ツルゴアXXX

ARTICLE PAGE

30 2013

ブライアン・マイケル・ベンディス&レイニル・ユー他/ニューアベンジャーズ:トラスト

トラスト表紙

「言ったろう…ルールは変わった!あの連中に教えてやるんだ。
 俺達に手を出せばどうなるか、
 今すぐクソ“アベンジャーズ”に見せつけてやるのさ!俺達の怒りをなぁ!」


戦友エコー救出のために日本へと向かったアベンジャーズの面々。
忍者集団ハンドとの死闘の果てに彼らを待っていたのは、変幻自在の異星人、スクラル人による密かなる侵略の兆候だった。
驚愕の事態に、互いへの信頼を揺るがせるアベンジャーズ。だがその一方で、新たなる脅威が胎動を始めていたのである。
レギュラーシリーズにアニュアルを加えた壮絶なるスーパーバトル巨編、ここに登場!

WHO DO YOU TRUST!


◆収録作品

2007年09月:New Avengers #32
2007年10月:New Avengers #33
2007年11月:New Avengers #34
2007年12月:New Avengers #35
2008年01月:New Avengers #36
2008年02月:New Avengers #37
2008年02月:New Avengers Annual #2


◆ニューアベ関連過去記事

【ニューアベンジャーズ:ブレイクアウト】
【ニューアベンジャーズ:セントリー】
【X-MEN/アベンジャーズ ハウス・オブ・M】
【ニューアベンジャーズ:コレクティブ】
【シビル・ウォー】
【ニューアベンジャーズ:シビル・ウォー】
【デス・オブ・キャプテン・アメリカ:デス・オブ・ドリーム&バーデン・オブ・ドリーム】
【ニューアベンジャーズ:レボリューション】
【マイティ・アベンジャーズ:ウルトロン・イニシアティブ】


◆物語はいよいよ佳境へ
前回、スクラル人による地球侵略が始まっている可能性が示唆されて…という引きで終っていた『ニューアベンジャーズ:レボリューション』の続きがようやく邦訳されました!

「仲間はスクラル人が化けているのかもしれない」という不信感がチーム内に蔓延し、仲間内での信頼にヒビが入ってしまいます。
ただでさえ超人登録法賛成派の面々と対立しているというのに、これは危険な兆候。
今回も前回から引き続き、ヒーロー同志の対立がメインのストーリー展開になるか、もしくは前回明かされた宇宙からの侵略者・スクラル人の動向を探っていくさぞスケールの大きな展開に持っていくのかと思いきや…
何とここに来て大勢のビランとの戦いがメインに。
ここらでまとめに入るのかと思いきや、一旦ワンクッションが置かれたストーリー展開となりました。

マトモにビランと戦うという展開は割とマジで久々ですね。
マイティ・アベンジャーズはウルトロンと地球の危機をかけた大激闘を繰り広げていましたが、シークレット・アベンジャーズが戦うのはそこまでスケールのデカい悪事を働くビランではないのがミソ。

ちょこちょこ知名度のある宿敵ビラン達が一堂に会しているのが今回の目玉。
パニシャーの宿敵ジグソウ、ファンタスティック・フォーの宿敵ウィザード、スパイダーマンの宿敵ハイドロマン『ニューアベンジャーズ:セントリー』の時にウルヴァリンらにノされたのにいつの間にか脱獄して再登場を果たしているレッカー、ゴーストライダーの宿敵デスウォッチとその部下ブラックアウトなどなどその数は50人近くにも昇ります。
そんなクセ者揃いなビラン達を統率しているのがフッドという若手ビランなのですが、彼についてはのちほど語ります。
ちなみにシビル・ウォー勃発の要因となった張本人でもあるナイトロもしれっと登場しているのですが、たいして重要キャラ扱いでもなく全然目立っていないのにビックリ。
解説によるとシビル・ウォーに関するナイトロ絡みのエピソードは、後に発売される『ウルヴァリン・シビル・ウォー』辺りで書かれているみたいなのでそれを待つことにしましょう。

一方、仲間割れしている場合ではないシークレット・アベンジャーズの面々は、スクラル人が化けていないことを証明するために、Dr.ストレンジの魔法で各々の本質、つまり『なりたい自分』を映像で見せることで本人である事を証明する手段に出ます。

なりたい自分
名シーンでもあり迷シーンでもある一幕

昔のルーク・ケイジ、古代の戦士の姿をしたアイアンフィスト、スーパーヒロイン『ジュエル』時代のジェシカ、さえない学生時代のピーター、マット・マードックになりたいという願望が現れているエコー、死後もなおキャップに強い尊敬の念を抱いているホークアイ、外科医だった頃のDr.ストレンジサムライの正装をしているウルヴァリンと実に様々。

それにしてもケイジ、あの旧コスに未練があったのか…(驚愕)

ケイジ旧コス

◆注目ビラン『フッド』
情報収集の為に酒場に立ち寄り、そこでビラン達のアベンジャーズ・タワーを急襲する計画を耳にするウルヴァリン。
すぐさまウルヴァリンはそのビラン達に襲い掛かり、詳しい話を聞き出そうとするのですが、そこで登場したのがクロークに身を包んだこの男。
彼こそ、本作で非常に強い存在感を示すビラン『フッド』です。

ウルヴァリンVSフッド
ウルヴァリンの襲撃に怯むことなく向かってくる

元はケチな倉庫荒らしだったという彼のオリジンは、偶然そこで召喚された悪魔に出会い、その悪魔を殺害してそいつの持ち物だったブーツとクロークを手にしたという怖いもの知らずなもの。
空中浮遊や透明化、手から放てるエレクトリック・バースト、そして悪魔への変身能力という強力な武器を手にした彼は、その力でニューヨークの暗黒街の頂点を目指すのが最終目標。

ハードボイルド系コミックの主人公のようなフッドの初出は、何と2002年に成人向けレーベル「MAX」から全6号のミニシリーズとして刊行された『フッド』という作品。
デビュー作にしていきなり主役を飾った過去を持つ期待の新人ビランです。
(『ニューアベンジャーズ:トラスト』以前に他に登場したのは2007年の全6号のミニシリーズ『ビヨンド』のみ)

ビラン勢揃い
フッドの演説

他のビランに比べて明らかにキャリアが短い上にパッと見は地味な外見のフッド。
しかし未来への明確なビジョンを持っており、人心掌握にも長け、そしてヒーローを追い詰めるための作戦も綿密。
なにより仲間を決して見捨てない。
悪のカリスマに溢れているフッドは数多くのベテランビラン達をたちまちの内に統率してしまうのだから凄い。

…まあ、フッド率いるビラン軍団との戦いは本作できっちり決着してしまうんで『ニューアベンジャーズ』誌で長く対峙する展開にはならなさそうなんですけど、それでもこいつのカリスマビランっっぷりは『ニューアベンジャーズ:トラスト』大きな見どころの一つだと断言できます。

ちなみにフッドがビランを募って行動を始めているという描写は、過去に小プロから邦訳された『スパイダーマン:ブランニュー・デイ1巻』でも軽く触れられており、読者目線で見ると意外なところで伏線が回収されたように映るのがちょっと面白い。
(原書の発表順でいうとブランニュー・デイ1巻のほうが後なんだけどね)

◆マイティ・アベンジャーズ誌とのクロス
本書は『マイティ・アベンジャーズ』誌の展開とクロスしているシーンが多いのも面白いポイント。
ウルトロンが世界中のコンピュータを乗っ取った影響でアイアンフィストが操縦している小型ジェットが墜落する羽目になったり、
後になってマイティ・アベンジャーズがウルトロンと戦っていたことをニュースで知ったり、
スパイダーウーマンがトニーの元にスクラル人の死体を持っていくまでの事の成り行きが明かされたり、
7月発売予定の『マイティ・アベンジャーズ:ベノム・ボム』の展開がちょこっとだけ描写されたりと数多い。

ベノムボムの真っ最中
ベノム達と戦うので手一杯で拘束どころではなかったとはいえ、お互いに協力して戦った一幕

しかしアレですね。レイニル・ユーのアートは本当にカッコいいですわ!ニューアベンジャーズ誌のどこか殺伐とした雰囲気に凄くマッチしてると思います。
今や僕の中では『バットマン:梟の法廷』のグレッグ・カプロと並んで好きなアーティスト。
邦訳版の表紙も原書と同じくレイニル・ユーのアートを使ってほしかったかな。
関連記事

3 Comments

WRRRYYYYY  

GWにアイアンマン3を、金曜日にトラストをどっちも非常に満足しました!3になるとアーマーの装着技術も進化しますねぇ・・・

2013/05/03 (Fri) 19:07 | EDIT | REPLY |   

ぷの  

>空中浮遊や透明化、手から放てるエレクトリック・バースト、そして悪魔への変身能力という協力な武器を手にした彼は、その力でニューヨークの暗黒街の頂点を目指すのが最終目標。

協力な武器になってますよー。

2013/05/05 (Sun) 14:27 | EDIT | REPLY |   

michael  

>>WRRRYYYYYさん
終盤のアーマー勢揃いのシーンも燃えましたけど、社長がアーマーを付け替えまくって戦闘するシーンも最高にカッコ良かったです!
あのシーンだけでももう一度見たい…

>>ぷのさん
あらやだ!ご指摘ありがとうございます。修正しました。
とりあえず一定量の文章が出来たらすぐさま記事をアップしちゃう性質なので、結構誤字を見落とすことが多いんですよ僕…(言い訳になってない)

2013/05/05 (Sun) 18:23 | EDIT | REPLY |   

Leave a comment