ツルゴアXXX

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17 2013

はねもP

■概要
不条理な設定やや暗い雰囲気のストーリー展開が持ち味のアイマス紙芝居を投稿されているニコマスP。
氏の持つ繊細な画風も作品の雰囲気にマッチしております。
また、どの作品も寓話のようなお話となっているのが魅力。

■作品
ウサミンの泡.mp4


ある日の夜、安部菜々の元にウサミン星人が迎えにやってきた。
なんと、奈々の就労ビザが期限切れとなってしまったために故郷に帰らなければならないのだとか。
ウサミン星人から就労ビザ再発行のため、おとなしく一時帰国することを勧められるのだが、奈々は「アイドルになったばかりだからまだまだここにいたい!」と強く突っぱねるのであった。


はねもさんの初投稿作品。
一見するとシュールギャグのような内容なものの、要所要所に狂気が見え隠れする少し怖い一作。
さよならを招いて


ある朝、高垣楓は足に大きな重りをつけて事務所に出社してきた。
驚いたPは楓に何故重りをつけているのか尋ねる。
楓曰く「これがないと私は浮いてしまう」との事であり、とりあえずその場は楓を仕事に向かわせるのだった。
とはいえこのままでは「楓のアイドル活動に支障が出る」と考えたPは、楓に足の重りを外すことを提案する。


みょうちくりんな展開で始まるお話ですが、様々な意味合いを含んでいるような不思議な読後感があります。
猫になりたい千早


スピッツの「猫になりたい」を聴きながら、「もし自分が春香に猫として飼われていたら?」という空想をする千早。
『はるちは』なのは分かる…しかし動画の視聴者は千早のその空想の内容に困惑せざるを得ないのであった。

空洞は埋まらない


『ナルシストキャラ』で人気のアイドルとなった輿水幸子。
しかし彼女はキャラクターを演じ続けることに既に疲れ切り、精神的に追い詰められていた。
自身の公演が終了した後、幸子はPに心の内を打ち明け、アイドル活動を終えたいという旨を伝える。


自分の事を『醜くて汚い』と断じる幸子。その理由はPから与えられた『輿水幸子』を演じてファン達を喜ばせてきたため。
キャラを演じ続けているだけで己の本質は何も変わっていないからこそ、それをひた隠しにする自分に対してひどい自己嫌悪に陥り、限界寸前まで来てしまったと。
『事務所のみんなとは違う』というセリフを見るに、事務所の仲間にすら『輿水幸子』を演じ続けてきたのでしょうか。
終始己の心情を吐露する幸子の表情が絶妙に描かれています。
どこへいったのかしら、と私たち。


ある“顔のないアイドル”は、同じ事務所の森久保乃々の事を嫌っていた。
乃々は自分よりも人気で勝り、またプロデューサーとの距離が近かった。
だがそれ以上に“顔のないアイドル”は、そんな自分の事を嫌っていたのである。


アイドル活動が軌道に乗っているにもかかわらず、謙遜しすぎてネガティブな言動になってしまう乃々のキャラクターは、なかなかアイドル活動が思い通りにいかない者からすれば充分に嫌われる理由になってしまう。
『他の人が持っていない物』をすべて持っていながら、「私自身は大したことない」という言葉を“顔のないアイドル”に向けてしまった乃々は…
永続するピリオド


ファンの手によって何度も殺されてしまうアイドル、東郷あい。
幸い彼女は「アイドル」なため、死んでもすぐに復活することができるのだが、最近はその頻度があまりに増していた。
今日も彼女は殺されては、プロデューサーに起こしてもらうのだった。


「アイドルなので死んでも生き返る」という不条理な世界観で展開される短編作品。
アイドルとして活動している以上、ファンは生きている自分の魅力に惹かれていると信じたい東郷。
しかしファンが惹かれているのはキャラクターでもステージでもなく、彼女の美しい死に顔なようで……
みそぎそそぐきみへ


売り出し中の大事な時期でありながら、「しばらく休みがほしい」と言い出した松尾千鶴。
今の活動で将来が決まるのもあって当然Pはこの要求を拒否。すると千鶴は突如口から墨汁のような何かを吐き出し、その場から逃げ出してしまう。
その後千鶴は自宅のマンションに引きこもってしまった。
彼女は口に出せない本音を抱え込みすぎて苦しんでいる。Pはなんとか彼女を苦しみから解放してやろうと、まずはマンションから彼女を引っ張り出そうと奮闘するのであった。


前任のPが千鶴に真剣に向き合おうとしなかった人間だったために、本音でPと対話する事ができなくなっていた千鶴のお話。
その溜まっていく思いが墨汁となって吹き出し始めたため、千鶴は自宅で本音の言葉をぶつけた書を書き続けて無理やり消化しようとしていた。
ラストのPと千鶴の対話が実に印象に残る。

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