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16 2012

チャック・ディクソン&グラハム・ノーラン/バットマンvs.ベイン

ベイン
“人生の大半を一人きりで過ごした”
“忘れられた子供”
“本名すら歴史の闇に消えた”
“その男の名前はベイン”
“ペーニャ・ドゥーロは人間を怪物に変えた”

バットマンを倒した男……、ベインとは何者なのか!?

カリブ海のとある共和国。クーデターに加担した父親の罪を背負い、生まれた瞬間から終身刑を言い渡された赤子がいた。
地獄のような刑務所の中で成長し、“ベイン(破滅)”と呼ばれるようになった少年は、なぜ最強の男となったのか?なぜバットマンと戦おうとするのか?

ベインのオリジンを描く『VENGEANCE OF BANE』のほか、ベインとラーズ・アル・グールの邂逅を描く『BANE OF THE DEMON PART1-4』を収録。

“バットマンを倒した男”として知られる最強の敵ベイン。映画『ダークナイト ライジング』でもバットマンの前に立ちはだかるこの男は、いったい何者なのか!?
チャック・ディクソンとグラハム・ノーランのコンビが贈る、“ベイン誕生秘話”を初邦訳!


◆収録作品

1993年01月:Batman: Vengeance of Bane #1
1998年03月:Batman: Bane of the Demon #1
1998年04月:Batman: Bane of the Demon #2
1998年05月:Batman: Bane of the Demon #3
1998年06月:Batman: Bane of the Demon #4


◆Bane of the Demon
映画ベイン

期待のアメコミ映画、『ダークナイト ライジング』の公開が目前となってきましたね。
小プロからも映画に乗っかって、『ダークナイト ライジング』に登場するキャットウーマンベインがメインのコミックが邦訳出版される運びとなりました。

【過去記事:キャットウーマン:ホエン・イン・ローマ】

本書のタイトルは『バットマンvs.ベイン』となっているのですが、実際のところバットマンとベインが対決するシーンはほぼ皆無。
かる~く顔合わせする場面があるぐらいです。
どちらかといえばベインが主役なエピソードをいくつか抜粋してきた感じですね。
特にオリジンが描かれる『VENGEANCE OF BANE』はなかなか興味深い内容。

ベインのパッと見の第一印象は「何かプロレスラーっぽい外見だし脳筋キャラかな?」ってのが正直な感想だったのですが、キャラクターを知れば知るほどなかなか魅力的なキャラ造形になっていることに気付かされます。

幼いころから刑務所の中で成長し、やがて囚人の誰からも一目置かれるほどの存在となっていたベイン。

ベイン少年
海水が流れ込む死と隣り合わせの状況の独房に10年以上入れられるも生き延びた

模範囚となってからは刑務所の図書室で働き始め、あらゆる書物を読んで知識を学び、6ヶ国語を習得。
さらに刑務所生活の中で徹底的に身体を鍛え上げ、ムショでの地位と権威も己のものとしたのです。
バットマンとは方向性が異なるものの、自分の努力で完璧な自己像に近づいた文武両道なキャラクターなんですね。

その後彼は診療所で行われていた“ヴェノム”という特殊なドラッグの投薬実験の被験体に選ばれることに。
実験は成功、用済みとして始末されるところだったもののベインは生き延び、仲間を引き連れて脱走。
『欲しいものが何でも売っている夢の街』ゴッサムシティを手中に収めるため、夜のゴッサムを支配しているバットマンを始末しに向かうのでした。

執着心
バットマンは人気者

『BANE OF THE DEMON PART1-4』ではベインとラーズの邂逅、ラーズの娘タリアとの恋愛が描かれるのですが、ベインが片思い過ぎて見てて切ない一遍でした。
タリアは何故そこまでベインを毛嫌いするのだ。

◆感想
天才的な頭脳を持ち、身体能力もドラッグの効果で超人的な怪力を発揮できるにまで至っているかなりの強敵ヴィラン・ベイン。
ベインがどういうヴィランなのかこの一冊で大体掴めるようになっている収録内容だと思います。

ただし読み切り作品中心の収録とはいっても、未邦訳のエピソード(バットマンがベインに背骨を折られる『ナイトフォール』など)が若干関連するためちょっと分かりにくい部分もあるのですが、その辺は解説でフォロー。
『ナイトフォール』に関しては『DCユニバース:レガシーズ Vol.2』でも密な解説がされているのでそっちでチェックしても良いかも知れません。

さらに訳者の『高木亮』さんがブログ上でさらなる補足解説をされているのでこっちも合わせてチェックしておきたいところ。
それにしても最近の小プロの訳者の名前はマーベル、DC共に『高木亮』しか見ていない気がする。
【バットマンvs.ベイン補足】

ちょっとタイトルに偽りありな一冊ですが、ベインというヴィランがどのようなキャラクターなのか気になる人は押さえておいても良いんじゃないでしょうか。
バットマンは殆ど登場しないので彼の活躍を見たいと思っている人は注意。

アズにゃん邦訳再登場
アズにゃん邦訳再登場

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