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15 2016

ジェリー・ダガン&マイク・ホーソーン他/デッドプール Vol.4:デッドプール VS. シールド

デッドプールVSシールド表紙

『ひどすぎるわ。わざわざ殺す必要はないじゃない』
「ゲームオーバー!」
『ウェイド、話を聞いて、北朝鮮から戻って以来、暴力のとりこになってるわ。
 こんなあなたは見たくない』

「奴らは何人殺した?100人?1000人?それとも10000人?」
『パニッシャーに似てきたわね』


「俺のカネをよこせ!」
因縁の敵とついに対決
騒動の元凶ゴーマン捜査官をボッコボコに叩きのめす!!

デッドプールとシールドの抗争が勃発!?すっぽかされたギャラを取り立てるため、我らが“冗舌な傭兵”がゴーマンを追い詰める!
一方その頃、ゴーマンの犯罪を察知したシールドは、コールソンを派遣。映画『アベンジャーズ』、ドラマ『エージェント・オブ・シールド』でもおなじみの敏腕捜査官とデッドプールが、コミックの中で邂逅する!


◆収録作品

2014年02月:Deadpool Vol.3 #20
2014年02月:Deadpool Vol.3 #21
2014年03月:Deadpool Vol.3 #22
2014年04月:Deadpool Vol.3 #23
2014年04月:Deadpool Vol.3 #24
2014年05月:Deadpool Vol.3 #25.NOW


◆関連作品過去記事
【デッドプール Vol.1:デッド・プレジデント】
【デッドプール Vol.2:ソウル・ハンター】
【デッドプール Vol.3:グッド・バッド・アンド・アグリー】

◆ウィルソン vs ゴーマン リベンジの誕生
先日最終巻までの邦訳が一気に決まっちゃったデッドプール第3シリーズ。その第4巻となる『デッドプール VS. シールド』のレビューだ!
【ShoProBooks(小学館集英社プロダクション)2016年度刊行タイトルリスト (随時更新!)】

前巻がデッドプールの暗い過去、そして大切な家族を主軸にしたシリアスなストーリーだった反動なのか、この4巻ではデッドプールの持ち味である“冗舌な傭兵”っぷりが復活、ギャグ要素を再度強めたお話が展開。
例によって60年代に描かれた(という体の)ワカンダを舞台に大暴れするクラシックなエピソードが入っていたり、唐突にウォッチメンのパロディが挟まれたり、仮にもキャプテン・アメリカ誌の有名ヴィランであるクロスボーンズが町中でブリーフ一丁にさせられたりなど相も変わらずハチャメチャなシーンが満載!

本作『デッドプール VS. シールド』では、1巻でデッドプールにゾンビ大統領たちの始末を依頼しておきながら未だに報酬を支払っていなかったシールドのゴーマン捜査官が実はテロ組織『アルティメイタム』と繋がっており、その金と機密情報を横流ししていたという事実が発覚。
裏切り者のゴーマンを捉えるために動いていた同じくシールドの敏腕捜査官であるコールソンとアドシットの二人とデッドプールが協力し、アルティメイタムの兵士たち、そしてデッドプールの懸賞金目当てに襲いかかるヴィランたちと戦いまくるというエピソード。

コントのような会話劇
アルティメイタムのヘリキャリアにて単独でゴーマンを追い詰めていくデッドプール
第23話は映画『エイリアン』のパロディ回にもなっており、
背景画や画角を再現しつつバイオレンス・アクションを展開している

それに加えて肉体が死亡し、魂だけの存在としてデッドプールの脳内で生活する羽目になったシールドのプレストン捜査官がようやく新たな肉体を手に入れたりと、1巻から続いたエピソードや人間関係にひとまずの決着が付く一冊です。
それはそうと『VSシールド』というサブタイにはやや語弊がある気がしないでもない。
実際に相手にするのは裏切り者のゴーマンとテロ組織のアルティメイタムだしね。

ただ作風がギャグに戻ったといっても昔の恋人や娘エレノアを失ったというショックはあまりに大きく、デッドプールもまだまだ尾を引いているようで、並み居る敵を容赦なく殺害するのも暴力で現実逃避しているという状態というのがなんとも切ない。ゴーマンから金と命を取り立てようとするのも、行き場のない怒りをぶつけるのにちょうど良かったからなだけという感じがする。
作中では何度も「俺は過去を捨てる」と発言。少々やけくそ気味な感じになっていて、仮にエレノアが生きていたとしても会おうとする気は全然無いらしい。

本巻でようやく1巻からのストーリーがある程度精算されて、本書では今後のストーリーに関係する伏線がいくつか張られていっているのにも注目したいところ。
ラストシーンでは次に戦う事になるであろう謎の敵の姿が!
それとデッドプールの精神世界の中に現れ、プレストンの欠けた腕を探し出してきてくれた人格者らしき白いデッドプールの詳細など、次巻以降が気になる要素がちらほらと……

デッドプールの一面の一つ
デッドプールの内面に隠されている「一部」だという謎の白いデッドプール
◆感想
面白かった!!
やっぱりこの第3シリーズはギャグとシリアスのバランスが程良い……漫画で言うなら『銀魂』のシリアス回のような塩梅じゃないかな。結構展開にエグみがあるけど笑えるギャグを絶妙なタイミングで入れて暗くなりすぎないようにしているあの感じっていうか。

「一人だって悪くない」「一人にしてくれ」と孤独になる道を選ぼうとするものの、デッドプールの精神世界からプレストンを解放する下りではそれを妨害しようとする自分の内面と戦う事になったりする。
本音の部分では孤独になるのが嫌で、でも自分が原因で周囲の人間が傷ついていくのを止めるには一人になるしか無いというのが実に悲しい。
でもデッドプールのエキセントリックな言動や行動に時には引きつつも、なんだかんだでプレストンやマイケル、幽霊のベンジャミン・フランクリンといった友人たちが手を差し伸べてくれるあたり救いはあるね。

【デッドプール:デッドプール VS. シールド 補足】

デッドプールの精神世界でプレストンと会話

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