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03 2013

ジェフ・ローブ&ジム・リー/バットマン:ハッシュ 完全版

ハッシュ表紙
“友人とは……魂を共有する第二の自分である。
自分が友人に望むのと同様に、友人には振る舞わねばならぬ。
悪は人間を結び付ける”

くのは、たなる過去からの亡霊

新たな敵“ハッシュ"の手によって、次々と現れた宿敵たちがバットマンを付け狙う。
謎が謎を呼ぶ悪夢の饗宴の結末は――!?
キラークロック、ポイズン・アイビー、ハーレイ・クイン、ジョーカー、スケアクロウ、ラーズ・アル・グール――かつての宿敵たちが次々とバットマンを狙いはじめる。その裏側にいるのは、ゴッサムシティに現れた謎の男“ハッシュ"だった。
ナイトウィングやロビン、オラクルらの仲間たちとともに立ち向かい、ハッシュの謎を追うバットマンだが……。
敵か味方か、バットマンに力を貸そうとするキャットウーマンとのロマンスの行方は?
そして、ハッシュの正体とは?

世界各国で絶賛の嵐を巻き起こした一大傑作が完全版で登場!!


◆収録作品

2002年12月:Batman #608
2003年01月:Batman #609
2003年02月:Batman #610
2003年03月:Batman #611
2003年04月:Batman #612
2003年05月:Batman #613
2003年06月:Batman #614
2003年07月:Batman #615
2003年08月:Batman #616
2003年09月:Batman #617
2003年10月:Batman #618
2003年11月:Batman #619
2011年07月:Batman: Hush Unwrapped Deluxe
※『バットマン:ハッシュ』のペンシル画版。冒頭10ページだけ収録。


◆WHO HE IS AND HOW HE CAME TO BE
かつてジャイブから全2巻で刊行されるも、現在ではとんでもないプレミアがついていてとても手が出る代物ではなかったバットマンの邦訳、それが『バットマン:ハッシュ』


とはいえ今は若干値段が落ちました

評価の高い作品でありながら読むのが難しくなってしまったという事で、かねてより復刊を希望する声が多かったのですが、今回バットマンファンの念願が叶い、2冊の単行本を1冊に纏めた完全版で発売されました!

底本となっているのは大判のハードカバーで豪華なケースのついた分厚い『アブソリュート』版。
アブソリュート版での刊行は2010年の『キングダム・カム愛蔵版』以来ですから実に3年ぶりですね。
この完全版では中沢俊介氏が翻訳を新たに書き起こしています。

スーパーマンとバットマン(ハッシュ)

本作は2002年~2003年にかけて、バットマン誌で全12話という1年がかりの長大なエピソードとして展開した作品ですが、事前知識はほとんど不要で読み切り作品として読めるようになっています。

頭脳犯とは言い難いキラークロックが引き起こした誘拐事件にバットマンが不信感を抱くシーンから始まり、その背後にポイズンアイビーの存在が居る事を突き止めキャットウーマンと一緒にメトロポリスに向かってい追い詰めるも、今度はスーパーマンがポイズンアイビーに操られバットマンに襲い掛かるという、ヴィランによる様々な事件が連続的に起こりまくる大忙しなストーリー展開。
さらにハーレイ・クインやジョーカーまで登場してもうてんやわんやですよ。
その裏で糸を引いているのが謎の包帯男であり、本作のメインヴィランとなる“ハッシュ”
何が目的か分からず、なかなか正体も判明しないハッシュの行動は不気味だ。

ジムリー画のジョーカー

もちろんバットマンファミリーも総登場。
バットマンのサポートを務めるオラクル(バーバラ・ゴードン)や邦訳ではイヤーツー以来?のブルースの後見人・レスリーさんの登場、邦訳ではイマイチ出番の少ないゴッサムの女ヒーロー・ハントレスにタリアも参戦。ストーリー後半からは歴代ロビンも総登場!
スーパーマンからは当時なんと大統領になっていたレックス・ルーサーやクリプトまで登場。
豪勢過ぎる顔ぶれですねー。

バットマンとキャットウーマンのロマンス
キャットウーマンとのロマンスも作中通して描かれる

『今のバットマンは孤独なヒーローではなく、沢山の仲間がいる』
この部分を丁寧に描いているのがなんか嬉しい。
いつも冷静なバットマンが感情を爆発させて一線を越えてしまいそうになるシーンがあるのですが、そういった場面でも仲間が必死になって止めてくれるんです。
オールスター物といった向きがある本作ですが、こういったシーンにも是非注目してほしいと個人的には思います。

◆感想
ハッシュは何者なのか本作はジェフ・ローブ脚本ですが、ロンハロやダークビクトリーと比べると、ジム・リーのアートを生かすためにミステリー要素よりもエンタメ要素をかなり強めにしているように感じました。
ロンハロのような雰囲気のミステリーを期待してたのでちょっぴり肩すかし。
それでも数々のヴィランが引き起こす事件の裏で暗躍する謎の包帯男“ハッシュ”の正体を探る展開は二転三転しまくるので読んでて面白かったですけどね!僕かなり振り回されましたし。
しかしそれ以上に様々なバットマンファミリーやヴィランが総登場するお祭り部分を楽しむ一作ですね。
登場人物が多くてもストーリーがごちゃごちゃした感じにはならないあたり、ジェフ・ローブのシナリオの上手さが光ってる。

ちなみにこの完全版ではおまけが非常に充実しており、特にジム・リーによる解説(絵の中に仕込んだお遊び要素について)やスケッチ集、修正原稿が読めるのが嬉しい。
また、日本版だけの特別要素として2011年に刊行された本作のペンシル画版『バットマン:ハッシュ アンラップド』(冒頭10ページ)を収録。
鉛筆書きの時点でもう普通にコミックとして楽しめる、ジム・リーの凄まじい書きこみっぷりに注目です。
全12話というボリューム感のあるストーリーと充実したおまけがあり、読み応えのある一冊でしたね。

 

◆Batman: Heart of Hush

本作は2008年に続編エピソード『Heart of Hush』が発表されております。
こちらはbatman誌ではなくDetective Comics誌で展開。また『バットマン:R.I.P.』のタイインも兼ねているとか。
ハッシュのキャラがゲーム『バットマン:アーカム・シティ』での描写に近くなっております。
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1 Comments

アウル  

今でこそ前の2冊安くはなったが、完全版の情報出る以前は2冊で3万超え
でしたからね~(il`・ω・´;)
そいやこれだったんですね、スーパーマンがアイビーに操られるやつって。
最初グーグルでこの画像見たとき「何やってんの?アンタ」って言ったのは
内緒ですぜ(*゚▽゚)ノ

2013/10/04 (Fri) 01:17 | EDIT | REPLY |   

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