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アマンダ・コナー&チャド・ハーディン他/ハーレイ・クイン:キス・キス・バン・スタブ(THE NEW 52!)

ハーレイクインキスキスバンスタブ表紙

「何がムカつくかっていうとね、ひどい事件が起きてるのに…
 …あたし自身がチョー忙しいせいで、何もできないことよ。
 普通の生活を送るだけでもてんてこ舞いの忙しさなのよ。
 警察も手一杯。わずか数人のスーパーヒーローが、
 数百万人の市民を守らなきゃいけない。
 これじゃあ守れるはずがない。犠牲になるのはか弱い市民よ」

「まあ、たしかにひどい数字だけど、別にあなたは人類の救世主じゃないのよ」
「でも、あなたも植物界の守護者を自認してるわ。
 あなただって大事な植物をもっともっと守りたいって思うでしょ?」

「そうね。たとえ焼け石に水だとしても、何か行動しなくちゃ。
 その気持ちはよく理解できるわ。くわしく話して。
 あなたの人生を整理しなくちゃ」


ハーレイの助手を大募集!選考過程は“血みどろ”の戦い!!

カウンセラーとして働き、ひとクセある住人と騒々しいペットだらけのアパートを管理士、ローラーダービーの試合に出場し、新しい恋の予感に胸を躍らせ……。日々を忙しく過ごすハーレイには、ヒーロー活動(?)をしている余裕なんてあるはずもない。こうなったら、アシスタントを集めて自分のチームを結成するしかない!
もちろんハーレイが求めるのは、彼女の名誉と信頼を損なわず、反骨精神を持った最高の人材だけ。その採用試験は熾烈かつ凄惨を極める、超難関なのだ。


◆収録作品

2014年12月:Harley Quinn Annual Vol.2 #1
2015年02月:Harley Quinn Holiday Special
2015年03月:Harley Quinn Vol.2 #14
2015年04月:Harley Quinn Valentine's Day Special
2015年05月:Harley Quinn Vol.2 #15
2015年06月:Harley Quinn Vol.2 #16


◆関連作品過去記事
【ハーレイ・クイン:ホット・イン・ザ・シティ】
【ハーレイ・クイン:パワー・アウテイジ】

◆Be Careful What'cha Wish For...(願い事をするなら慎重に)
映画『スーサイド・スクワッド』でハーレイの知名度が上がった影響なのか、最近一気に完訳が決まったニュー52版ハーレイ・クインのコミック第3巻!!
しかも最新作であるDCリバース版ハーレイ・クイン第1巻の邦訳も既に決まっており、ほんと急に刊行ペースが上がってビビる。
ニュー52版ハーレイのコミックは大体1話完結型であり、ノリの軽いギャグ作品で読んでて楽しいので最終巻まで日本語で楽しめるのは実に嬉しい。ニュー52以降ハーレイはややシリアス寄りなキャラに変わってたんだけど、この個人誌では(ややジョーカー離れを起こしている以外は)旧来のイメージに近いキャラなのもツボ。
というわけで早速第3巻『キス・キス・バン・スタブ』を紹介!
映画でハーレイを演じたマーゴット・ロビーがこの巻を読んでいた事は以前ちょっぴり話題になりましたね。
【Margot Robbie Spotted Reading This Harley Quinn Comic Book】
第3巻は本編エピソードだけでなく、年刊号であるアニュアルやクリスマス特別号、バレンタインデー特別号の3つを収録したバラエティ豊かな一冊。まあその分収録された本編エピソードはたったの3話と少なめになっちゃってるんだけど、特別号がどれもボリューミーで面白いアプローチとなっているお話ばかりなので満足感は大きいよ!

『Harley Quinn Annual Vol.2 #1』は汚染物質を捨てている会社と揉めて逮捕され、アーカムに勾留されてしまったポイズン・アイビーをハーレイが救出に向かうが、そこでうっかりアイビーが製作した悪性の幻覚剤を吸ってしまい、みんながみんな妙な幻覚を見てしまうというエピソード。
『幻覚を見てしまう』という展開に合わせて、唐突にアイビーやハーレイなどがそれぞれ主役になったカオスな短編がスタートするのが実に自由な作り。スナイダーバットマンでストーリー上重要な立ち位置に居るのもあってなかなか他誌に登場させられないジョーカーがここぞとばかりに顔を見せるのにも注目。
あとアイビーが植物人間であるスワンプシングをひと目で気に入るという1シーンも少し和む。

んでもって終盤からはヴィランとして、卵のような形をした頭しかないインパクト大な外見のエドガー・フラートン・イェウンが登場。
彼は収録順の関係で第2巻の時点で既に更生したハーレイのアパートの住人として登場しちゃってたけど、ニュー52での初登場はこのエピソード。
リランチ前の世界にいた『エッグ・フー』という20回程度しか登場していなかった強烈ビジュアルのマイナーヴィランを大幅リメイクしたキャラであり、なかなか愛嬌のある性格をしております。
というかリランチ前の姿は不気味すぎる。
あとね、この3巻はアイビーの出番が多いだけでなく、ハーレイといちゃついてるシーンも異様に多かったです。
これはハレアイスキーもニッコリの一冊ですね……

ハレアイスキーもニッコリ
あら^~

『Harley Quinn Holiday Special』はクリスマスをテーマにした中編、短編エピソード集。
母親を失い、父親に強く反抗するようになった少女の遊び相手となるバイトを受けたハーレイが、彼女なりのやり方でこの家庭問題を解決するというほっこりするお話と、ハムバグという妙な虫がハーレイの耳に入り込んで大わらわするお話、そして昨年5月に逝去されたダーウィン・クックがアートを手がけている、ハーレイが不老になるために時間と老化を司る<時の翁>を探し出そうとするお話が楽しめます。

そして個人的にイチオシなエピソードが『Harley Quinn Valentine's Day Special』
独身貴族であるブルース・ウェインとの一夜限定デート権がオークションに出されたのですが、そのデート権をなんとハーレイが落札!って展開。
「何か悪事を企んでいるのか」と邪推するブルースと、単にオクの収益金が動物保護施設に入り、かつ彼が超イケメンでやさしいからという理由で近づいただけのハーレイとの組み合わせが実に面白い。
そんなオークションの最中に魚をモチーフにしたヴィランのカーブとシーロビンという二人組が乱入、うかつにバットマンになるわけにもいかなかったブルースが誘拐されてしまい、ハーレイが彼の救出に向かうという内容。
作中でバットマンがハーレイとのヒドい結婚生活の夢を見て露骨にテンションが下がったりするシーンは笑う。
あと今回の事件を通してバットマンがハーレイの素の姿を知り、多少はハーレイの見方を変えるという割合重要なエピソードでもあります。

旦那のアイテムを勝手に処分する妻
旦那のコレクションを勝手に銃撃する妻

で、メイン本編である『Harley Quinn Vol.2 #14-16』は、ハーレイの冗談抜きで慌ただしくなってきた日常生活が描かれていきます。
大家としてアパートで巻き起こる様々なトラブルへの対処、クインゼル先生としての介護施設でのカウンセラーのお仕事、んでもってスケート・クラブの選手としての活動もあり、加えて何かしら事件に遭遇すると見過ごせない心優しい性格も合わさり、プライベートな時間がほぼ取れない状況。
そのため最近ちょっといい感じだったボーイフレンドのメイソンとのデートの約束も断らざるを得なくなってしまったんだけど、色々なタイミングの悪さもあって誤解を招いてしまう事に……

いよいよ一人では手が回らなくなってきたためアイビーに相談し、自分の助手となる豪胆な女性を12人雇うことにしたのだった!!というお話。次巻での新展開に繋げる準備回といった感じの内容でしたね。
ハーレイのボーイフレンドのメイソンはぶっちゃけマッチョな事以外は個性が薄い地味なキャラなんだけどいい人ではあるので、今後ハーレイとの関係がどう進展していくのかはわりと気になる。

◆感想
第3巻も面白かった!!
アマンダ・コナー&ジミー・パルミオッティコンビが書くニュー52ハーレイはちょっとオバカでキュートさ全開でやっぱり最高だね!
ただブラックユーモア要素が過去巻に比べてやや薄まった気がする。その分ハレアイ要素がマシマシだったけども!

わたしは嫉妬なんかしないわ
大体のシーンでハグしあってたりキスしてたりするのがもう
でも別に百合ップルというわけではないです。あくまで親友同士です

終盤に12人も一気に新キャラが投入されて賑やかになってきたニュー52ハーレイ・クインのストーリーが本格的に長編エピソードになるのか、それとも相変わらず1話完結型のギャグ話になるのか、あえてあんまり情報を仕入れていない身としては当面毎月刊行されそうな邦訳版が実に楽しみ!

【ハーレイ・クイン3:キス・キス・バン・スタブ 補足】
原書でのハーレイの「Holee」発言をはじめとする言葉遊びの数々や、単行本化の際にオミットされた「Harley Quinn Annual Vol.2 #1」での匂い付き特殊印刷について補足解説がなされています。
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