ツルゴアXXX

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19 2013

ダニエル&チャールズ・カウフ&ロベルト・デ・ラ・トーレ他/アイアンマン:ホーンテッド

アイアンマンホーンテッド表紙

「ほほぅ、わかったぞ。お前も見たんだ」
「見たとは何の事だ?」
「死者だ。お前が…裏切った死者だ。
 俺も見た、声を聞いた。マスクで隠したつもりだろうが、わかるぞ」


EVERYTHING AROUND HIM SWIRLS OUT OF CONTROL!

呪われたホーンテッドアイアンマン!


「シビル・ウォー」に勝利し、全ヒーローの頂点に立ったアイアンマン。
素顔のトニー・スタークとしても、シールド司令官の座を手に入れ、己が信じた正義を貫くのに障害はなくなったはずだった。
だがしかし、盟友の命と引き換えに手にしたその力は、知らず知らずのうちに彼を追い詰めていた。
ついに過去の亡霊を目にするまでになった彼は、果たしてその職務を全うできるのか。
そして、彼を悩ませる呪いの正体とは……。

映画化に至るアイアンマンブームのきっかけとなった『アイアンマン:エクストリミス』、
待望の続編がついに登場!


◆収録作品

2007年10月:Iron Man Vol.4 #21
2007年11月:Iron Man Vol.4 #22
2007年12月:Iron Man Vol.4 #23
2008年01月:Iron Man: Director of S.H.I.E.L.D. Annual
2008年02月:Iron Man Vol.4 #24
2008年02月:Iron Man Vol.4 #25
2008年04月:Iron Man Vol.4 #26
2008年05月:Iron Man Vol.4 #27
2008年06月:Iron Man Vol.4 #28


◆関連作品過去記事
【アイアンマン:エクストリミス】
【シビル・ウォー】
【アイアンマン:シビル・ウォー】
【デス・オブ・キャプテン・アメリカ:デス・オブ・ドリーム&バーデン・オブ・ドリーム】

◆HAUNTED MACHINE
このタイミングで発売されるとは思わなかったアイアンマンの邦訳本。
ヴィレッジの刊行ラインナップはニューアベンジャーズシリーズが中心であり、本書に収録されたエピソードは邦訳ニューアベンジャーズシリーズを補完する内容にもなってるんでおそらくこれが刊行された理由だと思うのですが、なんにせよアイアンマン単独誌の邦訳がまたも刊行されたのは素直に嬉しい!

本書『アイアンマン:ホーンテッド』は少し前、映画『アイアンマン3』に合わせて刊行された『アイアンマン:エクストリミス』の続編的な作品。
『アイアンマン:エクストリミス』がアイアンマン第4シリーズ6話までの邦訳だったのに対し、本書は一気に21話目からのスタートであり、間のストーリーがかなりすっ飛ばされてはいるのですが、内容的にはこれまでの邦訳を抑えていればすんなり話に入っていけるようになっています。

上にあげた関連作品を読んでおくのがベストだと思うのですが、最低でも『アイアンマン:エクストリミス』『シビル・ウォー』を読んで、あとトニーが大切な友人であるキャプテン・アメリカとハッピー・ホーガンを失ってしまっているという事実だけ知っていれば大丈夫でしょう。
まあ『アイアンマン:エクストリミス』だけ読んでいるという人に向けてか解説やあらすじ紹介で大分フォローされてはいるんですけれども、現在邦訳が充実していて話の流れを追いやすくなっているので一応。

シビル・ウォーを経て、国際的平和維持機構シールド司令官の座に就いたトニーは、50の州全てに固有のヒーローチームを配置するというイニシアティブ計画を始動させ、ヒーローコミュニティに新たな時代を迎えさせました。

そんな最中、オマハでイニシアティブ訓練センターを卒業したばかりの新人ヒーロー、パラゴンとガジェットの二名がグラビトンという強力なビランと交戦するも敗北し、パラゴンは重体、ガジェットに至ってはビリヤードボール状に圧縮されて殺害されるという痛ましい事件が発生してしまいます。

トニーは病室で目を覚ましたパラゴンから事件の詳細を、そして二人の上司であるキャプテン・ウルトラからガジェットが追っていた失踪事件の話を聞き、加えて現在容疑者として拘束され、政府の監視下に置かれているグラビトンを尋問。
捜査を続けていくうちに、トニーはこの事件が単なるビランによるヒーローの殺人事件ではない事を確信。

殺人事件を追うアイアンマン
ちなみにキャプテン・ウルトラは新キャラではなく、
1976年のファンタスティック・フォー#177で初登場したちょっとマイナーなヒーロー

そう、この事件の裏には、『エクストリミス』を悪用せんとする“ある人物”の大きな陰謀が隠れていたのだった!
…というのが本作、『アイアンマン:ホーンテッド』のおおまかなストーリー。

謎が謎を呼ぶミステリーチックなシナリオが展開していく一方で、トニーは失ってしまった親友、キャプテン・アメリカやハッピー・ホーガンなど、様々な人物の亡霊を見るようになり少しずつ精神をすり減らしてしまっているという描写もちょくちょく挿入されます。

親友の幻覚
見えない相手と言葉を交わし、アーマーを何週間も脱ごうとしないトニー
彼の行動は周囲を惑わせてしまい、とうとう精神疾患の疑いをかけられてしまう

シビル・ウォーで負った心の傷が未だ癒えていないトニー・スターク。
彼は本当に呪われて、亡霊に取り憑かれてしまったのだろうか?

◆感想
トニーが亡霊を見るようになってしまった理由、一見シンプルに見えた殺人事件が調査を進めていくうちに様相を変えていく展開、そして裏で糸を引いていた“ある人物”との対決などを全8話で綺麗に纏め上げており、個人的には前作『アイアンマン:エクストリミス』よりも面白いと思えた一作でした。

マンダリン対アイアンマン
“あの宿敵”との対決シーン

本作では“とある事情”からトニーの持つエクストリミスの力を一時的に抑制しているため、エクストリミスアーマーは序盤を除いて使用せず、代わりに旧型のアーマーを装着して戦う光景を拝むことができます。
ロベルト・デ・ラ・トーレの書くアクションシーンが滅茶苦茶カッコいいのでアート面も必見。
(本作は#23-24はブッチ・ガイス、#27はカルロ・パグラヤン&ジェフリー・フェットとアーティストがコロコロ変わりますが、画風が近くキャラデザインもちゃんと統一されているのでそこまで違和感はないです)

ちなみに本書にはおまけで『アイアンマン:ディレクター・オブ・シールド・アニュアル』という作品も収録されているのですが、こちらはホーンテッドの話とは繋がっておらず単独で読めるエピソードとなっています。
マダム・ハイドラが統治するマドリプーア王国に、シールドの美人捜査官3人をはべらせて潜入するという内容でありなかなか痛快でした。

しかしアイアンマンの第4シリーズはシリアス度が高めで話もちょっと小難しいけど本当に面白いなー。
もし今後も邦訳を出してくれるなら是非読みたいぞ。
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3 Comments

アウル  

この話しを契機に後々レスキューやマーク0が登場する展開は個人的に好きです(^^
ただまぁ、最近のアイアンマン翻訳物を読んでるとスパイダーマンほどじゃないにしてもトニーも結構な苦労人だと思わされます。
コミックや映画でよく音楽を流しながらアイアンマンスーツで飛んでいるのも、一種の気分転換なのかな~って思えますね。

2013/10/21 (Mon) 13:03 | EDIT | REPLY |   

michael  

>>アウルさん
「精神面が強い人ではないんだなー」という印象が強いですね映画でもコミックでも。
エルスワールド物含めて、「自分の持つ自信が揺らいでしまう」というシーンをよく見る気がします。

2013/10/23 (Wed) 18:51 | EDIT | REPLY |   

びゅー  

旧スーツを装着して闘うってかなり熱い展開ですね!
エクストリミスは読んだんですがこの記事を読んでホーンデッドも読みたくなりました

2014/04/15 (Tue) 21:34 | EDIT | REPLY |   

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