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02 2016

パイレーツ・ロック

パイレーツ・ロック予告編パイレーツ・ロック
【原題】The Boat That Rocked
2009年【英・独】


1966年のイギリス。ドラッグと喫煙で高校を退学になったカールは更生のため、名付け親であり母の旧友でもあるクエンティンの船に預けられる。だが、実はクエンティンは海賊ラジオ局“ラジオ・ロック”の経営者。北海上から電波を発するその船は、24時間ロックを流し続け、国中をスウィングさせているホット・スポットだったのだ。
一番人気のDJは、ロックと自由を愛するアメリカ人ザ・カウント(伯爵)。他に皮肉屋だがユーモラスで面倒見の良いデイヴ、とてつもなく人が良いサイモン、寡黙が売りの美男子マーク、深夜の時間帯を受け持ち、普段は部屋にこもっているヒッピー風のボブ、毎時ぴったりにニュースをお届けするジョン、言動行動全て皆のカンに触るアンガスといった個性的なDJが揃っている。最初は戸惑いばかりの毎日だったが、気の良い仲間たちに囲まれ、カールは徐々に船内の空気に溶け込んでいく。
だがその頃、政府の大臣ドルマンデは風紀を乱す海賊ラジオ局の存在を苦々しく思っていた。彼はスポンサーの締め出しにかかるが、クエンティンはしばらくイギリスを離れていた伝説のDJギャヴィンを呼び戻し、出資者の支持を得るのだった。そんな中、カールはクエンティンから紹介された姪っ子マリアンに一目で恋をするが、あっけなく失恋してしまう。
一方、ドルマンディは、電波が海難信号を妨害するとして、海洋犯罪法の成立に動き出す。法案は可決。“ラジオ・ロック”は大晦日24時をもって放送の終了を余儀なくされる。突然の決定に言葉を失うDJたち。そして悲しみに覆われるリスナーたち。
“ラジオ・ロック”はこのまま終わりを迎えてしまうのか……?

***

ブリティッシュ・ロックが全盛期を迎えた1966年のイギリスを舞台に、様々な人々から支持されていた海賊ラジオ局のDJたちと、その周囲の人々を描く群像劇。
当時のイギリスはポップ・ミュージックの放送が制限されており、なんと一日45分しか放送されていなかったのだとか。
【7-D.イギリスの海賊ラジオ局(Pirate radio):ロックの歴史-7.リバプール・サウンドとブリティッシュ・インヴェイジョン-1964-1965年】「ロックTシャツマニアックス」

そこにロックを求める人々のために立ち上がったのが、海の上に船を用意してそこから24時間ロックを流し続けるという海賊ラジオ局!!
今ロックで盛り上がれるイギリスがあるのは、当時政府に抵抗してロックを流し続けたこのラジオ局の存在があったからこそ。
もちろん本作のストーリーは完全にフィクションだけど、海賊ラジオ局の実話を下地にしているのもあって引き込まれる物があります。
ローリング・ストーンズ、ザ・フー、ジミ・ヘンドリックスなど様々なアーティストのヒット曲が劇中で流れまくるのも贅沢。
意外なことにビートルズは一曲も流れないんだけどね。
それでも当時のイギリスの音楽カルチャーの雰囲気を楽しめるのがもう堪らない。

DJたちの生き様が熱く、やや下ネタ寄りだけどコミカルなシーンも多い爽快で痛快な一作。
実にロックな映画だったぞ!オススメ!
【ピーター・バラカンが語る、海賊ラジオと『パイレーツ・ロック』】

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