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12 2017

ジェイソン・アーロン&カルロス・バチェコ他/X-MEN:スキズム

X=MENスキズム表紙

「子供達は壁を乗り越えたぞ。自分は間違ってて、私が正しかったと言ってくれるか」
「センチネルを一体倒したって何も変わらねぇ」
「どの口が言うか…」
「次は何だ?この件の後はどうする?
 いつまでガキどもに兵隊を演じさせる気だ?
 てめぇのこった、犠牲が出ようと知ったこっちゃあるまいがな」


REGENESIS

突然の「M-デイ」に始まるミュータント種の苦境の中、X-MENはサンフランシスコ湾に浮かぶ人口島に聖域「ユートピア」を築き、ミュータントの救世主と思しき運命の少女ホープと、彼女の登場に触発されて誕生した5人の若きミュータント、ライツの育成に努めていた。

しかし、その一時の平穏は、ある若きミュータントの造反で一瞬にして破られた。キッド・オメガが引き起こした各国政府への政治テロが、世界的な反ミュータント感情を改めて煽り立てたのである。

ミュータントの数が激減した今こそ、殲滅の絶好の機会だ――

人類の攻勢に備えるべく、背水の陣を敷くX-MENだったが、その戦闘方針を巡って対立が起きる。以前からぶつかり合ってきたサイクロップスとウルヴァリンの互いへの鬱憤が、ついに爆発したのだ。

種族絶滅へのカウントダウンの中、運命の死闘が幕を開けた……。

サイクロップスとウルヴァリン、因縁の激突を描き、X-MENシリーズの一大転換点となった話題作、ここに登場!


◆収録作品

2011年09月:X-Men: Schism #1
2011年09月:X-Men: Schism #2
2011年10月:X-Men: Schism #3
2011年11月:X-Men: Schism #4
2011年12月:X-Men: Schism #5
2011年12月:X-Men: Regenesis


◆関連作品過去記事
【X-MEN/アベンジャーズ ハウス・オブ・M】
【X-MEN:デッドリー・ジェネシス】
【X-MEN:メサイア・コンプレックスVol.1】
【X-MEN:メサイア・コンプレックスVol.2】
【X-フォース/ケーブル:メサイア・ウォー Vol.1】
【X-フォース/ケーブル:メサイア・ウォー Vol.2】
【X-MEN:ユートピア】
【X-MEN:ロード・トゥ・ユートピア】
【X-MEN:セカンド・カミングVol.1】
【X-MEN:セカンド・カミングVol.2】

◆マーベル・マスト・リード第二弾ラストはX-MEN!
ヴィレッジブックスの通販限定シリーズ『マーベル・マスト・リード』もとうとうこれでラスト!!
最後を締めくくるのにチョイスされたタイトルは『X-MEN』でした!!
本作『X-MEN:スキズム』は時系列的には『セカンド・カミング』後のお話で、その後のクロスオーバーイベント『AVX』に繋がっていく重要エピソード。
ネット上では「邦訳X-MENは売れない」というシビアな話が時々流れてくるのですが、何だかんだで重要エピソードが邦訳されまくってかなり充実してきたのは嬉しい限り。
欲を言えばちゃんと時系列順に刊行してほしかったというのはあるけども!!
というわけでさっそく本作のあらすじを。

◆POINT OF NO RETURN
スイスの国際軍縮会議に「ユートピア」の代表として参加する事となったサイクロップスと警護役のウルヴァリン。
サイクロップスは各国の指導者の前である要求を出した。
それは、“各国が保有するミュータント殲滅兵器、『センチネル』の廃止”である。
ミュータントの未来に目を向けるために過去の過ちを非難する事はしない。またセンチネルを廃棄する際はX-MENが援助するという、これまでに人類が同胞に対して行ってきた事を思えば最大限に譲歩しているとも言える要求であった。

しかし、その討論の最中にミュータント解放戦士を名乗る一人のミュータントの若者、キッド・オメガが乱入する。
そして彼は自身の持つテレパシーによって、この軍縮会議に集まった各国代表の黒い秘密を己の口から暴露させたのだった。
サイクロップスはX-MENがこの事態に関わっていない事を周囲に主張し収集に向かうがTV放送もされていたこともあり、今回の軍縮会議は世間の反ミュータント感情がより高まるだけの結果に終わってしまうのであった。

政治家らの黒い秘密を暴いたキッド・オメガ

ミュータントの数が激減しても、人間がミュータントを恐れる感情は何も変化していない。
それどころか権力者達はミュータントの数が減ったことを根絶の機会と見ている節がある。
世界中が所有を否定してきたセンチネルを続々と繰り出し、ミュータント根絶に動き出したのだ。

……が、実は多くのセンチネルには欠陥があった。旧式、メンテナンスを怠っている機体、放置された初期不良など、ミュータントを襲うどころか人間も襲って暴走するだけの機体が蔓延していたのだ。
加えて、この混乱を利用する組織がいた。世界征服を目論む『ヘルファイヤークラブ』がこの一大事件を利用して動き出したのである。
X-MENはいかに差別されようと人々を守るため、暴走した各国のセンチネルを喰い止めるために対処にあたるのだった。
そんな最中、ユートピアになんと今回の事態を引き起こした張本人キッド・オメガが亡命のために現れた。
裁きを下すのは同胞である自分たちが行うべきだと考えるサイクロップスと、アベンジャーズのスティーブ・ロジャースに彼を引き渡すべきだと考えるウルヴァリン。
内々で処理するためにサイクロップスがスティーブからの連絡に対し虚偽の報告を行った事で結局その場はウルヴァリンが折れたのだが、この一件で二人の間に出来た溝は、今回の事件の対処に動く時間が長引く内にどんどんと深くなっていくのであった……

是非を巡ってサイクロップスと対立するウルヴァリン

◆感想
人形遊びが好きなミュータントの少女、イダイァが少しずつ戦士に変わりつつある姿を見て、ミュータントの未来のためとはいえ子供まで戦闘に駆り出す今のX-MENの姿勢に疑問を呈するウルヴァリン。
一方、逃げる選択を続けていてはミュータントに未来は無いと確信を持ち、子供も戦わせるという考えを譲る気は毛頭ないサイクロップス。
学園では優等生だったサイクロップスが子供達も戦士として含めて戦い続ける道を選択して、一匹狼のウルヴァリンが子供達が年相応に振る舞える場所を用意しようと行動するっていう構図がもうね……

しかも結果的に見ればこの後『AVX』でサイクロップスが戦う道を選択した結果「フェニックス・フォース」の力を手に入れて、しかもその力で無数のミュータントを生み出す事に成功して数の減ったミュータントの再興に繋がっちゃうんだよね。
人道的に見ればウルヴァリンの方が正しいんだけれども、サイクロップスがこうやって戦う道を選ばなければ本作の後ミュータントの数が盛り返すことも無かったわけで……

兎にも角にもウルヴァリンがサイクロップスと完全に袂を分かつという重要シーンがようやく日本語で拝めたのもありがたい。X-MEN邦訳は抜けも多くて解説書である程度脳内補完するしか無かったからね……
あとはもうアレだ、マーベルナウ!の『アンキャニィX-MEN』シリーズが続刊する事を祈るくらいか!
X-MENのストーリーはつらみが有りすぎるんだけどもやっぱり面白いから読んでしまうんだよなぁ。

容赦ないサイクロップス
サイクとウルヴィーのガチゲンカ
いくらヒーリングファクター持ちとはいえサイクの攻撃が容赦なさすぎる
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