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23 2013

J・マイケル・ストラジンスキー&ロン・ガーニー/アメイジング・スパイダーマン:シビル・ウォー

アメスパシビルウォー

「あなたにじゃないわ。怒りを覚えたのはこの世界に対してよ。
 だって世の中には…この法律ができる前から、
 スパイダーマンの事を化け物とか犯罪者とか呼ぶ人間がいたのよ。
 冗談じゃないわ、私の甥が…犯罪者なものですか。
 あなたがどれだけの人を助けたと思ってるの?
 数百人は下らないわ、そうでしょ。
 自分の行いを誇りこそすれ、恥じる必要がどこにあるの。
 ピーター、あなたを心から誇りに思ってる。
 私の知っているあなたを知れば、世界中があなたを誇りに思うわ」


WHOSE SIDE ARE YOU ON?

愛する家族を守るため、頑なに一匹狼を貫いてきたスパイダーマン。
しかし、今やアベンジャーズの一員となり、アイアンマンことトニー・スタークの右腕となった彼は、
かつてない安らぎを感じるようになっていた。

共に戦う仲間の存在は、こうも心強いものなのか。
だがしかし、一つの悲劇が安寧の日々を吹き飛ばす。
過酷すぎる現実を目の前に、彼は、自らに誇れるヒーローであり続けることができるのか……。

シビル・ウォーのもう一人の主人公ともいうべきスパイダーマンの激動の日々を克明に追った長編ストーリー。
クロスオーバー第2弾としてここに登場。

君はどちらに付く?


◆収録作品

2006年07月:The Amazing Spider-Man #532
2006年08月:The Amazing Spider-Man #533
2006年09月:The Amazing Spider-Man #534
2006年10月:The Amazing Spider-Man #535
2006年11月:The Amazing Spider-Man #536
2007年01月:The Amazing Spider-Man #537
2007年01月:The Amazing Spider-Man #538


◆関連作品過去記事
【シビル・ウォー】

◆激動のスパイディ
無事ウチにもシビル・ウォークロスオーバー第2弾『アメイジング・スパイダーマン:シビル・ウォー』が届きました!

シビル・ウォー本編でのスパイダーマンはいつの間にかマスクを脱ぐ決心をして登録法を推し進め、その後のヒーロー同士の対立でゴライアスの死を目撃、そしていつの間にかネガティブ・ゾーンに収容された反対派のヒーロー達を目撃した事をきっかけにトニーの元を離れるシーンが描写されており、ピーターの心境の変化が全編通してもの凄く唐突な感じになっていました。
本編だけでは明らかに『スパイディが賛成派に疑問を持つ描写』の掘り下げが足りていなかった!

しかし本書『アメイジング・スパイダーマン:シビル・ウォー』では、シビル・ウォーをスパイディの視点から見た内容になっているため、彼が反対派に鞍替えする理由がより詳細に描かれています。
というわけで、ざっくりと内容を紹介。

◆The War at Home
トニーから超人登録法がもうすぐ実行される事を聞かされるピーター。
政府サイドに立ったトニーの言葉は「マスクを脱げ」だった。
マスクを脱がないことは法に背くという事になり、またそれはMJやメイ伯母さんが共犯者と見なされ投獄されるという事にもなる。
これに従えないというのであれば、もうピーターはトニーの右腕としてやっていく事は出来なくなるし、トニーもピーターやその家族を守ってはやれないと言う。

自宅でMJとメイ伯母さんに相談するピーター。
守るべき人がいるピーターにとって、これは自分の一人の問題として片づけられる事態では無くなっているのだ。
MJとメイ伯母さんは、ピーターがどんな決断をしようと一緒に付いてきてくれると言う。
「メイが正しいわ。逃げないで。立ち続けて。教えてやって、私達があなたを愛する理由を…
 教えて、世界中に」

そしてスパイダーマンは、超人登録法への支持を表明するため、全世界に向けてマスクを脱ぐ決断をするのであった。

キャップの熱狂的ファン
一躍時の人となったピーター・パーカーは当然マスコミに追い回される事に

こうして賛成派として反対派を投獄する立場となったスパイダーマンだったのだが、トニーが反対派を捕える執行部隊として自分に連絡も無しにスパイダーマンを入れていたこと、そしてMJ達しか知らないはずのスパイダーセンスの存在をトニーが知っていたことに気づき、彼に対して不信感を募らせ始めていた。
「自分の選択は間違っていたのではないか」という疑念が湧きはじめた時に、スパイダーマンはキャプテン・アメリカに遭遇する。

キャップVSスパイディ
いつの間にかスパイディが選択を悔やんでいることを見抜いていた凄い男・キャップ

スパイダーマンはキャプテン・アメリカの『仲間に迎えたい』という申し出を跳ね除け、トニーと戦う道を選択する。
そして戦闘中、キャプテン・アメリカが反対派である仲間の危機に気付き戦線を離脱してしまうのだが、何故かスパイダーマンは彼を追いかける気は起らなかった。

もはや心は賛成派に傾きかけている。
彼は次の日、トニーの元へ赴き、これまでに捉えた反対派のヒーローを何処の施設に拘留しているのか案内してもらう事にした。
何とヒーロー達は、リードとトニーの提案により反物質で構成される異次元世界『ネガティブ・ゾーン』に投獄されているのだという。
ネガティブ・ゾーン内に作られた独房は居住者に合わせてカスタマイズされており、絶対に脱出する事は出来ない
ピーターは捕えられたヒーロー達の姿を観て衝撃を受ける。
さらにトニーから「この処置は一時的なものではなく永久的なものだ」という言葉を聞き、ついに怒りを爆発させた。

社長と口論スパイディ
あんたとはやっとられんわ!

もうトニーの考えには付いていけない。
ピーターはMJとメイ伯母さんを連れ、反対派に付くことを決心するのであった。

◆感想
こうやってスパイディ視点で見ると社長の悪役っぷりが半端ない事になってる一作でした。
#536のラストページのアイアンマンなんて完全に悪役顔でしたからね。

賛成派から反対派に付くというストーリー展開なので、本編と違い中立に描くことはなされていません
MJやメイ伯母さんの身を常に案じているために、大きな判断はすぐには下せないというスパイディの描かれ方がとても印象的。

あと、シビル・ウォー周りの話ではどうも『自分の行いは正義だ』と信じるあまり非人道的な行動が見えるリードにフォローが入っていたのも嬉しかったです。
何故リードは賛成派なのかについて語られるシーンなんですけどね。
結局スパイディの考え方とは合わない主張だったんですけれども、彼なりの戦う理由が描かれているおかげでちょっとはリードを見る目が変わる…かも。

本書は衝撃的なラストで幕を閉じてしまうのですが、そこからのストーリーの続きは過去に邦訳された『スパイダーマン:ワン・モア・デイ』で楽しむことができます。
買おう!(ダイレクトマーケティング)

服役中キングピン

※厳密には間にアメスパ#539-#543のエピソードである『バック・イン・ブラック編』が入るのだけれども、
 本書の折込冊子や『ワン・モア・デイ』のあらすじでがっつりネタバレ解説がなされているのですぐ入り込めると思います。


◆余談
■ロード・トゥ・シビル・ウォーのカバー

本書『アメイジング・スパイダーマン:シビル・ウォー』の下にバーコード表記が無い『ロード・トゥ・シビル・ウォー』のカバーが巻いてありました。
なんでも、2号目以降の書籍のカバーにバーコード表記をしないことを社内で決定し、1号目も統一するために新しいものを付属したのだとか。
まあそれだけの話なんですけど、バーコード表記がなくなったことで限定感が心なしか増した気がします。

■邦訳予告?

本書の解説冊子に『ファンタスティック・フォー#539は「ファンタスティック・フォー:シビル・ウォー」に収録される予定』という一文がありました。
「定期購読第2弾のタイトルはそのままシビル・ウォーにするか別のにするかはまだ検討中」という石川裕人氏のツイートを過去に見た気がするのですが、このままいけばシビル・ウォーのクロスオーバー全タイトルの邦訳が優先されるのかな…?
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