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07 2016

ジェリー・ダガン&マイク・ホーソーン他/デッドプール Vol.5:ウェディング・オブ・デッドプール

ウェディングオブデッドプール表紙

『敵に囲まれることは日常茶飯事だけど、友人は初めてだ。
 いい感じだ。いや、最高だ。
 司式者が問う。彼女が答える。俺の口が渇く。次は俺の番だ。
 俺が何か答え、みんなが笑う。
 はっきりとは覚えてないが、たしか、こんなことを言った…
 …今日という日が幸せでありますように。
 願いは叶った。
 まるで夢のようだった。でも、この思い出は一生忘れないだろう』


祝 結婚!!
デッドプールの愛が止まらない!
“俺ちゃん”の新婚生活はいかに……。

恋の病は誰にも治せない……しかもデッドプールは重症だ。読者諸氏が夢にも思わなかった事が実現する。そう、あの“俺ちゃん”が結婚するのだ!ウソのようなホントの話なんだって!え?お相手は誰だって?デッドプールの花嫁が知りたい人は、今すぐ本書を読んじゃおう!新婚旅行で日本を訪れた二人は、その後も平穏無事に結婚生活を続けることができるのだろうか?それとも、あっさりと“成田離婚”してしまうのだろうか?
何はともあれ、この慶事を祝うために『デッドプール』誌のレギュラーシリーズを担当した歴代ライター陣が新作ストーリーを寄稿したのだから、つまらない話になるなんてありえない!さらに、デッドプールの過去の冒険を描いたエピソードでは、ニック・フューリーを救うために1950年代にタイムトラベルして……しかも、同じくタイムトラベルしたヒトラーと戦っちゃうんだって!マッドキャップと“共演”したエピソードでは、「デッドプールの心の中にいた潜在人格はどうなったのか?」という大きな疑問がついに解明されることになる!デアデビル、ソー、ルーク・ケイジもゲスト出演する本書はゼッタイお買い得♪


◆収録作品

2014年01月:Deadpool Annual Vol.3 #1
2014年05月:Deadpool Vol.3 #26
2014年06月:Deadpool Vol.3 #27
2014年07月:Deadpool Vol.3 #28


◆関連作品過去記事
【デッドプール Vol.1:デッド・プレジデント】
【デッドプール Vol.2:ソウル・ハンター】
【デッドプール Vol.3:グッド・バッド・アンド・アグリー】
【デッドプール Vol.4:デッドプール VS. シールド】
【デッドプール:ドラキュラズ・ガントレット】

◆結婚するって本当ですか!?
あのデッドプールがまさかの結婚!?
『デッドプールの結婚式と新婚旅行を描く』とだけ聞くと「デップーのアレな冗談じゃないのか」という感じがしますが、本書で描かれるのはマジもマジ、大マジのデッドプールの結婚エピソード。
結婚相手は昔からの登場人物などではなく、前巻にあたるミニシリーズ『デッドプール:ドラキュラズ・ガントレット』に登場した夜魔のシクラー!
もう『デッドプールが結婚する』というあらすじの一文だけでインパクトがハンパないな!

……っても、前巻にあたる『デッドプール:ドラキュラズ・ガントレット』でシクラーとのラブロマンスが丁寧に描かれてきていたので、この結婚展開に持っていくまでの積み重ね自体は割りとしっかりしてたり。
コミカルなシーンも交えられてきたデッドプール第3シリーズですが存外重い不幸展開も目白押しだったため、それを一気に払拭せんばかりの幸せ展開に切り替わったのは読者的にもちょっと救われた気持ちになる。
記事の冒頭に引用したデッドプールのセリフにはちょっとうるっと来たしね。もう孤独じゃないんだデッドプールは……

「願いは叶った」

ちなみに邦訳版の表紙にもなっている『Deadpool Vol.3 #27』のカバーアートは236名ものキャラクターが所狭しと描き込まれており、『史上最多のキャラクターが描かれたコミック誌のカバー』として2014年にギネス世界記録に認定されたとか。凄いなコレ!
(とはいえギネスはカバーに描かれたコミック作家や編集者を除外し、マルチプルマンやコレクティブマンを一人とカウントしたため人数として認めたのは224名との事)

加えてこの#27はデッドプール結婚記念としてこれまで刊行されたデッドプールのレギュラーシリーズでライターを担当してきた方々が集まり、『結婚』をテーマにした短編エピソードをそれぞれ執筆されております。
第1シリーズのライターであるジョー・ケリーは狂気のコメディリリーフというよりもクールさを強調した短編を、ファビアン・ニシーザは映画デッドプールのヒロインとして登場したバネッサ(ただしコミックのバネッサは映画とはかなり設定が違います)をメインに据えた短編を、ヴィクター・ギシュラーは自身が執筆した『マーク・ウィズ・ア・マウス』の新作短編を発表するなど、ブラックだったりカッコよさ重視だったり明るめのギャグが楽しめたりとバラエティ豊かなエピソード群となってました。

あと恒例のデッドプールのお蔵入り作品(という体の新作エピソード)も例によって収録。
1945年、地下壕への立てこもりを余儀なくされたヒトラーが自身の目の前に現れた時間旅行者からタイムマシンを奪い、ニック・フューリーとその仲間を殺害して自分の置かれている状況を改変せんと動き出した!
デッドプールは現代のニック・フューリーからの依頼で過去へ飛び、まだシールドに所属する前で戦闘力がそれほどでもないフューリーと出会って行動を共にし、ヒトラーの野望を食い止めるために戦う!……というカオスなエピソード。
近年の様々なメディアにおいてのヒトラーの弄くられっぷりは異常だな!
んでもって本エピソードでヒトラーが迎える最期は第3シリーズのこれまでのギャグの中でもトップクラスにブラック。

総統閣下シリーズ
うわぁすごい見たことのある場面だ!

そして第3シリーズ開始時からずっと謎だった「デッドプールの脳内に居るはずの潜在人格(モノローグ)」が消えている理由も本書収録の『Deadpool Annual Vol.3 #1』でようやく判明。
判明どころか潜在人格が生まれた原因まで明かされており、デッドプールの設定においてかなり重要な描写が含まれた一作になっております。
しかもその原因を作ったのがあの雷神ソーなのだからまた驚き。描写自体は完全にギャグだし。
そして別人格が離れてしまうシーンもブラックユーモア度満点でもう……でもラストはなんだか寂しげ。
かなりの重要回なので是非読んで確かめてみて欲しい。

◆感想
アドバイスを贈るタスキー

この5巻は割りとギャグ寄りなのと前述したようにデッドプール結婚記念ということで様々な短編が寄稿されているため、これまでのストーリー重視な過去巻とは異なり『デッド・ヘッド・リデンプション』のようなデップーアンソロジーとしても楽しめる一冊でした。
まあ単独でも楽しめるとはいっても第3シリーズにおいての結構重要な伏線やこれまた前述したように脳内人格に関する設定も判明する本なので、普通に1巻から順番に読んでいくべきだとは思う!

なんだか本巻でハッピーエンドっぽい雰囲気が醸し出されていますが、デッドプールの物語はまだまだ続く。
アルティメイタムとのケリは付いていないし、デッドプールの娘エレノアの詳細も明らかになっていない。
更なる展開が待ち受けているらしい6巻も早く読まなきゃなぁ……

【デッドプール:ウェディング・オブ・デッドプール 補足】
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