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28 2013

ブライアン・マイケル・ベンディス&レイニル・ユー/シークレット・インベージョン

シークレットインベージョン表紙

「我々は戦争を終わらせに来た。誓って、始めるためではない。
 それには諸君の協力が不可欠だ。
 家族を愛し、自らの人生を生き、来るべき世界を分かち合おう。
 新たな栄光の未来を共にね。
 我々への敵対行為は、すなわち、
 諸君とその未来への反抗だ。肝に銘じて欲しい。
 変化を受容れ…享受してほしい。
 心を洗うと思えばいい。
 諸君を、夢想に過ぎなかった遥かな高みへと導いてあげよう」


WHO DO YOU TRUST?

ニック・フューリー失脚の原因となったシークレット・ウォー、
新生アベンジャーズ誕生のきっかけとなった超人専用収容施設ラフトからの集団脱獄、
ミュータント人口を激減させたハウス・オブ・M、
ヒーロー同士が骨肉の争いを繰り広げたシビル・ウォー、
その直後に発生した第二次大戦の生ける伝説キャプテン・アメリカの暗殺事件、
そして、死せるエレクトラは異星人スクラルに姿を変えた……。

世界を揺るがせてきた大事件の数々、果たしてそれらの事件に関連はあるのか?
あるのならばその黒幕は?
その答えが明かされる時、地球は終焉を迎える……。

「シビル・ウォー」の衝撃が冷めやらぬ中、
マーベルユニバースにさらなる激震をもたらした話題作、ついに登場!

君は誰を信じる?


◆収録作品

2008年06月:Secret Invasion #1
2008年07月:Secret Invasion #2
2008年08月:Secret Invasion #3
2008年09月:Secret Invasion #4
2008年10月:Secret Invasion #5
2008年11月:Secret Invasion #6
2008年12月:Secret Invasion #7
2009年01月:Secret Invasion #8


◆関連作品過去記事
【ニューアベンジャーズ:ブレイクアウト】
【ニューアベンジャーズ:セントリー】
【X-MEN/アベンジャーズ ハウス・オブ・M】
【ニューアベンジャーズ:コレクティブ】
【シビル・ウォー】
【ニューアベンジャーズ:シビル・ウォー】
【デス・オブ・キャプテン・アメリカ:デス・オブ・ドリーム&バーデン・オブ・ドリーム】
【ニューアベンジャーズ:レボリューション】
【マイティ・アベンジャーズ:ウルトロン・イニシアティブ】
【ワールド・ウォー・ハルク】
【ニューアベンジャーズ:トラスト】
【マイティ・アベンジャーズ:ベノム・ボム】

◆君は誰を信じる?
『ニューアベンジャーズ:レボリューション』のラストでハンドの首領になっていたエレクトラの正体が、自在に姿を変化させることができる異星人『スクラル』である事が判明、スクラル人による地球侵略計画が進行していたことが明らかになりましたが、本作『シークレット・インベージョン』はそんなスクラル人がとうとう地球に本格的に攻撃を仕掛けてくるクロスオーバー大作となっています。

侵略を開始したスクラル
何とも言えない気色悪さがある1シーン

2008年に発表されたこのクロスオーバーは過去に発売された『ハウス・オブ・M』『シビル・ウォー』とは異なり、ライターのベンディスが2005年1月のニューアベンジャーズ#1以前から本作のプロットを練っていたという、とてつもなく長い準備期間を用意して作られた作品なのです。
『シークレット・ウォー』(未邦訳)『ニューアベンジャーズ』#1の頃から少しずつ伏線を散りばめて読者に提示されてきた謎が、本作でついに回収されるという超重要な内容。
これまでのストーリーラインの集大成となっているので、盛り上がりも過去のクロスオーバーの比ではありませんよ!
ここの所ヒーロー同士の内戦が続き気味でしたが、今回は純粋に『ヒーローVS悪』という図式で展開していくのでなかなかに快作

何よりも目を引くのが「誰がスクラルなのか?」という謎が明かされる部分。
ヒーローだけではなく、読者までも欺き続けた意外な人物達がスクラルであったことが判明しちゃうわけなんですが、これが本当に衝撃的。
僕は「お前スクラルだったのかよ!?」と叫んじゃいましたからね。
(一部のキャラは露骨に伏線が張られてましたが)
本作を読んだ後に過去のニューアベンジャーズの邦訳を読むと、スクラルである事が判明したキャラの登場シーンを見る目が変わること受けあいです。

あと、クロスオーバーといえばやっぱり登場キャラの多さも見所の一つ。
シークレット・アベンジャーズやマイティ・アベンジャーズだけでなく様々なヒーローチームが、さらにはビラン達もスクラルとの戦いに赴くのです。

フッドたちも参戦!
フッドが率いる犯罪者集団『シンジケート・オブ・クリミナルズ』もスクラルと戦う事を決意する

ノーマン・オズボーンが指揮を取るスーパービランの“ヒーロー”チーム『サンダーボルツ』も参戦、さらにはこれまでずーっと地下に潜っていたニック・フューリーも密かに組織した隠密部隊『シークレット・ウォーリアーズ』を率いてとうとう地上に姿を現します。
強大な異星人達に対抗するために、沢山のヒーローやビランが共闘して立ち向かうとか熱すぎるぜ!

◆感想
個人的にはいきなりこのクロスオーバーを買うのではなく、最低でもベンディスがライターを担当しているニューアベンジャーズ、マイティアベンジャーズシリーズを全話読んでおくことをお勧めします。
ベンディスが数年かけて『シークレット・インベージョン』というゴールを目指しただけあって、過去作を読んでいるのと読んでいないのとではシナリオの没入感に大きな差が出ると思いますので。

もちろん記事の最初に挙げた過去作品をすべて読んでおいた方が映えるシーンが数多くあるんで、可能であれば過去のクロスオーバーも含めて読んでほしいところなんですけども…ヴィレッジブックスのニューアベンジャーズシリーズとクロスオーバー作品を全部購入している人ってどれ位いるのかしら。

本編ではソー、アイアンマン、キャプテンアメリカ『ビッグ3』が揃っての「アベンジャーズアッセンブル!」が久々に見れてかなり感動。
あと、『ニューアベンジャーズ:トラスト』で見惚れたレイニル・ユーが本作のアートを担当しているのも嬉しい。
この人のアートカッコよくて大好きなんですよ!

BIG3揃い踏みのアベンジャーズアッセンブル
いつの間にか復活していたソーとキャプテン・アメリカの名を継いだバッキーも当然参戦!

また、本書のラストにはありがたい事にこれまでの事件のタイムラインと伏線の纏めが掲載されています。
本書を読んだ後にニューアベンジャーズシリーズを読みなおすと色々と発見があるかも。
加えてレイニル・ユーのコンセプトアートやベンディスの初期の構想メモなどがあり、さらにベンディスへのインタビューの翻訳記事まで別紙で用意されており、オマケ要素がかなり充実しています。

ニューアベンジャーズシリーズで張られた伏線がようやく回収されてスッキリさせられつつも、終盤に鬱展開がブっこまれ、かつ次なる展開への新たな伏線が張られる終わり方となっているため、今後のニューアベンジャーズ関連の邦訳が待ち遠しくなる一冊。
発売時期は未定ですが、次は本作のタイインが収録された『ニューアベンジャーズ』『マイティ・アベンジャーズ』を出すとの事なのでまずはそれに期待!
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