ツルゴアXXX

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29 2013

マーク・グッゲンハイム&ハンバート・ラモス他/ウルヴァリン:シビル・ウォー

ウルヴァリンシビルウォー表紙

“FBIにゃ、車で逃げる犯人まで追える犬がいる。オレの相手じゃねぇがな。
 そろそろ…始めるか。
 笑えるな。アベンジャーになって2ヶ月で…
 ようやくアベンジする相手ができた”


WHOSE SIDE ARE YOU ON?

数百人の命が奪われたスタンフォードの悲劇に端を発する超人登録法制定の動き。
その是非を巡ってスーパーヒーローが分裂する中、すでに政府の監視下に置かれたX-MENらミュータントは、事態の静観を決定する。

だがしかし、X-MANであり、アベンジャーでもあるウルヴァリンは、大義や理想を語る周囲の混乱をよそに、独り立ち上がる。

スタンフォードの悲劇を引き起こした、全ての元凶であるスーパービラン、ナイトロに己の行いの報いを受けさせるために。

かくして群れから離れたウルヴァリンの孤独な追跡行が始まった。

世を二分した「シビル・ウォー」の裏で密かに展開されたウルヴァリンの私闘を描く、注目のクロスオーバー第5弾。

君はどちらに付く?


◆収録作品

2006年07月:Wolverine Vol.3 #42
2006年08月:Wolverine Vol.3 #43
2006年09月:Wolverine Vol.3 #44
2006年10月:Wolverine Vol.3 #45
2006年11月:Wolverine Vol.3 #46
2006年12月:Wolverine Vol.3 #47
2007年01月:Wolverine Vol.3 #48


◆関連作品過去記事
【シビル・ウォー】

◆JUST MADE A BARGAIN
シビル・ウォー本編を読んでいて、疑問に思ったことが一つ。
それは、自らの能力で大爆発を起こし、市民・ヒーロー・仲間のビラン含め約600人もの人々を死に追いやったナイトロの所在。
ナイトロはシビル・ウォー開戦のきっかけとなった重要なビランであり、最悪の事件を引き起こした犯人であるにも拘らず、本編では殆ど触れられることなくヒーロー同士の内戦に終始していました。
その後、ナイトロは『ニューアベンジャーズ:トラスト』にて、フッド率いるビラン軍団の一員としてしれっと再登場(しかも全然目立たないモブ扱い)

シビル・ウォーで爆発事件を起こしてからそれまでの間、彼は何をしていたのか気になって仕方が無かったのですが、今回の定期購読シリーズ第五弾として発売された本書『ウルヴァリン:シビル・ウォー』でようやくハッキリする事に。
「本編のストーリーに殆ど絡んでこなかったウルヴァリンは、実は内戦中ず~っとナイトロを追いかけていた!」という話が展開する本作。
さっそくあらすじの紹介に移りたいと思います。

今更ですが、僕が定期購読シリーズである『シビル・ウォー:クロスオーバー』のあらすじを記事中でざっくりと書いている(流石に終盤部分までは書きませんが)のは、買えない人に向けて大体の内容を伝える事を目的としているため、これから読む人、もしくは今後アマゾンで販売される際に購入する予定である人は読み飛ばすことをおススメします。

◆WOLVERINE:CIVIL WAR
コネチカット州スタンフォードで発生した、ナイトロによる市民を巻き込んだ爆発事件のニュースを見て、すぐさま現場に急行し救助活動にあたっていたウルヴァリン。
それから数日後、ウルヴァリンはアイアンマンにナイトロの捜査状況について尋ねるのだが、「シールドに任せておけ」という返事以外を貰う事はできなかった。
ウルヴァリンは大勢の人々を死なせる原因となったビランを、ヒーロー達がいつまでも野放しにしている現在の状況に苛立ちを募らせる。

エマとサイクとの口論
X-MENのメンバーも動こうとしない

痺れを切らしたウルヴァリンは事件の現場に向かってナイトロの臭いを辿り、独りで彼を仕留める決意をするのであった。

そしてナイトロの行方を知っているであろうゴロツキ達に喧嘩を仕掛けて情報を集め、ようやくターゲットが“ビッグサー”という場所にある山小屋に潜伏しているという重要な情報を掴んだウルヴァリンだったが、そこで自分を尾行しているアイアンマンの存在に気付く。

アイアンマンはウルヴァリンが個人的にナイトロを追おうとしている事に対し、改めて釘を刺しに来ていたのである。
ナイトロを殺そうとするウルヴァリンと、あくまでビランは捕えるだけに留めるべきだと主張するアイアンマン。
結果、ウルヴァリンはアイアンマンが用意していたナイトロ急襲部隊と一緒に行動する事となってしまう。

ナイトロの潜伏する山小屋を発見し、不意打ちをかけて一気に捕縛を試みる急襲部隊とウルヴァリン。
しかしその読みは甘く、想定以上の威力を持った大爆発攻撃により急襲部隊は全滅、ウルヴァリンも肉を全て溶かされてしまい骨だけになってしまう。

…のだが、持ち前のヒーリングファクターによりすぐに回復したウルヴァリンはナイトロに反撃し、徹底的に彼を痛めつけるのであった。
しばらくすると、ナイトロはウルヴァリンに対して「自分の背後にいる人間の名前を教えてやる」という取引を持ちかける。
ナイトロがあのような大爆発を起こせたのは、ある筋から受け取った『MGH』というミュータント成長ホルモンが入った薬を服用する事で一時的に得られる力を使ってのものだった。
事件の黒幕の存在が明らかになり、「殺さない」と約束して情報を引き出すことに決めたウルヴァリン。
だがそこに謎の三人の超人が現れ、ナイトロを奪取しようとウルヴァリンに戦闘を仕掛けてくる。

ネイモア近衛親衛隊

重要な情報を持つナイトロを引き渡すわけにはいかないと抵抗するウルヴァリン。
この謎の三人組の正体は何とアトランティスの近衛親衛隊であった。

彼らはネイモリータ王女の命を奪ったナイトロを自国で処刑するために、人間の姿に化けて独自に彼を追いかけていたのである。
さらにアトランティスの王・ネイモアも直々に現れ、ナイトロを引き取ろうとする。
だが情報を引き出す前にナイトロをアトランティスで処刑させるわけにはいかない。
ウルヴァリンはネイモア達に襲い掛かり何とかこの場を切り抜けようとするのだが、ネイモアの攻撃を受けて気絶してしまい、ナイトロの身柄はアトランティスにて拘束されてしまうのであった。

目を覚ましたウルヴァリンはアイアンマンに相談し、水中でも呼吸できる特殊なスーツを借りてアトランティスに乗り込む。
ナイトロと交わした「殺さない」という約束を守るために。
ネイモアとその側近に戦闘を仕掛け、ナイトロを捕えている場所まで案内してもらうウルヴァリンであったが、そこで彼が見たのは、処刑されまいと抵抗し、アトランティス人の命を奪っていたナイトロの姿だった…

水中で息がしたい

◆感想
シビル・ウォーに関わっていなかったウルヴァリンがその期間、一体何をしていたのかが明かされる事となるのが本書『ウルヴァリン:シビル・ウォー』
本編を読んだときに戸惑いを覚えるほど触れられてこなかったナイトロの所在が描かれるだけでなく、上記で纏めたあらすじの後からはシビル・ウォーの裏で美味い汁をすすっていた黒幕の存在との戦いに移っていくという内容なため、本編とリンクするシーンは少ないながらもなかなか重要なエピソードとなっていました。
しかも全7話構成となかなか長尺。

X-MEN、そしてニューアベンジャーズのメンバーでありながら、目的のためなら躊躇いなく人を殺すことができるウルヴァリンのダークヒーローっぷりを、日本アニメに強く影響を受けているというハンバート・ラモス(ウンベルト・ラモス)のパワフルなアートと共に楽しめる一冊。
(※ラモス氏の名前の日本語表記は何故か奥付と解説でゆれている

「殺さない」と約束したからにはたとえ相手が多くの人々の命を奪った鬼畜のようなビランであろうと何としてもその契約を遂行しようとするウルヴァリンの姿は、他では見られないヒーロー像となっています。

しかし作中の戦闘シーンを見ていて思ったけれども、ウルヴァリンのヒーリングファクターって本当にとんでもない能力だなぁ。
普通なら死ぬダメージを受けてもすぐに完全復活してその末に勝つっていう流れは結構ズルい気がする(小声)
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4 Comments

アウル  

自分みたいに結局購読できなかった者としてはこういったサイトは大変重宝しております、ありがとうございます(*゚▽゚)ノ

骨から再生したっという噂はよく聞いていたんですが、ここだったのか!
ま、本来ウルヴァリンの強みはボーンクローよりこのヒーリングファクターなんだから当たり前といえばそれまでなんんですがねw
もう1人のヒーリングファクター持ちはサノスの呪いもあって、別な意味で死ねないから・・・それなくてもチートすぎますね、ヒーリングファクター(^^;

ウルヴァリンってなんか日本にいたこともあるせいなのか、割と親近感が沸くキャラクターだと思います。

コレクティブで自ら言っていた「今まで人を殺しすぎて表舞台に堂々と手を振っていいわけね~だろ!」っと自覚してるからこそ、今回のヒーロー同士の争いに参加はせず、それでもヒーローという責務は忘れないためにも(一応、ニューアベンジャーズの正規メンバーですし)ナイトロを追ったのかな~っと個人的には感じました。

2013/07/29 (Mon) 12:31 | EDIT | REPLY |   

michael  

>>アウルさん
>ウルヴァリンってなんか日本にいたこともあるせいなのか
本書では日本料理の店でSU-SHIを食するウルヴァリンの姿が拝めます。
しかも日本語で「KONICHIWAH.」とカタコトな挨拶してたり(笑)

2013/08/07 (Wed) 21:49 | EDIT | REPLY |   

夢浦忍  

骨だけの状態から数分で回復って、既に再生能力の域を超えてますよねw

2013/08/23 (Fri) 16:55 | EDIT | REPLY |   

michael  

>>夢浦忍さん
読んでた時は「ウルヴィ―それはずっこいで!」と思わず突っ込んでしまいました。
ただこのチート能力を『マーベルナウ』のウルヴァリン第5シリーズでとうとう失っちゃったらしいんで、ゴリ押し戦法が使えなくなった彼が今どうなってるのか非常に気になる今日この頃です。

2013/08/23 (Fri) 22:53 | EDIT | REPLY |   

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