも」を描いたノベマスを、本記事では過去記事から6作品、そして今回新たに1作品紹介したいと思います。

■作品
キミが居たあの日、美希が居るこの日

 

過去に事故に遭い、デビューしてから3ヶ月間の記憶がない美希。
そのためしばらく活動を休止していた彼女だったが、プロデューサーたっての希望と、「活動を続けていくうちに記憶が戻るかもしれない」という事もあり、再デビューを果たしアイドル活動を再開する。
そしてとうとう、美希は『トップアイドルまであと少し』という所まで上り詰めるのであった。


朝凪Pによる投稿作品であり、全21話で完結済。
現在、美希の過去、Pの過去の3つの時間軸で展開し、序盤から少しずつ伏線をちりばめて後半に一気に回収していくストーリーは見事の一言。
伏線の多い作品という性質上、コメントでは先の展開の予測やネタバレが散見されるので、視聴時はコメントは非表示にしておく事をおススメします。
一羽の先生と


美希を庇って交通事故に遭い、失明してしまったP。
しかしそれでも周囲の助けを借りながら、なんとか美希のプロデュースを続けていた。
だが、着実にステップアップしていく美希のサポートを行ううちに、Pは「失明した自分ではこれから増えていくであろう仕事を続けることは困難だ」と判断し、とうとう退職する決意を固めるのだった。
そんなある日、Pは美希に連れられて『カモ先生』のいる公園に引っ張り出される。


爾後Pによる投稿作品。
美希と失明したP、そしてもう一人の“ある人物”の三名を中心に展開されるちょっぴり暗めで切ない短編ドラマ。
失明したPの視点でストーリーが描かれていくため、作中の映像はあくまでPが『視覚と聴覚でイメージしたもの』
これを利用した演出が実に見事で、またミスリードも巧み。
結末を見た後に是非とももう一度読み返すことをおススメします。

ちなみに発表当初は『一匹の、先生がいました。』というカモ先生の事を指すにはやや不適当なタイトルだったのですが、2011年の夏あたり?(明確な時期は不明)にひっそりと現在のタイトルに改題された模様。
みえるひと


自分のせいでPを死なせてしまったことを悔いる美希。
加えて、同じくPにプロデュースされていた真美との仲は険悪になってしまう。
そんな次の日、美希はトレードマークである長い金髪をバッサリ切り、ショートヘアにしてプロデューサーとして復帰する。
幽霊となって美希にとりついたPの言葉を伝え、真美をプロデュースするために。


瑞P『iM@S架空戦記ウソpart1』参加作品であり、全3話で完結済。
美希が幽霊となったPの声を聴いて真美のプロデュースをするというストーリーですが、『そもそも美希には本当にPの幽霊が見えているのか?』と視聴者に疑念を抱かせる作りが上手い。
ちなみに本作には瑞Pが同時期に投稿した『誰かが私を殺した』と対になるような表現が盛り込まれています。
プロデューサーの葬儀にアイドル達が参列!


道路に飛び出した美希を庇い、なんとそのまま死んでしまったP。
今日はそのPのお葬式の日。
765プロアイドル達がPにかける最後の言葉とは…?


天才カゴシマPによる投稿作品であり、『お葬式のマナーを学ぼう!』という教養講座の体をとったギャグ系のノベマス。
前半は業界関係者の告別式を、後半はPの葬式を描いていきます。
かなりブラックユーモア溢れる一作ですが、作法の解説そのものは結構ためになったり。
ゆとりが神様になるようです

 

現在世界を運営している神様に、次の『世界』を作る新たな神として任命された美希。
最初は乗り気ではなかったが、自分を交通事故から庇って死んでしまった『プロデューサーさん』が死なない世界を創る事が可能であると知り、美希は神になる決意を固める。
こうして美希は神の使い『ののワ』と一緒に新たな世界を創造し、その世界を廻してPを救うために奔走するのであった!


『第五次ウソm@s祭り』にて発表されその後に連載がスタート、全10話+番外編(5.5話)で完結済の、絶対に許すPのデビュー作。

序盤(1話~2話)までは割と軽~いノリのコメディタッチな作風なのですが、プロデューサーが死んでしまう直前の時代まで到達し、彼の死の運命を変えようと行動する第3話からは物語の雰囲気が一転非常にシリアスで陰鬱な物語が展開されていくようになります。
むしろここからが本当のスタートとも言えるでしょう。

何度プロデューサーを助けようと様々な手を尽くしても死の運命を変えることができず、新しい世界を廻して何回も彼の死を目の当たりにする内に心が乾ききってしまい、彼の死に何の感情も抱かなくなってしまう美希。
果たして美希は、プロデューサーが死なない世界を創りだすことができるのか…?
前述したように物語の雰囲気がやや暗く、文章のみとはいえ陰惨な表現もちょこちょこ盛り込まれているのですが、6話から最終話にかけての展開では計り知れない感動がありました。

完結から半年後に、視聴者からの質問(動画でついたコメント)に答えるという内容の後日談的エピソードである『ちょこっとだけ! ゆとり神リターンズ』という作品も投稿されています。
こちらは最終話視聴後に見ることを推奨。


プロデューサーさんの地図なの


美希を交通事故から救い出そうとして重傷を負ってしまったP。
彼は内臓にダメージを受けており、ドナーも見つからずこのまま死を待つのみと思われていたのだが、美希の判断により動物の臓器の移植…いわゆる『異種間臓器移植』が行われ、なんとか一命を取り留めた。
その代りに、Pから移植された動物の特性が現れるという異変が起こり出してしまう。


ya-P『im@sShortFestival 4th』参加作品。
美希の勝手な判断で動物の内臓を移植され、人間とは言い難い身体になってしまったことに絶望し荒れるP。
だが美希に撫でられるとさっきまでの怒りはどこへやら、猫のように悦に浸ってしまったり、食べ物を見ると異様なまでに涎を垂らしてしまったりと、動物的な本能に抗えなくなってしまうのでした。
上記で紹介した天才カゴシマPの作品と同じく、ブラックな笑いが楽しめる傑作短編です。
笑顔のして


これは、一人の元気で明るいアイドルと、
一人の輝かしくて魅力的なアイドルの、
笑顔を求めたものがたり。

TVの収録を終えて事務所に帰る途中、交通事故に遭ってしまったP、美希、春香の三人。
美希とPは殆ど外傷はなかったものの、車に接触する直前に美希を庇った春香だけは意識不明の重体に陥ってしまう。
その翌々日、春香は意識を取り戻すが、事故のショックで感情を失ってしまった事が判明する。
美希は命を救ってくれた春香に恩返しするため、いつか感情が戻ると信じ介抱を続けることに決めるのだが…


最後は今回初紹介となるふうびPの投稿作品を。
こちらは『第二次ウソm@s祭り』にて発表された一作であり、プロローグを含め全6話で完結済です。

仲良しのユニットだった美希と春香を襲った突然の悲劇。
美希はアイドル活動を休止して、春香に感情が戻る事を信じ病院に足しげく通い続けるのですが、一向に回復の兆しは見られません。
それどころか笑顔を見せなくなった春香と毎日顔を突き合わせ続けるうちに、美希も心が押しつぶされかけてしまうのです。
揺れ動く美希の心情を丁寧に描写した秀作ノベマス。二人の行く末やいかに?
関連記事

0 Comments

Leave a comment