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23 2016

アマンダ・コナー&チャド・ハーディン他/ハーレイ・クイン:パワー・アウテイジ(THE NEW 52!)

パワーアウテイジ表紙

「え?最後の食事?何のこと?」
「ああ、忘れてた。俺たちは今夜、ムカタ山の頂上で結婚する」
「へ?今、なんて…」
「結婚する」
「ウソ!」
「本当」


ハーレイが通った後には、ペンペン草残らない!?

スケートクラブから地下闘技場、南海の孤島から宇宙、果てはコミコン会場まで。TPOをわきまえず、ハーレイが再び暴れだす!
今回は、パワーガールとチームアップしたり、どっかの銀河を支配する独裁者と戦ったり、遭難先で恋人ジョーカーと再会したりと、読み逃し厳禁のエピソードが満載。映画『スーサイド・スクワッド』にもメイン・キャラとして登場する、今最も注目すべきダーク・ヒロインの活躍を、とくとご覧あれ!


◆収録作品

2014年09月:Harley Quinn Invades Comic-Con International: San Diego
2014年10月:Harley Quinn Vol.2 #9
2014年10月:Harley Quinn Vol.2 #10
2014年11月:Harley Quinn: Futures End
2014年12月:Harley Quinn Vol.2 #11
2015年01月:Harley Quinn Vol.2 #12
2015年02月:Harley Quinn Vol.2 #13


◆関連作品過去記事
【ハーレイ・クイン:ホット・イン・ザ・シティ】
【ジョーカー:喪われた絆〈上・下〉】

◆CRAPPILY EVER AFTER(めでたくない話)
「ハーレイ♥クインまかり通る!」なニュー52版ハーレイ・クインの邦訳第2巻!

第2巻のもっとも注目すべきポイントは、ハーレイがパワーガールとチームアップして大暴れするというまさかのストーリー展開!
パワーガールはムチムチした身体つきと胸の部分に穴が空いたハイレグ仕様のコスという70年代に生まれたとは思えない時代先取りのキャラデザインであるため、アメコミを読まない人の間でも結構話題になってて地味に知名度が高いイメージがある。

パワガとのまさかのチームアップ
パワーガールはここではない並行世界、アース2出身のスーパーヒロインであるクリプトン星人
アース2のスーパーマンのいとこでもある
ニュー52での初登場は『Mr.テリフィック#1』で確認できる

敵の攻撃で宇宙から地球に落下してしまい、その衝撃で記憶喪失となってしまったパワーガール。
ハーレイはそんな彼女を介抱し、「自分はハーレイとのスーパーヒーローコンビを組んでいる」というウソの記憶を植え付けて街に繰り出すのだった!……というお話。
新しい服を買いに行くシーンではパワーガール向きのビッグサイズの店に行くとハーレイからするとダボダボの服しか見つからず、ギャグにハーレイ向きの普通の服屋に行くと今度はパワガにはピチピチすぎたりする。サイズが合わないのは分かりきってるのにとりあえず着てみる二人がなんかカワイイ。
そんでフードコートで昼食にしているとB級ヴィランのスポーツマスターとクロックキングが強盗に現れたため、さっそく二人はスーパーヒーローコンビとして戦闘を開始するのだが、クロックキングの能力で異次元に飛ばされてしまい、銀河を支配する独裁者と戦う羽目になるなど、凄いスピードで展開が二転三転するカオスっぷり。
しかもその独裁者の外見が明らかにマーベルのサノスにしか見えないパロディっぷりまた楽しい。名前も『マノス』だし。

本編も相変わらずブラック&パワフルなんだけど、今回は番外編的なエピソードが2作収録されており、それがまた本編とはあまり関係ないんですが面白い。

まず1つが5年後の未来を描いた、クロスオーバーイベント『フューチャーズ・エンド』のタイイン回。といってもフューチャーズ・エンド本編とは全くといっていいほど絡まない潔い作りの短編です。
バハマに旅行に行こうとしたものの飛行機が墜落、どこかの孤島に遭難してしまったハーレイだったが、そこは原住民たちが独自の文化を築いている島であり、しかもなんとあのジョーカーが『神王ジヨ・カア』として君臨していた!!……という、ニュー52では登場回数がかなり絞られているジョーカーの貴重な登場エピソード。

大好きなプリンちゃんに再会できて大喜びするハーレイですが、『ジョーカー:喪われた絆』でエゲツないDVを受けたことは当然未だに怒っているようで、作中ではちょいちょい取っ組み合いの喧嘩をしてます。

ケンカップルなジョカハレ

このハーレイ・クイン誌ではハーレイの性格がリランチ前のキャラに近くなってるんですけど、ニュー52のスーサイド・スクワッド誌ではギャグキャラ要素が薄まり危険なサイコパスという側面が強調された上、『喪われた絆』でハーレイ自身が自分の意志でジョーカーの狂気について行けなくなって離れたため、作品によるキャラクター性の違いをなんとかすり合わせようとしてる画がちらほらと。
結局ニュー52ではハーレイとジョーカーはケンカップルというカタチに落ち着くのだろうか。
まあ突然の5年後エピソードなのであんま設定とか深く考えないほうが良い短編なんだけど。

もう一つはハーレイがコミコンに乗り込んで大はしゃぎするという、DCコミックスのライターやアーティストまでもが登場しちゃう賑やかな短編。この短編は色んなアーティストが代わる代わるアートを担当しているのも特徴。
自作のヒーローコミック『ゲロガール』というとてつもなくグロい内容の作品を持ち込んでジム・リーに評価してもらったり、ジョーカーのコスプレ集団のもとに乗り込んで「偽物だって分かってるけど確認は必要」という理由をつけて全員食べちゃったり、TVドラマ『アロー』でグリーンアローを演じているスティーブン・アメル押しのけてアニメーターのブルース・ティムのサインを貰いに行くなど実に自由奔放!

ハーレイコミコンで大暴れ
「生まれた時からファンなんです!」というセリフが何気にメタい
(ブルース・ティムはハーレイ・クインの生みの親の一人でもある)

◆感想
面白かった!!
ハーレイ・クイン誌は気楽に読める軽いノリのアメコミで実に楽しい。エロティックでブラックかつ下品な要素も多いけどそういうのが気にならない、むしろウェルカムな人にはオススメしたい。
パワーガールとのチームアップも、本来容赦なく人殺しもするハーレイ・クインとは組むのがありえないだけに新鮮な面白みがあって良い感じです。意外にも結構相性バッチリなコンビ。
本作と同じスタッフが描く全6話のリミテッドシリーズ『Harley Quinn and Power Girl』というのもあるみたいだし読んでみたい。


相変わらず1話完結型の作りなので邦訳展開がこの2巻まで終わっちゃってもキリが良いちゃあ良いのだけれど……ハチャメチャでおバカ可愛いハーレイの活躍をもっと読みたいので、是非とも3巻以降も邦訳されて欲しいところ。なにとぞ、なにとぞ……!


ハーレイクイン第2シリーズ原書最終巻(第6巻)は来年1月発売な模様

【ハーレイ・クイン:パワー・アウテイジ 補足】
※この2巻からハーレイのオリジナル感嘆符「Holee ○○」も翻訳されるようになったため、その補足解説がなされています。
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