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07 2012

駕籠真太郎/健康の設計

健康の設計

「駕籠先生の描く漫画は創造性が高くて、読んでて面白いな!」と思う今日この頃。
本書、『健康の設計』は2003年4月に刊行されたものですが、収録作品は95年~97年頃?ぐらいに『コットンコミック』で発表されたものが中心になってます。
結構過去の短編作品集ですね。
収録作品

・夜と霧
・夜と霧の間
・快楽の断面的横滑り
・絶望的悲しみの甘き知らせ
・午後の反芻
・喜劇極東怪異譚
・三級片宿命之恋
・喜劇駅前虐殺
・歌う狸御殿

・健康の設計用語集
・健康のためのイラスト

・幸福の設計
・健康の設計

※本書は初出表記が無いため詳細がイマイチ分からないです。


とある村に蔓延し始めた「すべての感覚が遅れて伝わってくる」奇病を描いた『夜と霧』『夜と霧の間』
夜と霧の間で

病状が悪化すると死すら遅れてやってくるという、バイオホラー風味な雰囲気が魅力の短編です。
よりによって一家心中した後に家族同士分かり合えてしまった村人のシーンが印象的でした。
成年誌で発表されたのもあってか、未亡人とのエロシーンもあり。
快楽が遅れてやってくるので、わざわざその感覚に合わせてセックスさせられる主人公の絵は完全にギャグ。

『快楽の断面的横滑り』、『絶望的悲しみの甘き知らせ』は暴発したレーザー兵器の攻撃を受けてしまい、身体が縦に真っ二つになってしまった女の子の話。
視覚的なインパクトがものすごい一作。
とはいえ別段死ぬ事も無く生きているんですけどね。
さらに何故かもう一つの人格まで芽生え始め、てんやわんやなストーリーに。

『喜劇極東怪異譚』という作品は、普通の女学生を気絶させ、いきなりミニチュアセットの世界に放り込み、地球の平和を守る戦士だと思いこませるというドッキリ企画のようなお話になってます。
後の『アナモルフォシスの冥獣』の導入部分のアイディアの元になったんじゃないかと思ったり。
喜劇極東怪異譚

とはいえエロ漫画なんで女の子にやらせる行為はもんのすごく変態的。
『怪獣を倒すためには自身の排泄物で攻撃しなければいけないのだ!』
…というわけで放尿させられたり自分のウンコで攻撃させられたりと散々な目にあっちゃいます。
幸福の設計
来世では障害なく結ばれる事を願って毎回毎回転生していくという内容の『幸福の設計』

難解な作品は少なめで、読みやすい短編が取り揃えられている印象の1冊。
前回紹介した『人間以上―駕籠真太郎ショッキング劇場』と比較すると、面白いアイデアが盛り込まれるようになってきているという感じです。
三級片宿命之恋

とはいえ『三級片宿命之恋』『喜劇駅前虐殺』『歌う狸御殿』の3編はちょっと実験的な作風。
そのうち紹介しようと思っている単行本『万事快調』のようなクセの強い短編になってました。
エロ・グロ・ナンセンス要素が色濃い作品がたっぷり楽しめるおススメの一冊。
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