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17 2016

クレイグ・カイル&ジェイミー・マッケルビー他/X-フォース/ケーブル:メサイア・ウォー Vol.1

メサイア・ウォー1巻

『スコット・サマーズだ。
 息子のネイサン・クリストファー・サマーズに捧げる。
 お前が訪れるであろうウェストチェスターに置いていく。見る影もないかもな。
 時の流れをお前が超えて、8週間が経った。
 ビショップはお前と赤ん坊を追うために、
 フォージからタイムマシンを奪ったらしい。
 子供を殺すまで暴走は止まらん。
 何年も前にお前を、止むを得ん理由から諦めねばならなかった。
 あの時と同じ挫折感だ。
 人生とは悲しみと死の連続だ。
 どう向き合うかも、乗り越えるかも、お前は学んでいるはずだ。
 それでも、迷いが生じ、対処し切れなくなる時だってあるだろう。
 参ってしまいそうなら、一つだけを頭に浮かべて耐え忍べ。信頼だ。
 ネイサン、誰よりもお前を信じている。
 お前が正しいと思うものを信じているし、だから前にも進めている。
 お前は私の息子。それで十分だ』


FUTURE WAR

ミュータントの未来を拓く救世主メサイアと目された赤ん坊。
赤ん坊は激しい争奪戦の末にケーブルに託され、二人は未来へと旅立った。
苦難の日々を重ねながらもケーブルは、ホープと名付けた赤ん坊を懸命に育て続けた。
ホープことはミュータントに破滅をもたらす元凶だと信じるビショップの追跡を逃れるべく、常に時を移動しながら。
そして今、ケーブルらを送り出した現代では、X-MENを率いるサイクロップスがケーブルの所在を突き止めていた。
何としても赤ん坊の安全を確保せねばならない。
サイクロップスが選んだのは、最凶の隠密部隊X-フォースだった。
かくして、ウルヴァリンをリーダーとするX-フォースは、彼方の未来へと旅立った。
何が彼らを待っているのか、知る由もないままに……。


◆収録作品

2009年04月:Cable Vol.2 #11
2009年05月:Cable Vol.2 #12
2009年05月:X-Force / Cable: Messiah War
2009年06月:Cable Vol.2 #13
2009年06月:X-Force Vol.3 #14
2009年07月:Cable Vol.2 #14


◆関連作品過去記事
【X-MEN:メサイア・コンプレックスVol.1】
【X-MEN:メサイア・コンプレックスVol.2】

◆マーベル・マスト・リード第2期スタート!
ついこないだ『ニューアベンジャーズ:イルミナティ』が刊行され、定期購読シリーズ『マーベル・マスト・リード』も一段落か~……と思いきや矢継ぎ早に第2期の刊行がスタートしちゃって、なんかもうホントマーベル邦訳の勢いがとどまる事を知らない今日この頃。
マーベル・マスト・リード第2期の1冊目を飾るのは、X-MEN関係のクロスオーバーイベント、『メサイア三部作』の第二部にあたる『メサイア・ウォー』!!

既に以前の定期購読で三部作のうち第一部の『メサイア・コンプレックス』と第三部の『セカンド・カミング』、幕間のエピソードである『ユートピア』は翻訳済み。
「ある程度確実に売れる定期購読という販売方法を取ってるのになんでエピソード順に刊行してくれないんだよう」という気持ちもなくはないですが、結果的に日本語で読むことが叶ったのは嬉しい。
当時『メサイア・コンプレックス』から一気に『セカンド・カミング』が翻訳された所為で、せっかくのホープの成長エピソードがすっ飛ばされちゃってましたからね。邦訳オンリーの身だとホープが赤ん坊からいきなりティーンになっちゃうもんだからビビった。
それではさっそくあらすじを。

◆TAKE SIDES WITH HIS ENEMY
M-デイ以降に初めて生まれた、救世主メサイアと称されるミュータントの赤ん坊の護衛任務を務めるケーブルことネイサン・サマーズ。
ミュータントに破滅をもたらす存在と信じこみ、赤ん坊の殺害を目論むビショップの追跡から逃れるため、ケーブルは未来世界へとシャンプしながら赤ん坊の親代わりとなって旅を続けていた。
未来世界で愛し、喪ってしまった女性……『ホープ』の名を赤ん坊に与え、この子の親代わりとなってから既に7年もの月日が流れていた。

父と娘

人っ子一人存在しない荒廃した未来世界でのサバイバル染みた毎日を余儀なくされてきた二人は、変化を求めて再度時間跳躍を行い、2973年のニューヨーク、ウェストチェスター郊外へとたどり着く。
だがそこは結局、新たな地獄でしかなかった。
ケーブルのクローンであり、魔神アポカリプスの養子であるストライフが支配するディストピアだったのだ……

現代世界では、サイクロップスことスコット・サマーズがビーストの協力でケーブルとホープがいる時間軸を特定していた。
彼はビショップの魔の手から二人を守り、現代の世界へと連れ戻すため、暗殺部隊であるX-フォースを2973年の未来世界へと送り込んだ。
X-フォースはケーブル、ホープと合流するが、ついでにこの時代まで生きていた未来世界のデッドプールまでもが同行する事に。

未来のデッドプール

一方ビショップは、ケーブルを追い詰め、ホープを殺害する目的を達成せんとするためストライフと手を組む道を選んでいた。
ケーブルとX-フォースは、過去・現在・未来の全てを支配せんと目論むストライフの野望を食い止めるため、ミュータントの希望であるホープを護衛しながら熾烈な戦いへと身を投じる事となる。

◆感想
本作は前作『メサイア・コンプレックス』に引き続き、幼い少女ホープの生殺を巡って戦うシリアスなエピソードなんだけど、ケーブルが父親として娘とふざけあったり、コメディリリーフ的存在のデッドプールが絡んだりする(今回登場するのは未来世界の人物だけど)シーンを挟む事でどうしても重くなりがちなストーリーの中に一種の清涼剤を盛り込んでいるのが良い感じ。

それにしてもビショップの行動はもはやヒーローのソレではなくて実に震える。いやもうこの時点ではヒーローじゃなくてとっくにビラン枠のキャラになっているんだけども。
『ミュータントが人類に支配され強制収容所で暮らす羽目になる』という悲惨な未来を変えるために、その元凶であるホープを殺害するというのがビショップの目的なんだけど、そのためにストライフと手を組み、彼が世界を支配する物理的にも時間的にも逃げ場がない荒廃した未来世界を造ってケーブルらを追い詰めるという行動がもうなりふり構ってない感じがして恐ろしいね……

ストライフと手を組むビショップ
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3 Comments

No Name  

カットされたエピソードが後になってきちんと翻訳されるのは本当に良いことですね。

できればx-menだけじゃなく他のカットされた作品も訳して欲しいと思うのはワガママなんですかね?(スパイダーマンのガントレットやバックインブラック、フィアーイットセルフとか)

2016/07/17 (Sun) 23:50 | EDIT | REPLY |   

No Name  

できれば定期購読だけじゃなく他のカットされた作品もレビュー欲しいと思うのはワガママなんですかね?(ソー&ロキやグレイソンとか)
なんちて。
最近は発刊点数が多いので、まずはファーストインプレッションだけエントリーしてみては如何ですか?
流石に、今のレビューの密度で全部こなしていくのは大変でしょうから、気に入ったもののみ後でフォローするとかして。


> カットされたエピソードが後になってきちんと翻訳されるのは本当に良いことですね。

スパイダーマンは、月3話、年6冊ペースなので、全部邦訳してくのは厳しいでしょうね。

カットされたエピソードといえば、NEW52のジャスティスリーグは酷いね。
トリニティーウォーで割りを食った4巻残りとフォーエバーいビルのタイイン5巻どうしてくれんやろ。
あと、グレイソンやデスストローク、バットガール、レッドフードと矢次早に手を出してるけど、浮気せんとフラッシュやスーサイドスクワッドをちゃんと完遂して欲しいものだ。

ヴィレッジのニューアベンジャーズ関連はよう頑張ったけど、一連の事件の発端となるベンティスの仕掛けであるSecretWarやAvengers:Disassembledが未邦訳なのが頂けないね。
(AvengersDisassembled:Thorは、ラグナロク公開時に取ってあると好意的に解釈しておく。ベンティスじゃないけど)
また、この時期の意味不明なルークケイジ推し(と見せかけたジェシカジョーズ推し)も、Aliasの続刊がないと。
妙に話題に出るデアデビルネタも、ベンティスの仕掛けだろうし。

あー、ハウス・オブ・MのタイインやキャップVol.5の穴埋め2冊とか出して欲しいものがいっぱいすぎる…

シージからAVXの間は未開の地となってるが、アベンジャーズ系数誌を今からなんて絶望的だから、AVX読まなかったことにするのが吉か…
パワーアップ後のX-MENのデザインとブラックパンサーvsストームぐらいしか見どころないし。

2016/07/20 (Wed) 04:03 | EDIT | REPLY |   

michael  

>>No Nameさん
>(スパイダーマンのガントレットやバックインブラック、フィアーイットセルフとか)
ガントレットは読みたかった……!まさかまるまる飛ばしてワン・モーメント・イン・タイムに行くとは思わなかったっすね……

>>No Nameさん
>最近は発刊点数が多いので、まずはファーストインプレッションだけエントリーしてみては如何ですか?
ここの所「リアルが忙しい」ってヤツでファーストインプレッション以前に「邦訳を買って読む」事自体があんま出来てない状況なんですよー。
あんまり内容が薄すぎる記事はアップしたくないというのと、無理はしないでマイペースに更新していくというのを信条にしているので、当面はゆっくり更新になると思います。

2016/08/07 (Sun) 17:54 | EDIT | REPLY |   

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