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20 2013

ジョー・ケリー&フィル・ヒメネス他/スパイダーマン:アメリカン・サン

スパイダーマンアメリカンサン表紙

「夜中に目覚めた時に思うんだ。お前みたいな兄弟がいたら…
 もう孤独じゃなくなるって」

「じゃあ…」
「なんだ?」
「僕らは今から兄弟だ。君はもう孤独じゃない。だろ?」


親友ハリーを救うため、
敵地に乗り込んだスパイダーマン。
宿敵ノーマン・オズボーンとの戦いの行方は!?


波瀾のニューヨーク市長選は思わぬ結末を迎え、スパイダーマンを憎む予想外の人物が市長の座に就いてしまう。
もちろんピーターを待ち受ける不幸は、それだけじゃ終わらない。恋人リリーとの間に起きた悲劇に傷ついた親友ハリーは、周到に張り巡らされた策略に翻弄され、いまや法の執行者となった父ノーマン・オズボーンが率いる新たなアベンジャーズの一員“アメリカン・サン”にされようとしていた。スパイダーマンはハリーを救うために、ヒーローの姿をまとったスーパーヴィランたちが待ち受ける敵地へと乗り込んでいくが……!?


◆関連作品過去記事
【スパイダーマン:ワン・モア・デイ】
【スパイダーマン:ブランニュー・デイ1】
【スパイダーマン:ブランニュー・デイ2】
【スパイダーマン:ブランニュー・デイ3】
【スパイダーマン:ニューウェイズ・トゥ・ダイ】
【スパイダーマン:エレクション・デイ】

◆収録作品

2009年05月:Amazing Spider-Man: Extra! #3
2009年07月:Amazing Spider-Man #595
2009年08月:Amazing Spider-Man #596
2009年08月:Amazing Spider-Man #597
2009年08月:Amazing Spider-Man #598
2009年09月:Amazing Spider-Man #599


AMERICAN SON
ローガンとスパイディ
年長者としてスパイディにアドバイスを与えるウルヴァリン
ブランニュー・デイ2巻の時も思ったけど二人の関係性は凄く良い

小プロから3ヶ月に渡り、2回目の連続刊行が行われた邦訳スパイディもいよいよラスト!
『スパイダーマン:アメリカン・サン』の紹介です。

今回は『スパイダーマン:24/7』というTPBを飛ばしての刊行となっていますが、このTPBに収録されているエピソードはピーターを取り巻く環境の変化が大きい割と重要な内容であるため、すぐ本書を読む前にまずは解説書に纏められている未邦訳部分のあらすじを読んでおくことをお勧めします。
読者も知らないうちにかなり色んな出来事が起こっててビックリですが、一番驚いたのはジェイムソンがNY市長になった上に、ジェイムソンの父親・ジェイムソンSr.がメイおばさんと再婚した事でピーターとは家族になってしまった事ですかね。
っていうかなんだその展開!?普通に読みたい!


ファンタスティック・フォーに誘われて気晴らしにマイクロバースに出かけていたら
その世界は時間の進み方が違っていたために2ヶ月も家を留守にする事となってしまい
帰宅後、知らないうちにピーターの周囲では大きな変化が起こっていたというお話

本書『アメリカン・サン』の話は、スパイダーマンが親友ハリーを守るために、SHIELDの後継組織HAMMERの長官であり、いまやおいそれと手出しできないほどの権力を手にしたノーマン・オズボーンとの戦いに赴くという一大決戦が描かれる重要なストーリー。

身内だけで開かれたメイおばさんとジェイムソンSr.のささやかな婚約披露の会にピーターと一緒に参加したハリー。
しかしそこに父のノーマン・オズボーンも現れ、今更父親面をしながら「私の仕事を手伝ってほしい」という話を持ちかけてくる。
笑いながらその申し出を一蹴するハリーだったのですが、彼に何があったのか、後日突然考えを変えてノーマンの率いるアベンジャーズ入りを果たすのでした。
それを知ったピーターは必死にハリーを説得するのですが、ハリーは「これは家族の問題だ」と聞き入れてくれません。
こうしてピーターは「ハリーを救おうとする事は僕の自分勝手なのか」と思い悩んでしまうのです。
ピーターはハリーがアベンジャーズ入りを果たした理由を知らないため、読んでいる側としては彼の根が深い家族の問題を変に引っ掻き回す事態になりやしないかとヒヤヒヤしてしまう。

ちょっと話は変わりますが、本作ではノーマン・オズボーンが民衆の心を掴むためにヴィランに変装させて作り上げた偽のアベンジャーズ『ダークアベンジャーズ』ついに邦訳デビューしたのも注目ポイントです。

ダケンくん邦訳デビュー
局所的な人気キャラであるウルヴァリンの息子・ダケンくん(右下のモヒカン)も邦訳デビュー
スパイディとの戦闘シーンもガッツリ披露

本作『アメリカン・サン』のストーリーは相変わらず不幸展開が待ち受けていて読者的には胃が痛くなるのですが、ダークアベンジャーズとの戦闘&会話シーンは妙にコミカルなシーンがあったりするためなんだかちょっと癒されます。
癒し系ヴィランという新ジャンルあるでこれ。

◆感想
ハリーを止めるピーター
何故かノーマンの下へ行こうとするハリーを必死に止めるピーター

本書はブランニュー・デイ1巻からずーっと引っ張られてきたオズボーン親子の確執にとうとう決着が付く、邦訳スパイダーマン3ヶ月連続刊行のラストに相応しいエピソード。
そして巻末に収録されている、ハリーが幼い頃の父との思い出を回想する短編があまりに切なすぎて泣ける。
ジョン・ロミータJr.のアートが好きだったんでこの人が離れたのはちょっと残念だけど、満足感のある内容でした。
『アメリカン・サン』の主人公はスパイディではなくハリーだね。

今回は『ニューアベンジャーズ』シリーズの未邦訳部分のエピソードもちょくちょく絡むんで、現在のアベンジャーズに一体何が起こっているのかちょっと気になる1シーンもちらほらあったり。
(ダーク・アベンジャーズメンバーが揃っている中に普通に混じっているセントリーやキャプテン・マーベル、アレスとか)
ヴィレッジブックスが今後刊行する事を見越してか、この辺りは軽く解説されるだけであまり掘り下げられていないので本当に気になる。
ニューアベンジャーズ#54以降の出来事であるため、邦訳で事情を知れるのは大分先の話になりそうですね。

まあとにかく!
これでようやく『ワン・モア・デイ』から始まった小プロの邦訳スパイダーマンも一区切りというわけでいやちょっと待った
確かにブランニュー・デイから続いた一連の大事件は収束しましたけれども、メイおばさんの近くに忍び寄っているミスター・ネガティブとの戦いにはケリが付いていないし、謎のヒーロー・ジャックポットの正体も不明なまんまなんですけど!?登場初期はぶっちゃけMJだと思ってたんだけどどうもそれも怪しくてホントに気になる…
っていうかここだけの話、本作ラストではまだまだ波瀾の予感を漂わせていますし。

ブランニュー・デイ3巻の時は続刊の邦訳を仄めかし、そして実際飛ばし飛ばしではありますが本書『アメリカン・サン』まで刊行してくれました。
が、今回は解説書にも続刊を仄めかす一文はなし。
一応本書のエピソードで刊行打ち切りだったとしてもキリよく終わってるっちゃあ終わってるんですが…やっぱりアメリカン・サン以降のエピソードも読みたい!
今のように本筋だけを追うスタンスで良いんで、今後もスパイダーマンの邦訳刊行をお願いしゃす!

◆アメリカン・サン以降のエピソード
どうもアメリカン・サンの後はTPB9冊に渡る『The Gauntlet and Grim Hunt』という2009年11月から2010年7月まで展開された長めのストーリーラインが開始する模様。
けっこうな量なんで小プロがアメリカン・サン以降のエピソードの邦訳にいまいち積極的でないのもちょっと分かる…かも。
スパイディの宿敵が次々に登場するようなんで気にはなるのですが。

【Gauntlet prequels】

『Spider-Man: Died in Your Arms Tonight』
【収録作品】
The Amazing Spider-Man (1998- 2nd Series) #600-601, Annual #36
Amazing Spider-Man Family (2008) #7


『Spider-Man: Red-Headed Stranger』
【収録作品】
The Amazing Spider-Man #602-605


『Spider-Man: Return of the Black Cat』
【収録作品】
The Amazing Spider-Man #606-611
Web of Spider-Man #1

【The Gauntlet】

『Spider-Man: The Gauntlet, Vol. 1 - Electro & Sandman』
【収録作品】
The Amazing Spider-Man #612-616
Dark Reign: The List - Amazing Spider-Man
Web of Spider-Man (vol. 2) #2


『Spider-Man: The Gauntlet, Vol. 2 - Rhino & Mysterio』
【収録作品】
The Amazing Spider-Man #617-621
Web of Spider-Man (vol. 2) #3-4


『Spider-Man: The Gauntlet, Vol. 3 - Vulture & Morbius』
【収録作品】
The Amazing Spider-Man #622-625
Web of Spider-Man (vol. 2) #5-6


『Spider-Man: The Gauntlet, Vol. 4 - Scorpion & Juggernaut 』
【収録作品】
The Amazing Spider-Man #626-629 and #229-230


『Spider-Man: The Gauntlet, Vol. 5 - Kraven & The Lizard』
【収録作品】
The Amazing Spider-Man #630-633
Web of Spider-Man (vol. 2) #6

【Grim Hunt】

『Spider-Man: Grim Hunt』
【収録作品】
The Amazing Spider-Man #634-637
Web of Spider-Man (vol. 2) #7
Grim Hunt Prologue and Spider-Man Origin Of The Hunter
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