ツルゴアXXX

ARTICLE PAGE

16 2016

レジナルド・ハドリン&スコット・イートン他/ブラックパンサー:シビル・ウォー

ブラックパンサーシビル・ウォー表紙

「今の私は、複数の国を代表する外交特使だ。
 彼らは合衆国での出来事に顔色をなくしている。
 この数時間で、私自身も恐れが確信に変わった。
 特使として、成すべき仕事が見えてきたよ。
 自覚がなかろうが、君には助けが必要だと思うぞ」


WHOSE SIDE ARE YOU ON?

スーパーヒーローにして、世界有数の天才的科学者、そして一国の宰相。

地球に暮らす数十億の人間の中でも唯一無二とも言うべき存在、それがワカンダの王、ブラックパンサーだ。

先日、幼馴染でミュータントのストームことオロロ・マンローを后に迎えた彼は、外交を兼ねたハネムーンに出発する。

しかし、アメリカではその頃、かつての戦友達が二手に分かれ、激しい内戦を戦っていた。
この戦いは不幸であると同時に、世界の治安にも重大な悪影響を及ぼしかねない。

一人のヒーローとして、一人の政治家として、そして、一人の友として、ブラックパンサーはシビル・ウォーの根源たる超人登録法に如何なる対処を見せるのか?

シビル・ウォーの行く末を左右する実力者、ブラックパンサーの苦悩を描く注目作、ついに登場!

君はどちらに付く?


◆収録作品

2006年10月:Black Panther Vol.4 #19
2006年11月:Black Panther Vol.4 #20
2006年12月:Black Panther Vol.4 #21
2007年01月:Black Panther Vol.4 #22
2007年02月:Black Panther Vol.4 #23
2007年03月:Black Panther Vol.4 #24
2007年04月:Black Panther Vol.4 #25


◆関連作品過去記事
【ロード・トゥ・シビル・ウォー】
【ニューアベンジャーズ:イルミナティ】
【シビル・ウォー】

◆THE BRAVE, BOLD AND BLACK
通販限定シリーズ、『シビル・ウォー クロスオーバーシリーズ』第2期もついにラスト!第2期のラストを飾るのは、映画『キャプテン・アメリカ:シビル・ウォー』で俄然知名度と注目度が挙がった黒人ヒーロー、ブラックパンサーのシビル・ウォータイイン!
まあラストといっても8月にはすぐさま『シビル・ウォー クロスオーバーシリーズ』第3期の刊行がスタートするので、「シビル・ウォーはまだまだ続く!」ってな感覚の方が強いんですけれども。

本作『ブラックパンサー:シビル・ウォー』は、ブラックパンサー第4シリーズ#19~25までを収録した一冊。
たまたまなんでしょうけどこれまで邦訳されてきたブラックパンサーのエピソードは全て第4シリーズに集中しているため、邦訳オンリーでも付属の解説書も読むことで(ざっくりですが)当時のブラックパンサーをある程度把握できるのは嬉しい状況。
【ブラックパンサー:暁の黒豹】
【マーベルゾンビーズ:デッド・デイズ】

それじゃ早速本作のストーリーを簡単にあらすじで紹介!

◆WORLD TOUR & WAR CRIMES
妻であるストームとともに、世界的な超大国の表敬訪問を行うブラックパンサー。
ラトベリアを統治するDr.ドゥームは、現在合衆国で起こっているヒーロー同士の内戦をが国を超える事態になる前に彼に同盟を申し出してきたが、戦友達と分かち合った道義を重んじるブラックパンサーはこれを拒否した。

次に二人が訪れたのは月である。
アメリカの内戦が国外に拡散する前に、圧倒的な力を持つインヒューマンズの王、ブラックボルトが開くサミットに参加し、彼らと和平を結んでおくためである。
だがインヒューマンズの居住区アティランに到着後、インヒューマンズから聞いた意見は、彼らが「現在人類との戦争を考えている」というものだった。
インヒューマンズに超能力を授けるテリジェン・ミストという聖なる石が今や地球のアメリカ軍の手元にあり、種族にとっての死活問題が起こっているのが原因だという。
そのため、誠実な性格の地球人、ブラックパンサーをこの地に呼び寄せ、穏便な解決手段を模索するためにこのサミットを開催したのだった。

最後に、海底王国アトランティスの王、ネイモアに国賓として招かれ、海底3万リーグもの海の旅に向うブラックパンサーとストーム。

アトランティスの寿司ネタは絶品
ネイモアさんの鉄板寿司ジョーク

ネイモアから第二次大戦時のブラックパンサーの祖父アズーリの話を聞き、祖父はその頃から既に超人集団が増殖し、最終的にそれらが対立してあらゆる国が危機に陥るという現在の事態を見通していたという事を知る。
ネイモアから問われるブラックパンサー。
「お前はどう見る?これからどうするのだ?」

他国の地域的な政治問題に口を出すというのは本来避けるべき事かもしれない。
しかし、ブラックパンサーはワカンダの王であると同時に、正義のためなら国境など関係なく動く“スーパーヒーロー”なのである。
超人登録法を推し進めようとする今のアメリカは間違っていると判断したブラックパンサーとストームは、超人登録法に対して真っ向から反抗することを決めるのだった。

◆感想
シビル・ウォー本編ではブラックパンサーとネイモア、そしてDr.ドゥームが裏で絡んでいたという描写は一切無かったうえ、ラスト2ページで唐突に「しばらくして…」のナレーションと共に暗いラストに切り替わるなど妙な所で荒かったりするものの、シビル・ウォーを通して施政者であるブラックパンサーの姿を丁寧に描いている本作は一見の価値ありです。

シビル・ウォー本編で死亡したゴライアスことビル・フォスターのシーンも補完されており、残された遺族たちの無念の声が描かれているだけでなく、巨大化したまま死亡したため、防水シートに鉄の鎖でクレーンで穴に埋められるというあんまりな埋葬だった部分も、ブラックパンサーがワカンダで改めて英雄にふさわしい葬儀と棺桶を用意すると提案していたシーンを入れてフォローされていました。

シビル・ウォー自体がかなりシリアスな題材なだけあって本作もやはり終始シリアスな雰囲気に包まれているのですが、ブラックパンサーとストームがめっちゃラブラブで、ちょいちょいお互いにジョークを飛ばしあっては「HAHAHA!!」と笑ったりイチャイチャしあったりしてるのはほっこりします。
後に離婚してしまうのを知ってしまってるだけに……(小声)

この事態を避けようとしていたのに
関連記事

3 Comments

べる  

はじめまして。更新お疲れ様です。
いつも楽しく読ませてもらっています。

2年ほど前からツルゴアさんを参考にコツコツとアメコミを集めていました。
わかりやすくて、本当に助かりました。ありがとうございます。

今日は少し知恵を貸して頂きたく、コメントしてみました。
友人が昨今のアメコミ映画ブームやマブカプ等で、アメコミに興味を持ち何冊か貸すことになったのですが、ツルゴアさんが考える、初心者にオススメの邦訳アメコミを教えて頂けませんか?

自分がチョイスしてみたのは
・キリングジョークの完全版とJIVE版
(作品自体の質の高さとカラーリングで大きく印象が変わるのが面白いので)

・DCvsマーヴル
(初心者にはキツいかなと思いましたが、こんな本が有ると話をしたら見てみたいというので。ネタ的には予備知識有りで読めば面白いとは思いますが。)

・ニューアベンジャーズ ブレイクアウト
(いきなりシビルウォーや大型クロスオーバーは予備知識的にも楽しめない可能性を考慮して、とりあえずはスタートとして)

この3冊をチョイスしてみました。

この他にツルゴアさんが考える、初心者でも面白いと思うものが有れば教えて頂けませんか?
いきなり申し訳ありません、もし時間に余裕があればコメント、よろしくお願いします。

2016/06/23 (Thu) 21:10 | EDIT | REPLY |   

michael  

>>べるさん
そうですねー……初心者向けというか、もう個人的に気に入っている作品という理由でよく人に勧めてる本になるのですが、『バットマン:アースワン』『スーパーマン:レッドサン』『アルティメッツ(1~2巻)』あたりなどはどうでしょう?
どれもエルスワールド物という事でキャラ設定や世界観などは大幅に異なっていますが、正史世界では長い歴史と設定がかなり積み重なっているのに比べ、予備知識がほぼ不要で単体で楽しめる(ある程度話が完結している)というのは結構大きいと思います。
べるさんのお友達、今回の本の貸し借りをきっかけにアメコミにハマってくれると良いですね!どっぷりと!

2016/06/24 (Fri) 22:37 | EDIT | REPLY |   

べる  

ありがとうございます!!

確かにまずアメコミというモノに慣れる為にエルスワールド系は読みやすいですね!

レッドサンは自分も気に入っています^^
他のスーパーマンモノ何点かと一緒に貸してあげようと思います。

友人はプーさんのアメコミは何冊か買っているみたいなので、これを気にハマってくれればいいなぁと思います。

2016/06/26 (Sun) 20:55 | EDIT | REPLY |   

Leave a comment