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25 2020

トレマーズ

トレマーズ予告編トレマーズ
【原題】Tremors 1990年【米】


ある日、突然、ネバダ州の地下で騒動が起こり始めた。地震計の針が振りきれるほどの地中の揺れを、その時、地上の人々は知るよしもなかった。だが、若き女性が設置した地震計は、確実に地下での異常事態を警告。たえず移動する震源が地表へと近づいた時、地上でも次々と異変が起こりだした。1人また1人と姿を消す人々。気がつくと、砂漠の中の小さな街は、外界から完全に隔離されたエリアとなっていた。その時を待っていたかのように、謎の恐怖は激しく動き出した。地中を自在に移動する謎の恐怖の実態を知った時、街の人々は驚きのあまり、その場に立ち尽くした。だが、刻一刻と恐怖は住民に近づき、襲い始めた。
今まで知ることのなかった未曾有の恐怖。人々は想像を絶する現実に震えながらも、果敢に恐怖へと立ち向かっていった。だが、その戦いは暗い孤独と、限りない絶望をつれた挑戦でもあった。

***


ロン・アンダーウッド監督によるモンスターパニック映画であり、田舎町に突如現れた蛇のような怪物への恐怖に苦しめられつつも、勇気を振り絞り果敢に立ち向かっていく村人たちの戦いを描くという、アクション要素も強めな一作。
モンスターパニックなB級映画で低予算気味とはいっても娯楽作品としてはかなり高水準なデキなのが特徴で、無駄な会話パートは可能な限り省き、かつ戦闘シーンに多大な尺を割いているという、単純明快な脚本にして爽快感をとにかく優先した作りが楽しい。
怪物もCGでは無く人形によって作られているのですが、それが今見るとより生物感が強まっていて堪らない。地中を潜って人を襲うシーンとかでも、カメラワークで誤魔化さずはっきりその姿をじゃんじゃん映し出していくスタイルなのも嬉しい。

怪物はそれなりに頭もよく、また車でさえも容赦なく飲み込んでいくとんでもねえハイスペックっぷりなのですが、「音に反応して襲い掛かってくる」「高い場所には登っていけない」という特徴が与えられていて、その事実に気付いた村人たちが知恵を振り絞りながらあの手この手で怪物との肉弾戦と頭脳戦を繰り広げていきます。
パニック映画にありがちな「必要以上に頭が回らない人物が足を引っ張る」ような展開もほぼなく、みんながみんな協力して持てる限りの知恵と武器を用いて戦っているのが見ていてストレスフリーだったりもする。
ガンマニアであるバート夫妻なんかやたら戦闘スキルが高く、ガチで爆弾を自作したりもしてて頼りがいがありすぎる。

テンポ良く話が運び、数多い登場人物の掛け合いも軽妙で、モンスターパニック映画の教科書ともいえる一作でした。超オススメ!
ちなみにここからは完全に余談なのですが、主役を演じたケヴィン・ベーコンが久々の主演となるテレビ版の新作シリーズが予定されていたりもしたのですがボツに。
しかしその後、何故かその予告編が流出するという出来事があったりしました。
【Tremors : ケヴィン・ベーコンが約28年ぶりにモンスター退治に乗り出すも、シリーズ化が見送りになった幻の新しいテレビ版「トレマーズ」のパイロット版の予告編 ! ! - CIA Movie News】

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