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11 2011

Jコミで読める面白い漫画

Jコミ_convert_20111009224542
Jコミで漫画、読んでますか?

Jコミとは漫画家の赤松健先生が運営を行っている、
絶版漫画を電子書籍として無料で配信(一部の作品はプレミアム限定)(2013年現在は成年向け作品はアカウントを取得することで閲覧可能)している豪気なウェブサイトです。
去年の11月頃からベータ公開されており、今年の4月に正式に公開。
僕もベータの頃からリンクを張って応援してました(古参アピール)

絶版漫画がメインという事もあって普段なかなか本屋で見かけないような作品が多いです。
アップされている作品もじわじわ増え続けており、自分のツボに合う作品を探すのが楽しいです。

『ブックオフや古本市場をぶらぶらしていたら聞いたことも無い作品を見つけて、何となく手に取って読んでみたら面白かった』みたいな良漫画の発掘をWEBで楽しむことが出来るんですよ。
すごい時代だなぁ。

そんなワケで、Jコミで読んで面白いと思ったおススメの作品をいくつか紹介したいと思います。

宇宙課々付エヴァ・レディ/御米椎

エヴァレディ_convert_20111009210525コミックガンマ誌上で1992年に連載されていた作品。
懐かしい雰囲気の(実際昔の作品なんですけど)SF漫画。全2巻。

『NASAへ行って火星行きの船に乗る』という夢を叶えるために少しづつ成長していく1巻といよいよ宇宙で火星探査計画の公募飛行士として活動する2巻と綺麗に分かれています。
主人公の数明由雁ちゃんが活発なキャラで、シリアスな展開になっても暗くなりすぎないのが良い塩梅です。

2巻冒頭の出発前夜の話は雑誌掲載時の『由雁が火星探査船のクルーに選ばれた事が日本政府から正式発表される』というエピソードを未収録にした代わりに収録されたものであるため、現在は読むことが難しいというのがちょっと歯がゆい。

てれびさん, 超人読本/ほりのぶゆき

てれびさん_convert_20111010063342 ビッグコミックコミックバーズなどの様々な漫画雑誌に掲載された短編ギャグを収録した作品。

『超人読本』という単行本は『てれびさん2巻』に当たる単行本なのですが諸事情でこのようなタイトルになったのだとか。なんとなく想像はつきますね。
本書は登場人物にやたらオヤジが多いです。
出てくるネタは特撮モノ時代劇モノTV番組のパロディなど地味に片寄ったパロディが多め。
現在多く出版されているシュール系のギャグ漫画に引けをとらないネタの面白さったらもう!現在公開されているギャグ漫画枠では個人的に一番おススメかもしれない。

電子妖精アバタモ☆エクボ/こやま基夫

アバタモエクボ_convert_20111010232226 ファミコン通信誌上にて1993~1994年にかけて連載されたドタバタギャグ漫画。全3巻。

クソゲーに封印されていた妖精・エクボがゲームオタクのヨシオの要求に応えるために魔法を使うんですが毎回滅茶苦茶な事になっちゃうのが定番の流れです。連載されていた時代が時代なんで今読むとレトロゲーネタでニヨニヨできちゃうのが良いです。
『ライフアンドデス』もネタにされてて堪らない。
登場キャラもエクボとヨシオを喰ってしまうレベルで濃い面々が多く、単純にゲームネタを除いてもギャグで楽しめるのもポイントですよ。

ただ、3巻の途中から急にロボットバトル漫画に路線変更しちゃうのが残念(話のノリはそこまで変化しないんですけど)
『作者による「アバタモ☆エクボよもやま」話』も要チェック(路線変更の理由も語られています)

青い海のサシミ/西川伸司

青い海のサシミ_convert_20111011072633 マガジンGREAT誌上で2000~2002年にかけて掲載された作品。全2巻。
作者はあのYATの人ですね。
登場キャラクターのデザインも『YAT』のものをアレンジした感じになっています。

大型潜水艦『双鯨』に衝突して記憶を失ってしまった人魚のサシミ。泡となって消えてしまうというタイムリミットを抱えながら、この運命を変える方法が「海竜神の神殿」にあると妹のツナミに知らされ、『双鯨』のクルーと共にその場所を目指すという海洋SF作品。

本作品は同作者の『じじばばファイト!』という作品のスピンオフとなっているため、一部シーンでは「?」となる部分もありました(未見の作品だったもので)
そのため詳しい設定がちょっと分かりにくかったのですが、ストーリーを楽しむ分にはそこまで阻害されるほどでもなかったです。
それにしても先生の描くキャラは表情が豊かで良い!

検察官キソガワ/鈴木あつむ&石井誠一郎

キソガワ_convert_20111012051622モーニング誌上にて2000年から連載されていた作品。全5巻。

元検事の人が監修されており、内容もリアル寄りのストーリーとなっています。描かれる事件では加害者側の心理をしっかりと掘り下げているのが特徴ですね。『なぜ加害者がこのような事件を起こしたのか?』という部分を描きつつ、法律知識をややこしくなり過ぎない程度に混ぜ込んでいるバランスがなかなか良いです。それでも初期はドラマパートよりも法的な解説の部分に重きを置いていた印象があったのですが、話を重ねていくごとに人間ドラマの部分も色濃くなってきており、4巻では法廷バトルなんて展開が出てきたりします。

少々絵が硬くて登場人物の表情が乏しいのが気になりますが、話がなかなか面白いので読み応えアリ。
ちなみに本作は2005年にBSジャパンでドラマ版が放送されていました。

はるかリフレイン/伊藤伸平

はるかリフレイン_convert_20111013032808 高1チャレンジで1997年~1998年に連載されていた作品。全1巻。
通信教材かつ当時の高1対象というのもあって、単行本化されるまではかなり読者層が絞られていたんじゃないでしょうか。ホントに隠れた名作って感じの作品。あと伊藤伸平先生がチャレンジで漫画を描いていたことを知って結構ビックリしました。
進研ゼミの販促漫画のようなテンプレな内容(『あ!ここチャレンジでやった問題だ!』とか『恋も勉強も部活も完璧!』とか『チャレンジのおかげで人生が順風満帆!』)ではなく、しっかりシナリオも練られたタイムリープ物のラブコメディとなっています。

彼氏が死んでしまうという運命を変えるため、タイムスリップする度に何度も奔走する主人公・星はるか。でもいくら策を講じても運命を変えることは出来なくて、途中から『彼氏が死亡するという本来重いはずのシーンがギャグ調になってくる』のがちょっとブラック(笑)。シリアスになり過ぎないようなノリの作品になっていますが、ラストはやっぱり切ないです。

いやしかしチャレンジで連載されていた漫画が単行本になるなんて事があるんですね。初めて知りました(単行本は別にベネッセから出たわけじゃないですが)
僕も当時小四か小五のチャレンジだったか忘れましたが、当時の進研ゼミの先生達が登場するギャグマンガをもう一度読みたいです(単行本になってないけど)

アクシデンツ 事故調クジラの事件簿/山田貴敏

アクシデンツ_convert_20111016095605『Dr.コトー診療所』で有名な山田貴敏先生が1996年から1998年にかけて少年サンデー誌上で連載されていた作品です。

おもちゃの修理屋さんを営む主人公の鯨樹雄。しかし彼にはもう一つの顔があり、あらゆる事故を礼状なしに捜査できる内閣官房特命調査官でもあるのだ!というお話。
『事故原因の解明』をテーマにした作品で、中には人体発火や原因が不明の飛行機事故、車のたたりによる死亡などの不可思議な事件や、テロ組織との戦いなど目を引く事件が多め。どの事件でも大胆な推理と主人公の行動力でなかなか先が予想しにくい展開を見せてくれます。
とはいえ作品を読んでみると少年漫画というよりはビックコミックあたりの雑誌に載ってそうな落ち着いた雰囲気のある漫画。

あと、やたらゲストページが豪華だったりします。
(村枝賢一先生や山田高敏先生、しげの秀一先生、藤田和日郎先生など)
※文庫化が決まったため現在は公開中止。

まにぃロード/栗橋伸祐

まにぃロード_convert_20111025234840 月刊コミック電撃大王誌上で2001年から2003年まで連載されていた作品。

路上で行き倒れていたところを秋葉原の小さな電器店に住む美人三姉妹に助けられる主人公・武藤武蔵(むとう たけぞう)。この小さな電気店は三姉妹の亡くなった父の医療費が返せずに潰れる寸前である事を知り、店を救うために生粋のオタクである武蔵が立ち上がる…というストーリー。

いわゆる『オタク文化』を題材にした作品なのですが、特筆すべきはそのネタの広さ。
取り上げられる題材にはTRPG軍艦プラモウォーゲームサバゲなどディープな方面の趣味も含まれているのが特徴的。
オタクが題材のこの手の漫画でオタクカルチャー全体を取り上げている作品は初めて読んだのでなかなか楽しめました。

本作品は全3巻で完結していますが、『ぷりてぃまにぃず』という続編コミックもあるようなので機会があれば読んでみたいです。
それにしてもミリタリー方面の話が特に濃い気がするのは作者の趣味なんでしょうか。

みすて♡ないでデイジー/永野のりこ

デイジー_convert_20111112230235 月刊少年キャプテン誌上で1986年10月号から1989年9月号まで連載された永野のりこ先生の初連載作品です。

核シェルターの中で育ったために世間知らずになってしまった天才的マッドサイエンティスト主人公・歩野零二郎は、本作のヒロインである松沢ひとみに一目惚れしたことで、地球を脱出して人類の自滅していく様を観察しようとしていた計画を変更し、彼女の事を一方的に『デイジー』と名づけて追いかけますようになるというドタバタ系のラブコメディ。

本作の凄い点は、主人公が危ないストーカーのようなキャラ付けになっている点。ひたすら追い掛け回され、振り回される不憫なヒロイン…。他にもキョーレツなキャラが多数登場し、結構アブないノリになってるギャグマンガだったりします。

メディア展開も豊富で、ドラマCDが発売されたり、ファンブックや小説版が発売、1997年には深夜アニメ化もされていたとか。
このアニメ版のED曲は何と仲間由紀恵の歌う「ONE MORE CHANCE」
ロックマンX4のEDにしか使われていないと思ってました。


ちなみにJコミで公開されているのは加筆修正され、アスキーから復刊された全2巻のバージョンになります。

Dear Monkey 西遊記/白井三二朗

20121127192446.jpg『月刊少年シリウス』誌上で2005年7月から2007年12月まで連載されていた、西遊記を元にしたバトル漫画。
玄奘三蔵の妹テンテン、今時珍しい熱血主人公であり敵の妖怪軍団のボスのコピーでもあるゴクウ、女鬼軍曹なゴジョウ、かつては実力があった中年太りのハッカイという個性的な面々が取経のために、また妖怪軍団の首領である孫悟空を打ち倒すことを目的として旅を続けるというストーリー。
全6巻で完結しています。

可愛らしい絵柄とは裏腹になかなかにエグく悲劇的な展開が続くのですが、それを上回るほどの熱い展開も多く、さらに話のテンポの良さも相まってどんどん読み進めていってしまう魅力があります。
キャラクターのデザインもこれまた秀逸。
ただ、最終巻となる6巻の展開はあきらかに超スピードで展開しているのが残念。
どうも打ち切りに近い形になってしまったのだとか。
非常に面白い作品だっただけにラストの展開だけが残念(それでも十分に纏めきっている方だと思いますが)

だいらんど/ がぁさん

だいらんど『ヤングキングアワーズ』誌上にて1998年8月~1999年9月にかけて連載されていた作品。全1巻。
敵に囲まれ、絶体絶命の状況に追い込まれたチンピラヤクザの正は、殺されそうになった次の瞬間、なんと夢あふれるメルヘン世界『だいらんど』にやってきてしまった!
そこは怒りも憎しみもセックスも無い、人形のような可愛い生き物たちが笑顔で暮らす世界。
正は現実の世界に帰るため、彼を気に入ってしまったおとぎの国のお姫様と、この世界の謎を知っている謎のピエロを従えてだいらんどを旅するのであった…という感じのお話。

異世界に迷い込んできたのが『汚れきった大人』という設定自体はありがちかもしれませんが、話の落としどころが『大人が子供の頃の心を思い出す』といった展開には進まない点が良い!

のほほんとしたコメディタッチな雰囲気ながら、どこか暗い雰囲気を内包しているのが少し怖い世界観。
『だいらんど』というこのメルヘンな世界の謎を解き明かしていくというストーリー展開は、先が気になってしまいどんどん読み進めていってしまう事でしょう。
漫画好きの間では『隠れた名作』として評価の高い一作でもあるとか。

レ研/祭丘ヒデユキ

レ研表紙コミックドルフィンやコミックラッツ誌上で1999年~2000年に発表されたエロ漫画を纏めた単行本。
エロ漫画といってもこの祭丘ヒデユキ先生が描く作品はただのエロ漫画ではなく、倫理性やストーリー性をブン投げぶっ飛びまくりの設定や世界観で展開される作品ばかりであり、エロ漫画雑誌だからこそ可能なギャグをとことんまで詰め込んでいる内容となっています。

超絶テクでブス・美人、老若男女問わずあらゆる対象に最高の快感を教える事を美徳とし、レイプ道を模索していく大学サークルを描く『レ研』シリーズ、終始謎設定と謎会話でストーリーが展開する『全然関係ない宇宙』、ちんこのある女“ち女”を探し求めたり、「眼鏡を取ると美人」というテンプレ展開をやるにも限度がある1シーンが拝める『芳賀U太』シリーズなど、とにかくもうハジケまくり。

1作品だけ真面目にエロ漫画をやっている作品もありますが、基本的には『使う』ことよりも娯楽性を追求しているのがこの人の書く漫画の最大の特徴。
特に作中で飛び出す台詞回しは、一般誌のギャグ漫画と肩を並べられるほどにハイセンス。

【セリフの一例】
「オーレ!(※「Oh!レイプ最高」の意)」
「目上の人をレイプする時は言葉遣いに気をつけろ」
「桜賀先輩…なんて軽やかでのびのびとしたレイプ…!」
「鬼!悪魔!ヤフオク自作自演野郎!」
「霊長類ギリギリのツラしてなんでメガネかけてんだぁー!!?メガネザル(原猿)だってホントにメガネかけちゃいねーだろーがぁ!!!」
「君は本当の自分の魅力に気づいてないだけさ。たとえまわりの奴らが君の事をメスゴリ原人川越で発見だのJ・ニコルソンと高木ブーの娘だの顔面陳列罪で海底刑務所に懲役150年だの言ったとしても―俺は素顔ホントの君を見つけたよ―」

普通のギャグ漫画に飽きた人はこの『レ研』を読め!読むんだ!

あかりや表紙あかりや/赤美潤一郎

ネムキという少女向け漫画雑誌で不定期連載されていた作品。
本作は、様々な欲望を叶える“あかり”を売る「あかりや」という店を訪れた者たちの数奇な運命を描くというヒューマン・ダーク・ファンタジーです。

彼女の『愛』が真実なのかを確かめようとする者、失ってしまった眼を取り戻したいと願う者、自分の人生をやり直したいと願う者など、様々な人の運命が描かれていくのですが、基本的にどれも切ない話やエグい展開に終着するという、綺麗な絵柄に反してなかなかにおぞましい内容。
幻想的な雰囲気が魅力的なホラーなので、この手の作品が好きな人は嵌ると思います。

ちなみに当時連載していたネムキが休刊し、その後掲載作品のいくつかを後継誌『Nemuki+』に移して連載することになったそうなのですが、本作は後継誌に引き継がれる事なくそのまま打ち切りに。
しかし本作が打ち切りになった事を出版社側は作者に何一つ伝えなかったというあんまりな出来事があったとか。
(作者の弁「いつの間にか打ち切りになってた」)
そのような経緯もあり、本作の続編エピソードは現在同人誌で発表しているそうです。


『色々な絶版漫画が配信される』というのがとにかく大きいJコミ。
更新の度に「今回はどんな作品が来るのかな~」という楽しみがあったり。

『広告クリックで収益を得ている』という事ですが(それとプレミアム専用コンテンツ)、それだけでしっかりサイトが運営できているというのが凄い。
※2013年現在は他にも色々なコンテンツを展開しています。

『絶版だから』作者に許可を取るだけで配信できるらしいですが、
公開されている一部作品は普通に再販されてたり新品の在庫があったりしますからね。
本当に革新的なWEB漫画サイトです。

【 FAQ (よくある質問) 】Jコミの中の人
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