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03 2016

ジェリー・ダガン&ジョン・ルーカス他/デッドプール Vol.6:オリジナル・シン

デッドプールオリジナル・シン表紙

「誰なの?」
「俺は…デッドプール。
 お前のち…ち…小さな守護者さ。救急車を呼ぶ」

「今までお前のことを敵だと思っていたが…本当の敵は兄だった。
 この子を守るのは……お前の役目だ。お前を信じよう。
 約束してくれ…エリーを…」
「任せろ。絶対に守る」


衝撃的な新事実発覚!
デッドプールの娘が生きていた!!
“結婚”の次は“父親”になる!?

デッドプールの“過去”に関する手がかりを追うプレストン捜査官は、衝撃的な事実を発見する。デッドプールの娘が生きていたのだ……しかし、その娘はあるテロリストに命を狙われていた。父親であるデッドプールはといえば、吸血鬼との戦いに忙殺されている。
デッドプールは吸血鬼の邪悪な牙を逃れて、娘を守りきることができるのか?そもそも、この娘はどこから来たのか?ヒーローの過去が明かされたミステリアスなクロスオーバー作品“オリジナル・シン”の外伝、早くも邦訳決定!
さらに、グリム&グリッティな90年代を描いたエピソードでは、デッドプールの暗い過去におけるもっとも暗い秘密が明らかにされる……。


◆収録作品

2014年07月:Deadpool Vol.3 #29
2014年08月:Deadpool Vol.3 #30
2014年09月:Deadpool Vol.3 #31
2014年09月:Deadpool Vol.3 #32
2014年10月:Deadpool Vol.3 #33
2014年11月:Deadpool Vol.3 #34


◆関連作品過去記事
【デッドプール Vol.1:デッド・プレジデント】
【デッドプール Vol.2:ソウル・ハンター】
【デッドプール Vol.3:グッド・バッド・アンド・アグリー】
【デッドプール Vol.4:デッドプール VS. シールド】
【デッドプール:ドラキュラズ・ガントレット】
【デッドプール Vol.5:ウェディング・オブ・デッドプール】

◆赤い傭兵の血塗られた過去とは?
どんどん刊行されていくデッドプール第3シリーズ単行本!第6巻のレビュー行くぜ!
本書『デッドプール Vol.6:オリジナル・シン』は、2014年のクロスオーバーイベント『オリジナル・シン』のタイイン回となっている一冊。

オリジナル・シンはこんな感じのエピソード。
『地球の出来事を観察・記録するという超存在、ウォッチャー(ウアトゥ)が何者かの手によって射殺され、しかも彼の両目は何者かによってえぐり取られていた。
この前代未聞の殺人事件を解決するため、ヒーロー達は捜査を開始し、異次元の怪物マインドレス・ワンが関与している事を突き止める。
ヒーロー達は敵のアジトを強襲し、マインドレス・ワンの軍勢と戦い、ヴィランであるエクスターミナトリクスを捕縛、そしてオーブを包囲する。だがその時、オーブの持っていたウォッチャーの眼球が突如爆発を起こし、その光を浴びたヒーローや一般市民達は、自身に関係のある人々の隠された秘密を知ることになってしまう……』
というストーリー。
ぶっちゃけ後付け設定ではあるものの、様々なキャラクターに関係する新事実が明かされるイベントというのもあり、マーベルユニバースにおいてかなり重要度の高い作品です。

オリジナル・シン本編カバーアート
ミステリアスな雰囲気が漂い続ける一風変わった空気のクロスオーバーイベント

ただこのクロスオーバーイベントは現状未邦訳な為、イベント本編を知らずに外伝エピソードだけを見る事になっちゃうわけなんですが、記事冒頭のあらすじにもある『デッドプールの娘』に関する話はこれまでの巻で早い段階からしっかり伏線が張られていたため、唐突感は薄め。タイイン回といってもしっかりデッドプールの本編ストーリーとして話が進んでいくので、合間合間にオリジナル・シン本編の1シーンが挟まれちゃう事を除けば普通に話に入り込める作りです。

序盤は『ドラキュラズ・ガントレット』の続き的なお話。
デッドプールに妖魔界を支配する野望を阻止されたドラキュラが復讐を誓い、デッドプールとシクラーを殺すために刺客を未だに送り続けているという展開です。
そこでデッドプールは吸血鬼を完全に根絶やしにするため、彼らの弱点である『光』を自在に操れるスーパーヒロイン、ダズラーを過去から引き連れ、ディスコミュージックのノリに合わせてテンション高く大虐殺!!……というなんともハイテンションな作り。
この6巻はジョン・ルーカスという方がメインアーティストなんですが、氏のちょっと癖のあるコミカルなアートは軽いノリでグチャグチャに敵が殺害されていくゴア描写と非常にマッチしてる印象。

アースウィンドそしてファイアー
デッドプールを未来から来たファンタスティック・フォーのメンバーと勘違いして
吸血鬼大虐殺に参加しちゃう過去ダズラー
怒涛のテンポで吸血鬼が死んでいく様はなんとも爽快

それと並行してシールドのエミリー・プレストン捜査官が、バトラーの弟に引き取られていたデッドプールの娘・エレノアの居場所をついに発見。
それと同時にエレノアを奪取せんとするアルティメイタムの兵士たちが襲撃に現れるのですが、この場面でのプレストンの戦いっぷりが実にエグい。
機械の体なのでダメージを物ともせず、容赦なく兵士たちをグチャグチャにしていくのだからもう堪らない。このおばちゃんこんな過激な性格だったっけ!?デッドプールと行動を共にし続けてきたせいで影響されてきちゃったのかしら。

そしてプレストンから『エリーを発見。彼女が危険』というメールを確認したデッドプールも、一旦吸血鬼との戦いを放り出し、ダズラーもその場に放置してすぐさま現場に駆けつけるのだった!

俺が絶対にお前を守る
この俺が絶対にお前を守ってやるから

◆感想
この第6巻は吸血鬼たちの戦いを途中でほっぽりだして残りを娘エレノアとの再会にあててクロスオーバーイベント『オリジナル・シン』のタイインをこなす一冊になっていた為、デッドプール誌としてのストーリーはあまり進まなかった印象が少しある。
とはいえエレノアが生きていて、なおかつようやく彼女を保護する事が出来たというのはハッピーな展開!
本書で描かれるデッドプールの姿は間違いなくヒーローだった。
3~4巻と存外重めなシリアスが続いて描かれてきた分、前巻でのシクラーとの結婚、そして本書での娘との再会が叶うという幸せ展開が心にしみる。

ちなみに、先行して邦訳が刊行された『ホークアイ VS. デッドプール』は本書のちょうどすぐ後のエピソードです。
ホークアイVSデッドプールにはエレノアも登場しちゃってるんで、あの本はこの第6巻を刊行してから発売したほうが良かったような気がしなくもない。

娘と父の対話

幸せ展開とは言ったものの、最後に収録された#34はいつもの『お蔵入りエピソード』という90年代のグリム&グリッティな時代に描かれたという体のデッドプールの過去エピソードなんですが、これがバトラーに騙されて自分の両親の暗殺任務をこなしてしまうという実に暗い内容。しかもデッドプール本人は自分が殺した相手が両親だとは気づいていないというキツさ。

このエピソードでちょっと意外だったのは、デッドプールの事を慮って任務から手を引かせようとしたセイバートゥースの姿。結構人情味のあるキャラクターだったんだなぁ。ウルヴァリン絶対殺すマンなイメージが強すぎてもっと狂人寄りな危険人物だと思ってた。

【デッドプール:オリジナル・シン 補足】
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2 Comments

   

No title

すいません、どうしても気になってしまって・・・・。
6巻の過去からつれてきたの間違ってます。シクラーじゃなくてX-menのダズラーでしたよ。

2016/11/07 (Mon) 09:44 | EDIT | REPLY |   

michael  

>>No Nameさん
なんでシクラーやねーん!ひどい書き間違いだ!
修正しました、ご指摘ありがとうございます。

2016/11/07 (Mon) 21:25 | EDIT | REPLY |   

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