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26 2016

アンドリュー NDR114

アンドリューNDR114予告編アンドリュー NDR114
【原題】Bicentennial Man 1999年【米】


そう遠くない未来のある日。郊外に住むマーティン家に、ノース・アム・ロボティックス社から大きな荷物が届く。父親リチャード・マーティンが家族のために購入した最新型NDR114ロボットだった。家事全般の仕事をこなすために作られたこのロボットは、アンドリューと名付けられた。マーティン家には4人のメンバーがいた。アンドリューが尊敬を込めて"サー"と呼ぶリチャード・マーティン、"マム"と呼ぶリチャードの妻、"ミス"と呼ぶ長女グレース、そして"リトル・ミス"である次女のアマンダ。
ロボットという新しいメンバーが家にやってきたことに少し興奮気味のサー。どう接したらいいか戸惑い気味のマム。一方ミスは、家庭用ロボットなんてどうせつまらない家電製品だとバカにしていた。「ロボットは人間の命令に服従しなければならない」という原則を、アンドリュー自身から聞いて知ったミスは、彼を2階の窓から飛び降りるように命じる。アンドリューは命令に従って飛び降り、身体(部品)に大きなダメージを負う。この事件をきっかけに、サーは「これからはアンドリューを人間と同様に扱う」と宣言したのだった。
最初からアンドリューを友達か家族のように感じていたのは、幼いリトル・ミスだった。浜辺でピクニックをしている時、彼女は宝物にしている小さなガラスの馬をアンドリューに見せる。しかし馬は、アンドリューの指から滑り落ち、岩に当たって割れてしまった。「アンドリューなんか大嫌い!」というリトル・ミスの言葉を聞いたアンドリューは、その夜、流木を使って木彫りの馬の人形を作り、リトル・ミスにプレゼントする。彼女の喜ぶ顔を見た時から、アンドリューはたくさんの優美な木彫りの動物たちを生み出すようになる。それを見たサーは、アンドリューがただの機械ではなく創造性や個性を持った存在だと確信する。
時は流れ、アンドリューはその創造性にさらに磨きをかけていく。大人になったリトル・ミスとアンドリューの心の交流は相変わらず続き、それは彼女が結婚し、子供を産み、年老いても変わることはなかった。成長し、変わっていくマーティン家の人々に対し、ずっと変わらない自分。アンドリューは、彼らとは決定的に違うがゆえに、これからも自分がずっと孤独であることを思い知る。
人間とのギャップを狭めるためには人間のような姿になればいいのかもしれない、と彼は思う。しかし、そのための機械的なアップグレードをしてもまだ何かが欠けている。それは自分が住む場所を決めたり、自分の気の向くままにどこかへ行ったり、物事を選択する権利、つまり"自由"だった。それを得るために彼は大きな犠牲を払う。生涯の友人であり師であるサーが、アンドリューの望みを理解できなかったのだ。
やがて旅に出た彼は、発明家でロボットエキスパートのルパートと友人になり、ロボットがより人間に近くなれる可能性があることを知る。アンドリューには今や、かけがえのない友人であり理解者がいた。リトル・ミスの孫娘のポーシャだ。彼女に触れたい。彼女と同じように涙を流したい……。切ない想いを抱えたアンドリューは、部品をすべて人工臓器にし、さらに人間に近づく決心をする――。

アイザック・アシモフの短編小説『バイセンテニアル・マン』を原作としているSF映画。“アンドリュー”と名付けられ、人間のような「心」を持ったロボットの一生を描く物語。
「そう遠くない未来」とあらすじにはあるものの、ストーリーが2005年からスタートするあたりに少し時代を感じる(それでも99年の映画なんだけど)。
それはそれとして、「心を持ったロボット」という題材に弱い人にはぜひ見てみて欲しい作品。

ロビン・ウィリアムズが演じるアンドリューは最初こそ人間の命令に従うだけの忠実なロボットなんですけど、マーティン家の末娘、リトル・ミスことアマンダの子守の仕事を通していくうちに、本来機械が持つはずのない感受性や創造性を見せはじめていく。
マーティン家の人々の成長や老いて行く姿、そして訪れる彼らの死を見守り、マーティン家とは世代を越えた絆で結ばれていくのですが、「心」を持ち始めたアンドリューは人間とは違うロボットとしての自分に“孤独”を感じるようになり、「本当の人間になりたい」という夢を持つようになるのです。

マーティン家の人々と交流し、色々な事を学んでいくうちに少しずつ人間へと近づいていくアンドリューの200年(Bicentennial)にも渡る“人生”は実に濃密。
2時間弱の尺で200年を描いているだけに若干駆け足気味に見える展開もありますが、見ようによってはそういうのも含めてロボット目線で描かれているように思えなくもない。
ロボットと人間の主従関係を越えてマーティン家の家族の一員に変化していく様は実にほのぼのするし、一方でアンドリューが人間に近づこうと努力してもどうしても叶わない場面では胸が締め付けられる。
アンドリューがかなわぬ想いに傷つきながらもどんどん人間として進化し、そうして迎えるラストシーンではもうボロボロ泣いてしまった。
ストーリーの展開はやや物静かですが、時にはユーモアのあるシーンも挟んで人間としての生き方を学んでいくアンドリューの姿が実に良い感動作です。超オススメの一作!

 
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2 Comments

No Name  

懐かしい!! 2時間の大河ドラマと言わんばかりに時間の旅をさせてくれますね、この映画は。 もう一度観たくなってきました。 後、年収のジョークのシーンが好きです。

超名優、ロビン・ウィリアムスの「余命90分の男」もおすすめですぜ。

2016/06/27 (Mon) 02:01 | EDIT | REPLY |   

michael  

>>No Nameさん
ほんとにいい映画でしたね……アンドリューが歩んでいた200年の時は間違いなく“人生”だった。

>ロビン・ウィリアムスの「余命90分の男」もおすすめですぜ。
意外と名作映画って見てそうでそんなに数多く見てない(昔見た奴もかなり記憶が薄れている)事に気づいたので色々チェックしていきたい所存です。

2016/07/04 (Mon) 20:25 | EDIT | REPLY |   

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