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15 2016

ブライアン・マイケル・ベンディス&ジム・チャン他/ニューアベンジャーズ:イルミナティ

ニューアベンジャーズイルミナティ表紙

THEY EXIST ABOVE OTHER MEN
BECAUSE THEY WERE BORN THAT WAY

Mr.ファンタスティック
ファンタスティック・フォーのリーダー
ブラックボルト
インヒューマンズの王
サブマリナー
アトランティスの支配者
アイアンマン
アベンジャーズの創設メンバー
Dr.ストレンジ
ソーサラー・スプリーム
プロフェッサーX
X-MENの代表者

各界を代表する実力者六名が、秘密の同盟を組んだ。
その名は「イルミナティ」。
クリー/スクラル戦争、インフィニティ・ガントレット、ビヨンダーの出現、マーベルボーイの襲来……。
人類を脅かす異変に彼らは如何にして対応してきたのか、今、その隠された歴史が明かされる。

マーベルユニバースを影で牛耳るイルミナティの全貌を解き明かす注目作!


◆収録作品

2007年02月:New Avengers: Illuminati Vol.2 #1
2007年03月:New Avengers: Illuminati Vol.2 #2
2007年07月:New Avengers: Illuminati Vol.2 #3
2007年09月:New Avengers: Illuminati Vol.2 #4
2008年01月:New Avengers: Illuminati Vol.2 #5


◆関連作品過去記事
【ニューアベンジャーズ:セントリー】
【X-MEN/アベンジャーズ ハウス・オブ・M】
【X-MEN:デッドリー・ジェネシス】
【ニューアベンジャーズ:コレクティブ】
【ロード・トゥ・シビル・ウォー】
【シビル・ウォー】
【アイアンマン:シビル・ウォー】
【ニューアベンジャーズ:シビル・ウォー】
【ニューアベンジャーズ:レボリューション】
【マイティ・アベンジャーズ:ウルトロン・イニシアティブ】
【ワールド・ウォー・ハルク】
【ニューアベンジャーズ:トラスト】
【マイティ・アベンジャーズ:ベノム・ボム】
【シークレット・インベージョン】

◆KINGS AND LEADERS
通販限定でスタートした邦訳シリーズ『マーベル・マスト・リード』第1期もとうとう完結!
マーベル・マスト・リードの最後を飾るのは、ニューアベンジャーズ第1シリーズ#7で突然存在が明かされた秘密結社『イルミナティ』の活躍を描くニューアベンジャーズシリーズの補完的なエピソード、『ニューアベンジャーズ:イルミナティ』だ!

天才的頭脳を持つMr.ファンタスティックことリード・リチャーズ、アベンジャーズの創設メンバーであるアイアンマンことトニー・スターク、ミュータントの指導者プロフェッサーX、魔術界の万人Dr.ストレンジ、超人類インヒューマンズの王ブラックボルト、海底王国アトランティスを統治するサブマリナーと、マーベルユニバースを取り仕切っている実力者集団で構成されているのがこのイルミナティ。
イルミナティが初めて描かれたのは2005年7月のニューアベンジャーズ#7なんだけれども、設定的には1963年に描かれたエピソード『クリー/スクラル戦争』直後に結成されたという事になっており、長きに渡って秘密裏に諸問題の対応を討議してきていたのである!

本作ではそんなイルミナティが、これまでにマーベルユニバースで起こってきた大事件に如何にして関わってきたのかが明かされるという内容。
さっきも言ったようにイルミナティが初めて描かれたのは2005年7月のニューアベンジャーズシリーズな為、完全な後付け設定で過去のエピソードに彼らをねじ込んでいくという力技的な一作ではあるのですが、イルミナティを通してざっくりと過去の大事件を俯瞰でき、かつこの作品で明かされる設定も拝めるなかなか重要度の高いエピソードなのであります。

#1は『クリー/スクラル戦争』終結直後、銀河にあるスクラル帝国にイルミナティが直接乗り込み、地球侵略を二度と行わないよう警告を与えるも逆にスクラル人に拘束されてしまい大ピンチに……というお話。
他のメンバーがスクラルの科学者に興味深い研究対象だと言われている一方でアイアンマンだけが「なんだこの前時代的な鎧は」とか「分解したが取るに足らない代物だったぞ」とかディスられまくってたのが印象的でした。

そして#2はこれまた有名所の大型クロスオーバーイベント『インフィティ・ガントレット』絡みのエピソード。
シーハルクが宿敵タイタニアから奪い、安全に管理するようにとリードにインフィニティ・ジェムを託したというところから始まります。

インフィニティ・ジェムをどうするか
強大な力を誇る多くの者達がこれを巡って争う程の力を秘めた神秘の宝石インフィニティ・ジェム
不測の事態が起こる前に対応を考えるイルミナティ

#3は1984年のクロスオーバーイベント『シークレット・ウォーズ』絡みのエピソードで、選抜されたヒーローとビランが戦う“バトルワールド”を用意した謎の人物、ビヨンダーと邂逅するというもの。
ビヨンダーの能力でイルミナティの面々が心の奥底で望んでいる願いが描かれたり、ビヨンダーの正体はインヒューマンであるといった事実が判明するという部分に注目。

#4はクロスオーバーイベントではなく、2000年に刊行されたミニシリーズ『マーベルボーイ』最終話直後を舞台とした一編。
現在地球に投獄中のクリー帝国出身の異星人、マーベルボーイことノォ・ヴァアの存在はクリー軍を憤らせて地球との全面戦争に発展する可能性があるため、アイアンマンの提案でなんとか説得で心変わりを狙おうとするというもの。

マーベルボーイは未だ地球に新たなクリー帝国建国の使命に燃えているため、アイアンマンは使命を忘れてもらうためにプロフェッサーXのテレパス能力を頼ろうとするも、さすがにこれは教授本人が拒否。
ただプロフェッサーXの「人の心をいじるような真似は絶対にしない。人の心は機械と違う。電源を入れてコードを打ち込めば自由に動かせると思ってくれるな」というカッコいい人格者発言は『X-MEN:デッドリー・ジェネシス』を読んだあとだと「ふーん」としか思えなかった。
まあこれは過去の行いを後悔しているからこその発言だと解釈しましょうね……

というわけで普通に言葉で説得という方法を取るのですが、これがまたえげつないまでのアメとムチなやり方なんで是非本編を読んでみてほしい。

そして#5ではようやく時系列がニューアベンジャーズに追いつき、クロスオーバーイベント『シークレット・インベージョン』に繋がっていくという構成になっています。

◆感想
クロスオーバーイベントやニューアベンジャーズ本編では極端に登場回数が少なく、またワールド・ウォー・ハルクの印象の所為で会議の結果が良い方向に進んでいないイメージがあったイルミナティですが、本書でようやくその活躍ぶりが分かった事と、後付け設定でありながら上手いことマーベルユニバースの史実に彼らの存在を絡ませてきたのが面白い一作でした。
時代が進むに連れてだんだんイルミナティのメンバーの距離感が変わってきているのも興味深い点。
#4までかけて少しずつ親しくなってきていた様が描かれていたのに、現代の#5ではシビルウォー直後なのもあって凄く微妙な関係になっちゃっているのが切ない。

どうも一見するとお硬そうな作品に思えますが、世界の危機そっちのけでボーイズトークに花を咲かせる一幕もあったりします。

ボーイズトーク
奥さんのスーが出て行った事を嘆くリードに対し、的確なアドバイスを授けるおうさま
ビランのマダム・マスクと寝た事を告白するトニーに食い付きまくる一同

ベンディス作品特有の無駄会話ほんとすき。
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