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03 2016

ブライアン・マイケル・ベンディス&クリス・バチャロ他/アンキャニィX-MEN:レボリューション

X-MENレボリューション表紙

『同胞に告ぐ。私の声は君にも届いているはずだ。
 人をアテにするな。自分の足で立って戦うんだ。
 助けが必要な時は駆けつける。
 支援者の皆さんにも感謝を。愛情を感じます。我々は皆さんの味方です。
 我々を縛らんとする者とは…いずれ決着をつけよう。
 指一本触れずにアベンジャーズをいなした我々と戦う勇気があればだがな』


UNCANNY REVOLUTION

ミュータントの同胞であるスカーレット・ウィッチが引き起こした「M-デイ」により、ミュータントは絶滅寸前の状態に追いやられた。

種族の復興に奔走するサイクロップスは、禁断の力「フェニックス・フォース」こそミュータント復活の鍵と信じ、ついにその力を手に入れる。

神にも等しい存在となった彼は、人類とミュータントの共存を目指す革命に着手するが、あまりに急進的なその行動は世の反発を招き、アベンジャーズとの対立の末、彼はフェニックスの力を失い、獄に繋がれる身となってしまう。

しかし、戦いの末に世界に散ったフェニックス・フォースは無数のミュータントを生み出していた。サイクロップスの願いは叶えられたのだ。

マグニートー、マジックら、同志の協力で脱獄を果たしたサイクロップスは、新世代のミュータント達を導くべく、新たな戦いに挑む。
逃亡者の汚名を着ながらに……。

『AVX』後の新たなX-ユニバースを描く「マーベルNOW!」の注目タイトル、ここにスタート!


◆収録作品

2013年04月:Uncanny X-Men Vol.3 #1
2013年04月:Uncanny X-Men Vol.3 #2
2013年05月:Uncanny X-Men Vol.3 #3
2013年06月:Uncanny X-Men Vol.3 #4
2013年06月:Uncanny X-Men Vol.3 #5


◆関連作品過去記事
【AVX:アベンジャーズ VS X-MEN ROUND1】
【AVX:アベンジャーズ VS X-MEN ROUND2】
【AVX:アベンジャーズ VS X-MEN アルファ&オメガ】

◆TERRORIST×REVOLUTIONARY
遺伝子の突然変異によって生まれる、特殊能力を備えた種族『ミュータント』……
人類はこの種族を恐れ、憎み、差別してきたが、それでも一部のミュータントはX-MENというヒーローチームを結成し、両種族の平和的共存を目指して戦ってきた。
しかし、全てのミュータントが必ずしも人間との共存を望んているというわけではなかった。
初代X-MENのリーダーであったサイクロップスは今やテロ行為も辞さないミュータント革命集団の代表となり、同志とともに新たに生まれたミュータントの保護に動き出す!

……というのがマーベルNOW!にて再始動した新たなX-MEN、『アンキャニィX-MEN:レボリューション』のストーリー。
サイクロップスの最終目標が『人類とミュータントの平和的共存』というのはぶれてはいないのですが、それを実現させる手段が武力行為に変質してしまったのが本作の大きな特徴。

X-MENの創始者、プロフェッサーXの一番弟子であるあのサイクロップスがこのような武力に訴える手段に至った経緯を辿ると、2004年のクロスオーバー、『X-MEN/アベンジャーズ ハウス・オブ・M』にまで遡る事になるほど、彼の心境の変化はゆっくりじっくりと描かれてきました。
そしてミュータント復興を急ぐあまり禁断の力「フェニックス・フォース」に手を出してしまったのが、マーベルNOW!直前のクロスオーバーイベント『AVX』
結局アベンジャーズとの戦いに敗北し、投獄される身となるも、同志マグニートーやマジックらの協力により脱獄を果たし、この新章『アンキャニィX-MEN:レボリューション』がスタートするわけです。

アベンジャーズと対立するサイクロップス

AVXで大規模な戦いを終えたとはいえ、アベンジャーズとは以前対立したまま。
そもそもサイクロップスはテロ行為だけでなく、プロフェッサーXを殺害したという罪も背負っている身
だが、フェニックス・フォースの力で新たに生まれたミュータントたちを保護するという使命があるサイクロップスらは、今ここでアベンジャーズに逮捕されるわけにはいかないのだ。
X-MENの旗艦タイトルでありながら、戦う相手がアベンジャーズや政府というのが実に異端な作り。
理想を実現させるためとはいえ、とうとう武力行為に及び始めたサイクロップスの行く末やいかに。

◆感想
メインメンバーは、サイクロップス、エマ、マジック、マグニートーのわずか4名。
新生X-MENのメンバーがわずか4名といっても、サイクロップスらが保護した新世代ミュータント4名が新キャラとして登場しており、彼らもさっそく活躍を見せてくれてはいるんですけどね。

新世代ミュータント
金の玉……『ゴールドボール』を生成するミュータントのファビオ君はめっちゃネタにされそう
……と思ったら普通に作中でイジられてたり

他の従来のX-MENメンバーとの間には大きな溝がある状態。
昔のような「ミュータントと人間の平和的共存のために悪のミュータントと戦うぞ!」な王道ヒーロー物とは全く性質が異なる作風なのが目を引く。
ただ本作、並行して連載されていた『オールニューX-MEN』の展開が途中で絡んでくるのですが、それが微妙に超展開だったりして困惑。
革命家となったサイクロップスを止めるためにビーストはなんと過去の世界から初代X-MENメンバーをこの現代世界に連れて来ており、過去のサイクロップスに今のサイクロップスを説得させようとしているのだとか。
#4で唐突に「未来に来た初代X-MENが~」なんて感じのセリフや昔のコスに身を包んだエンジェルが登場するもんだから困惑したぞ!
ちなみにビーストが引っ張ってきたこの過去世界の初代X-MENはアース616出身じゃなくて、似たような歴史を辿っている別アースの存在らしい。

ヴィレッジのX-MENの邦訳は『アストニッシングX‐MEN』が2巻で打ち切られたり、とりあえずハウス・オブ・M以降の展開を見せるために『デッドリー・ジェネシス』だけを邦訳したり(現在はどちらも絶版)、通販限定でX-MEN関係のクロスオーバータイトルだけを順繰りに邦訳していくという方法を取ったりと、合間合間のエピソードをかなりすっ飛ばしてきたため、解説冊子でかなりフォローしてくれてるとはいえ邦訳だけで読む分には結構ツライ作品になっていました。

本作『アンキャニィX-MEN』はマーベルNOW!のタイトルとして序盤のうちにサイクロップスらが置かれている状況を説明し、ここから読み始めてもある程度入り込みやすくなるように仕切り直された新ストーリー第1巻からの邦訳なので、今度こそ可能な限り順繰りに邦訳を刊行していってほしい!応援するから!
……現状邦訳予定が全然無いのが不安だけど!
あとクリス・バチャロのアートもわりと日本人好みな雰囲気だと思う。絵目当てで読んでみるのもアリだと思います。バチャロの描く女性キャラはカワイイ。
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