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27 2013

ジェフ・ジョーンズ&ジム・リー他/ジャスティス・リーグ:魔性の旅路(The New 52!)

ジャスティスリーグ第2巻表紙

“ジャスティス・リーグはヒーローなどではない。
 マスクの下は普通の人間と同じだ。失敗、傲慢、不安、人に言えない秘密。
 過信するのはよくない。彼らに失望する日がいつか必ずやって来る。
 私の妻と子供達だけではすまない。犠牲者は数千、いや……数百万だろう。
 期待するほどの存在ではない。
 期待したのが間違ってた”


チーム結成から5年……悪魔の影が忍び寄る―。

バットマン、スーパーマン、グリーンランタン、フラッシュ、ワンダーウーマン、アクアマン、サイボーグ―7人がチームを結成してから5年の月日が流れた「現在」、彼らは世界一のヒーローチームとして認められ、世界中の人々に愛されていた。
だが、すべての人がそう思っているわけではなかった。無垢な人々を守ろうと努力を重ねても、全人類を救うことは不可能である。ジャスティス・リーグの面々は、勝利の陰で大いなる敗北の種が植えられていたことに気づくことはなかった。
悲劇を体験して、大きな存在に生まれ変わるのは、ヒーローだけではない。ヴィランもまた同じである。悪が歩む暗き旅路の果てには、ジャスティス・リーグの破滅が待ち構えている。
変貌を遂げた7人の若者を待ち受けるものは光か闇か……。物語はDCコミックスの歴史に残る衝撃の結末を迎える!?


◆収録作品

2012年05月:Justice League Vol.2 #7
2012年06月:Justice League Vol.2 #8
2012年07月:Justice League Vol.2 #9
2012年08月:Justice League Vol.2 #10
2012年09月:Justice League Vol.2 #11
2012年10月:Justice League Vol.2 #12


◆NEW52ジャスティスリーグ第2巻!
NEW52版ジャスティス・リーグの第2巻がついに邦訳!
『ついに』と言っても向こうでハードカバー版が出てからまだ4ヶ月ぐらいしか経過していないんですけどね。
原書のTPB版に至っては今年の10月にようやく発売ですし。
こんなハイペースで刊行されるとは思わなんだ。

※過去記事
【ジェフ・ジョーンズ&ジム・リー他/ジャスティス・リーグ:誕生(The New 52!)】

前巻ではあくまでジャスティス・リーグの結成譚が描かれる過去話でしたが、この第2巻でようやく時系列が『現代』に変わります。
『ジャスティス・リーグ』#7-#12までを収録した本書では、新たな敵・グレイブズとの戦いが描かれていきます。

◆不憫なトレバー大佐
ジャスティス・リーグを結成して5年…彼らの世間での評価は今や、『現代の希望の象徴』と呼ばれるところまで到達していました。
そんな彼らと接触できる唯一の人物、政府機関ARGUS(アルゴス)の局長スティーブ・トレバー大佐は現在、非常にしんどそうな立ち位置にいます。

JLの世間の評価
マスコミは政府をこき下ろしてジャスティス・リーグを持ち上げまくる

リーグの面々との通信の際は、ヒーローたちが口々にまくしたてる要求をトレバー大佐が聞き入れなければならず、これまた精神的に疲弊しそうなお仕事。
通信を切った途端、苦々しい表情を見せるトレバー大佐のシーンはもう何といえばいいのか。
そんな彼がこの仕事を降りず、世間とリーグの橋渡し役を務めているのは『自分が好意を抱いているワンダーウーマンと接触できるから』
果たして彼の想いは報われるのか…?
とりあえず読み終えた後はトレバー大佐に同情する事間違いなし

◆新メンバー?グリーンアロー
新メンバーを目論むグリーンアロー

NEW52になってからグッと若々しくなったグリーンアローことオリバー・クイーン。
ジャスティス・リーグの新メンバーに立候補するも適当にあしらわれる彼を中心に描く、ちょっとした幕間のエピソードも収録されています。
オリーがハル以上におちゃらけた発言の多いコメディリリーフとなっていて、読んでて面白い短編でした。
しかしリーグに入りたがる理由をトレバー大佐に語るシーンはキリっとしててカッコいい。

あと、『グリーンアロー#1』でオリーが言っていた「もう二度とあんな悲劇は繰り返させない」という意味深なセリフ。
グリーンアローの過去に何があったのかずっと気になっていたのですが、本書でそれがようやく明らかになってスッキリしました。
…判明するのは作中じゃなくて本書の解説ページで、ですけどね。

活躍が楽しめる邦訳が少ないヒーローですが、リランチ前の作品である『グリーンランタン/グリーンアロー』ではグリーンアローの活躍と彼のシニカルなセリフ回しがたっぷり(計376ページ)と楽しめる1冊なので非常におススメです(熱いステマ)

◆新ヴィラン・グレイブズ
2巻のメインヴィラン・グレイブズ

『グレイブズ』の名前を見てピンと来た人は、前巻をしっかり読み込んでいる人だと思う!
そう、グレイブスとは前巻の#6の冒頭とラストに登場し、『ジャスティス・リーグ 現世の神々』という作品を執筆・出版していたあの作家です。

前巻でのグレイブズ

ダークサイドに地球が侵略されたあの時、リーグに自分と家族を救ってもらった体験談を執筆し大ヒット。
それと同時にリーグの世間での好感度を上げた張本人でもあるのです。
そんな彼がこの2巻ではヴィランとなって再登場するという衝撃の展開。
(再登場する事自体は前巻の解説でばらされてましたけど)

グレイブズの能力は『精神寄生体を繰り出して攻撃対象を無力化する』という厄介なシロモノ。
リーグに家族を救われた過去を持つ彼が何故ヴィランと化し、ジャスティス・リーグに襲い掛かるのか?
気になる彼の動機は是非本書で。

◆感想
『フラッシュポイント』のラストで異世界のトーマス・ウェインが息子に書いた手紙をこの世界のバットマンが見上げているシーンがあったり、軽口を叩いてばかりのハルが本書のラストで男を見せたり、次回予告や2013年4月に創刊された『ジャスティス・リーグ・オブ・アメリカ』の予告、意味深なパンドラ主役の短編が掲載されていたりと前巻以上に見所が多い一作でした。
グレイブスの動機といい、トレバー大佐の扱いといい、色々とわだかまりの残るちょっと暗い展開だったりもするんですが。

それと、リランチ前ではリーグのメンバーだったマーシャン・マンハンターが、このNEW52世界でも一時だけメンバーだったという事実も明かされてビックリ。
前巻から5年の月日が流れてはいますが、未だにチームワークが取れてるとは言い難いジャスティス・リーグ。
まだまだ未熟なところが多いチームなんですね。

とにかく次のエピソードへの気になる『引き』を作って第2巻は終了します。#12以降はジム・リーが離れて別の人がアートを担当しているようなのがちょっとだけ残念ですが、ライターは引き続きジェフジョンなので安心。
(まだ本国でも発売してませんが)3巻以降も邦訳され続けてほしいところですね。

クエスチョンがちらっと登場
ちらっと登場するクエスチョン

…気になる伏線や演出がホントに多いし!


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3 Comments

流浪牙  

ひさしぶりですmichaelさん始め皆様。

漫画喫茶や公立図書館にもっと邦訳版アメコミを設置して貰おうよと提言させて戴きたい今日この頃です(挨拶代わり)

>グリーンアロー
と言えば8月から日本版ソフト販売&9月からAXNで実写版が放映始まるそうですよ
(詳細は http://axn.co.jp/program/arrow/index_s01.html にて)。
とりあえずはタイトルが"グリーン・アロー"じゃなくて"アロー"だったり
スピーディーがなぜかオリバーの実妹になってたりするのがチョット違和感&不安だったりするのですが
まぁ、実物を見てから評価の程を――ってことで。あとはこの先、当ドラマには他のDCスーパーヒーローの面々も
参戦するんですかね? 我々としてはぜひグリーンランタン/ハル・ジョーダンを登場させて
グリーンランタン/グリーンアローを展開して戴きたいのですが、今回のドラマの雰囲気だと
グリーンランタンよりバットマンあたりを持って来そうな気はしますね。

ついでにグリーンアローの声が日野聡だって云うんなら釘宮理恵と川澄綾子(と猪口有佳)も呼んでもらえないんだろうかと
フト思っちゃったりするのは何かダメ人間の兆しかもしれないのだろうか

2013/07/04 (Thu) 22:34 | EDIT | REPLY |   

michael  

>>流浪牙さん
>グリーンアロー と言えば8月から日本版ソフト販売&9月からAXNで実写版が放映
ほう、コレはチェックせねば…といっても今僕はケーブルTVに加入してないんでレンタル待ちですけども。
このドラマのオリーはヒゲっちゃあヒゲだけどNEW52の若々しいイメージに近い感じがしますね。僕はちょっと楽しみです。

>グリーンアローの声が日野聡だって云うんなら釘宮理恵~
日野理恵商法で声優ファンを釣ろう(提案)

2013/07/05 (Fri) 18:59 | EDIT | REPLY |   

流浪牙  

実写ドラマ版グリーンアロー・1話&2話の視聴→雑感&感想

グリーンアローがフロントチョークや三角締め(敵は腕十字固め)使ってたり
主要登場人物の人間関係と内面が海外ドラマの常で浮気だったり再婚だったり
5年間の空白と父親の死だったりクリフハンガー要素だったりのせいでギスギスしてたり
時代を特定できる実在の事象&時事ネタがあからさま?に使われてたり
原作では誤射とはいえ人殺しちゃってたのに今作だと鋭い鏃をそんなに躊躇わないで人間へ射ってたり
悪い奴から欠かさずに財産を没収してたりしたのが印象的でした。
"5年間の間に黒人系の大統領が誕生して、LOSTは全員死んで……"
"あの女、トワイライトに出てた役者に似てるぜ""トワイライト?""知らなくていい"
"アフガニスタンの5年間で学んだことがあります""やっぱり故郷が一番?""その逆です。故郷は戦場です。詮索もされるし、過剰な期待もされる"

あとはスピーディーが実妹、ってのは複雑な感じがチョットだけ残ってたり。
ドラマ版で実妹追加ってのは別に構わないし、視聴する限りでは不安定なキャラクターとしても悪くはないけど、
やっぱりスピーディーも出来る限りは原作準拠な設定で観てみたかったって気持ちもあるんでして。

まぁ色々言ったけど基本的には観てて飽きないクオリティだったんで、スカパー無料日には
欠かさず視聴しようかな……と。とりあえず今作品ではオリバー以前にも漂着先の島に
グリーンアローっぽい人がいたのが興味深い所です(「なんで緑色のフード被って弓矢で闘うのか?」って所に
劇中内でちゃんとした理由を疎かにせず明らかにしてくれるのは好い感じです)。
あと犯人の証言の録音やハッキングも可能なコンピューター内蔵式の矢は実用化希望さ。

2013/07/07 (Sun) 18:59 | EDIT | REPLY |   

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