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21 2014

ブライアン・マイケル・ベンディス&マイケル・ゲイドス他/ニューアベンジャーズ:シークレット・インベージョン

ニューアベンジャーズシークレットインベージョン表紙

「妾は恥辱を経てここに立っておる!
 恥辱とは何か…真実を知り、故に放逐の憂き目を見たことだ。
 我らこそ正当にして正義である!
 数百万の同法の死で、最も疑り深き者どもも目を覚ましたであろう!
 我らはこの時を知っておった!祖先の記した予言を知っておったのだ!
 真実と証されたその予言には続きがある!
 我らは生き延びる!聖なる故郷を手に入れて生き延びる!
 その名は、地球!我らの星!それが…書の言葉!」


WHO DO YOU TRUST?

世界を揺るがせ、地球を滅亡の淵に追いやった異星人スクラルの密かなる侵略シークレット・インベージョン

善と悪を超えた超人たちの奮闘により地球の危機は去ったが、その裏には語られざる幾つもの物語が隠されていた。

クロスオーバー大作『シークレット・インベージョン』の裏側で繰り広げられた、ニューアベンジャーズ誕生からハウス・オブ・Mを経て、開戦前夜へと至る物語全10篇を一挙収録!

今、大いなる侵略の真実が明らかになる!

君は誰を信じる?


◆収録作品

2008年04月:New Avengers #38
2008年05月:New Avengers #39
2008年06月:New Avengers #40
2008年07月:New Avengers #41
2008年08月:New Avengers #42
2008年09月:New Avengers #43
2008年10月:New Avengers #44
2008年11月:New Avengers #45
2008年12月:New Avengers #46
2009年01月:New Avengers #47


◆関連作品過去記事
【ニューアベンジャーズ:ブレイクアウト】
【ニューアベンジャーズ:セントリー】
【X-MEN/アベンジャーズ ハウス・オブ・M】
【ニューアベンジャーズ:コレクティブ】
【シビル・ウォー】
【ニューアベンジャーズ:シビル・ウォー】
【デス・オブ・キャプテン・アメリカ:デス・オブ・ドリーム&バーデン・オブ・ドリーム】
【ニューアベンジャーズ:レボリューション】
【マイティ・アベンジャーズ:ウルトロン・イニシアティブ】
【ワールド・ウォー・ハルク】
【ニューアベンジャーズ:トラスト】
【マイティ・アベンジャーズ:ベノム・ボム】
【シークレット・インベージョン】

◆BEHIND THE INVASION
ニューアベンジャーズシリーズの新刊が久々に発売!
このシリーズ、ポンポン邦訳が発売されている印象があるけども前巻『ニューアベンジャーズ:トラスト』が出たのはもう去年の4月なんですよね。
ストーリーの進行に合わせてクロスオーバーを順番に邦訳するだけでなく、もう一方のアベンジャーズ『マイティ・アベンジャーズ』シリーズも邦訳しているからどうしても時間がかかるんでしょうけども。
これに加えて、まだ発売日は未定ですが『ダークアベンジャーズ』シリーズまで邦訳予定という。
ヴィレッジブックスは本気だ…!本気でマーベルユニバースを追いかけていくつもりだ…!

今回帯にアイドルの私立恵比寿中学が登場という謎のコラボが

まあそれは期待して待つということで置いといて本の紹介。
本書『ニューアベンジャーズ:シークレット・インベージョン』は、タイトルの通りこの前に邦訳されたクロスオーバー『シークレット・インベージョン』のタイイン回で構成された一冊。
実は原書は二冊に分かれていたのですが、この邦訳版はなんと一冊に纏めた合本版となっているのでそこそこ分厚いです。

 
今回の邦訳本は原書のニューアベンジャーズ8巻、9巻を一冊にした特別版

今回ストーリーの中心となるのはスクラルの王女、ヴェランケ。
『ニューアベンジャーズ:ブレイクアウト』から『シークレット・インベージョン』までの様々な出来事をスクラルの視点から辿っていくという怒涛の伏線回収エピソードとなっています。

img009.jpg
その昔、スクラル帝国に危機が迫っていることを予言を根拠に必死にドォレック王に伝えていたヴェランケ
しかし王から狂信者扱いされ、彼女は逆賊として洞窟に幽閉されてしまう
だがその数年後予言は的中し、彼女はスクラル帝国の陛下として指導する立場にのし上がるのだった

これまでスクラルが持っていた変身能力はあくまでその外見を変えるだけに留まっており、最終的にはなんだかんだでバレてしまう程度のものでした。
しかしシークレット・インベージョンで登場するスクラルたちは記憶や精神も完全にその変身対象に成り代わり、また如何なる手段を用いても検知不能という、究極の変身能力を備えております。
そのためにヒーロー達は身近な人物がスクラルに成り代わっていることに全く気付けず、今日までスクラルの地球侵略計画を許してしまうという事態に。
ぶっちゃけ本編を読んでいた時「あまりにスクラルに都合よすぎな能力だろ!」と思わなくもなかったのですが、この変身能力を得た経緯が本書ではしっかりと説明されていたので割とスッキリ。

ギャラクタスの襲来が原因で滅亡の危機に瀕しているスクラル帝国。
ヴェランケ女王は祖先が記した予言に従い、聖なる故郷「地球」を手に入れて民が生き延びるために、自らも前線に立ち決死の一大作戦を決行します。

シークレット・インベージョン本編だけ読むと単に悪の侵略者ぐらいのイメージしか持てなかったスクラル達ですが、本書では半分近くがこのヴェランケをメインとしたスクラルサイドのストーリー。
その中で決死任務に志願した義に厚い兵士の姿が描かれたり、同胞の死を悼しみ、使命を全うする決意を改めて固めるスクラルらの姿が描写されるため、図らずもちょっと感情移入してしまいました。
あとヴェランケが本編での不気味さを吹き飛ばすレベルでやたら美人に描かれてるのがまた。
これ毎回言ってる気がするけど、タイインを読むと本当にクロスオーバー本編の印象ががらりと変わるね。

こうしている間にも同胞は死んでいく
醜い地球人の姿に姿を変えて生活しなければならない上に、慎重に行動し長い時間を必要とする侵略計画
そんな時に母星がネガティブ・ゾーンの支配者アナイアラスが率いる大艦隊の攻撃を受け、
10億もの民が死亡したとの報が入る
ヴェランケ王女と地球にいるスクラル達は改めて自らの使命を再認識するのだった

◆感想
スクラル絡みの部分が個人的に最も楽しめた部分だったのでその話ばかりになってしまいましたが、シークレット・アベンジャーズのリーダー、ルーク・ケイジを主役としたエピソードも印象的。
#38は娘を守るために夫ルーク・ケイジの元を離れ、より安全なアベンジャーズタワーに行ってしまったジェシカとの話。
そして本書のラストを飾る#47は、シークレット・インベージョン本編と同じく新たな展開を予感させる引きで〆るという続きが気になる作り。

それと、フッド率いる犯罪者集団『シンジケート・オブ・クリミナルズ』がこのスクラルとの戦いに参戦するに至った経緯も本書で判明します。
この話ではこれまでのエピソードで悪のカリスマ感をかもし出しまくっていたフッドの素の部分が垣間見れてちょっと驚き。

素のフッド
さらにフッドの頭巾に秘められた魔力の源となっているのは、
マヴカプ3にも登場したアイツであることが判明

本書とシークレット・インベージョン本編を読み、「このキャラはスクラルだった」という事実を踏まえた上でこれまでのニューアベンジャーズを読み返すと過去のストーリーの印象が大きく変わること請け合いです。
特に『マイティ・アベンジャーズ:ウルトロン・イニシアティブ』での「あのキャラ」の行動を見てると、今回のスクラルの変身は本当に徹底されているなぁと唸らされる。
あの時点では単なるギャグシーンにしか見えなかったのに!

ニューアベンジャーズシリーズは(時々退屈な展開もなくはないけど)安定して面白いし割と人に薦めたい作品。
ただストーリーが完全に続き物なんで漫画の単行本のように頭から順番に買っていき、かつクロスオーバーも読まないと話に入り込み辛い内容なのがネックかな…
いやストーリー物のコミックを途中の巻から読もうとすれば話が分からないのは当たり前なんですけどね。
一冊の価格設定も相まって今から全巻読み始めるとなると相当な金額が吹っ飛ぶのは確かな邦訳アメコミなんですが、リアルで気軽におススメできる作品じゃない分ブログの方では改めてプッシュしておく!

余談:スクラル達がこの強力な変身能力を得た原因は、イルミナティがその昔スクラル達の捕虜になった時に組織サンプルを採取されてしまったためという事が分かり、イルミナティの株が僕の中でまた下がりました。
そのうちフォローされるんだろうか…

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4 Comments

森野大吉  

メサイア・コンプレックスvol.2の単品予約は次号をクリックするのではなく、右上の小さいバナーから出来ますよ。
と、今日半日かかって判明した事を書いてみる。
それはさておき、ブログ主さんの書かれていた事と被りますが、ヴェランケに萌え、まさにスクラルのスティーブとも言うべき兵士に燃えました。
個人的には預言を否定し、ヴェランケを追放する冷徹さを見せつつも、リードに対する憎悪を抑えられないスクラル王に共感を覚えました。当時のアメコミのおおらかさ故とはいえ、親族を牛に変えられたら、それはそれくらい怒るわな。
では今回はこの辺で。ボンボンアンディが理解出来る年齢の森野でした。

2014/02/21 (Fri) 17:22 | EDIT | REPLY |   

No Name  

今回の見どころは、奥さんのためにインターネット導入を思いつくケイザーさん、ハウスオブMにドン引きするスクラルピム、といった感じ。

2014/02/22 (Sat) 04:03 | EDIT | REPLY |   

アウル  

自分、メサイア・コンプレックス優先して結局買えなかった(^^;

イルミナティの株下がるのは仕方がないですよ。
ハルクの1件があってから完全になにか仕出かす集まりにしか見えなくなりました(^^;
後々キャップもメンバーになるそうですし、そのころはまともになるのか否や。

2014/02/22 (Sat) 22:43 | EDIT | REPLY |   

michael  

>>森野大吉さん
スクラルサイドの物語が丁寧に描かれていて、SI本編に深みが出るストーリーでしたねー。
地球側からすれば結局悪の侵略者でしかないのは間違いないんですが。

>>No Nameさん
>ハウスオブMにドン引きするスクラルピム
急な事態に動揺しまくるスクラルピムを見つけるや否や、すぐさま離れた場所に連れ出して落ち着かせるという上に立つものとしての振る舞いを忘れないヴェランケの姿が素晴らしかったです。
このシーンの前に彼女が一人隠れて涙を流す姿があるのがまた…

>>アウルさん
ストーリーを盛り上げるのに「無能な権力者たち」の登場は必要っちゃあ必要なんでしょうけど、そのメンツがアイアンマンやらリードやらDr.ストレンジといった有名どころのヒーロー達な分余計に悪印象が際立っちゃってる感が。
そろそろ「こいつらダメだ!」なイメージを払拭してほしい!

2014/02/23 (Sun) 00:33 | EDIT | REPLY |   

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