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23 2018

サスペリアPART2/紅い深淵

サスペリアPART2完全版よりサスペリアPART2/紅い深淵
【原題】PROFONDO ROSSO(DEEP RED) 1975年【伊】


殺人現場を目撃し、命を狙われるはめになったピアニスト。
不気味に響く子供の歌、壁に塗り込まれた過去の謎。
顔面熱湯漬け、死を呼ぶからくり人形─常軌を逸した手口で次々と犠牲者を血祭りにあげる犯人の正体は?
見終わったら、もうひとりでは眠れない…。


ローマに住むイギリス人ピアニスト、マークは、同じアパートの上階に住む霊媒師ヘルガの惨殺現場を目撃する。彼が駆けつけたときにはすでに犯人の姿はなかった。何か腑に落ちないマークは親友のピアニスト、カルロに意見を求めるが、危険だから深入りしない方がいい、と諭される。
やがて、何者かに命を狙われることとなったマーク。積極的な美人敏腕記者、ジャンナとともに事件の究明に乗り出す。
犯人が被害者を殺害するとき、必ずテープ・レコーダーで子供の歌を流す手がかりを得たマーク。その頃犯人は、常軌を逸した手口で関係者を次々に消していた。郊外に見捨てられたアール・ヌーボー様式の館で、マークは恐るべき秘密を知る……

***

※ノーカットである『完全版』を鑑賞しての感想です。

イタリアの映画監督、ダリオ・アルジェントが手がけたサイコサスペンス/ホラー映画。
同監督が制作したホラー映画『サスペリア』の続編かのようなタイトルですが、これは日本ではサスペリアの続編かのように思わせるために勝手に付けた邦題であり、実際はサスペリアと無関係の単独作品です。
(加えると本作の製作年はサスペリアよりも『前』。それとサブタイの『紅い深淵』はDVD化の際に更に付け足されたモノ)
これは本作がサスペリアよりも後に輸入された事と、配給会社がサスペリアのヒットを受けて「続編扱いにした方が売れる」と判断したためだとか。
今だと完全に炎上案件な邦題ですが、兎にも角にもサスペリアとは無関係の作品なので当然本作単独で楽しめます。

でまあその内容ですが、イタリア映画特有のセンスなのか監督の作風なのかテンポや演出が独特で正直序盤のうちはかなり退屈。
しかし1時間くらい経過して(長い)第2の事件が起きてからは、なかなか引き込まれるスリルある展開に移り変わっていきます。

ジョルジォ・ガスリーニとゴブリンが作る妙にオシャレで奇妙な曲調の音楽と、原色重視なほんのりサイコな絵作りが組み合わさリ、和ホラーともアメリカのホラーとも違う一風変わった気味の悪い雰囲気に包まれている本作はとにかく異質。
セリフではなく映像の方に数々の伏線が散りばめられている構成も見事で、結末を知ってから再度見直すと色々発見があったりします。
(まあ画作りを優先しすぎたのか謎解きが綺麗に成り立っているとは言い難いんだけど、そこはホラー的なアレとして甘めに見るのが優しさ)

……とはいえやっぱり盛り上がるところまで話が進むのにとにかく時間がかかるし、ほんのり用意されているコメディチックなシーンや論理的とは言いにくいセリフ回しはややとっつきづらい感じなのもあって、やはり少し人を選ぶ映画ではあると思う。
結構賛否両論なのもよく分かるんだけれど、この強烈な映像美と監督のセンスが炸裂した世界観はツボにハマると人に薦めたくなってしまうものなのだ……

【PROFONDO ROSSO(ネタバレ注意)】
【ゴブリンその2】
【サスペリア2のロケ地】「ダリオ・アルジェント Geometry of Horror」様。

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