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19 2016

フランシス・マナプル&ブライアン・ブッチェラート他/フラッシュ:ローグズの逆襲(THE NEW 52!)

ローグズの逆襲表紙

『親のせいとか社会のせいとか、いまさらグダグダ言ってもはじまんねえ。
 俺たちゃ必死で生きてる、ただのはみ出し者さ。
 こんな俺たちにも、ルールくらいある。三つの、単純なルールが…
 ルール①:ムダな殺しは禁止。
 たとえば、このおまわりどもだって、
 俺たちと同じで、自分の仕事をしてるだけなんだよな。
 ルール②:ドラッグはご法度。
 お説教をするつもりなんてねえが、
 ドラッグにハマると、ルール①を破っちまいそうになるからさ。
 ルール③:盗みこそローグズのシノギ。
 どれも呆れるくらい単純だが、俺たちにとっちゃ大切な掟だ』


悪党ヴィランたちの反撃!

“ローグズ”……それはキャプテン・コールド、ヒートウェーブ、ミラーマスター、ウェザー・ウィザード、グライダー、トリックスターからなる、スーパーヴィランのチームである。
悪党とはいえ、彼らには三つのルールがあった……。
①殺人は御法度。②ドラッグには手を出すな。③犯罪は盗みだけ。
フラッシュの宿敵である彼らを襲った悲劇とは……?
一方、異次元に突入したフラッシュがたどり着いた先は、高度な知性を持つゴリラが支配する奇妙な都市だった。果たして彼は、セントラルシティに帰還できるのか?


◆収録作品

2012年07月:Flash Vol.4 #9
2012年08月:Flash Vol.4 #10
2012年09月:Flash Vol.4 #11
2012年10月:Flash Vol.4 #12
2012年10月:Flash Annual Vol.4 #1
2012年11月:Flash Vol.4 #0


◆関連作品過去記事
【フラッシュ:新たなる挑戦(THE NEW 52!)】

◆Looks like we're having a Rogues family reunion.
昨年刊行されたニュー52版フラッシュの邦訳本第1巻……
この作品は続刊の刊行希望の声が多く寄せられていたらしく、その声に応える形で今月ようやく第2巻の邦訳本が発売される運びとなりました!
正直1巻だけ試しに出してそのまま終わりな感じだと思ってたんで、普通に続きが読めるのはビックリだし嬉しい。

この第2巻はフラッシュの長年の宿敵であるスーパーヴィランの犯罪チーム、『ローグズ』がフューチャーされている注目の一冊。
このローグズに所属するヴィランは犯罪者なのは確かなのですが、「殺しはしない」「ドラッグにも手を出さない」「シノギは盗みだけ」という独自のルールを設けており、バットマンなど登場するヴィランに比べると根っからの悪人というわけでもない、どこかユニークな雰囲気を持つキャラクター達なのです。

(旧設定の話ですが)彼らはあくまでも武器を持った普通の人間でありながら、高速移動というスーパーパワーを持つフラッシュと対等に渡り合ってきたというのも凄い点。
んでもって1985年の大規模クロスオーバーイベント『クライシス・オン・インフィニット・アース』でフラッシュが死亡してしまってからは、好敵手を失ってしまった事でメンバーは更生する道を選んだり、ローグズを離れて別行動を取るようになったりしていたため、やはり人間味に溢れていてどこか憎めない。

そんな独特な魅力を持つヴィランチーム『ローグズ』。
前巻でもローグズのリーダーであるキャプテン・コールドは登場していましたが、本書ではローグズのメンバーが一気に登場!
ストーリーの仕切り直しが図られたニュー52という事で、設定も新たにしての登場となります。
最大の変更点は、旧設定では武器を使って戦う人間だった彼らがニュー52ではスーパーパワーを得てしまっているという所でしょうか。
しかもキャプテン・コールドはリーダーを退任し、新たにコールドの妹であるリサが『グライダー』と名乗って大暴れしている有り様!
勿論ローグズの面々がスーパーパワーを得た経緯も、作中できちんと語られております。

再編されたローグズ
キャプテン・コールドとローグズの内輪揉めに巻き込まれるフラッシュ
図らずもフラッシュはコールドと共闘して街で暴れるローグズを止める羽目に

ってか、現在フラッシュが置かれている状況が結構大変なんですよね。
恋人であるパティには自分が……バリー・アレンは死んだものと思われていて、しかも死の原因はフラッシュであると考え怒っている。
ヒーローとしての重荷に耐え切れなくなってきて、最初は自分の正体を明かそうと思っていたものの、正体を明かすことでパティに危険が及ぶ可能性や、これまで何度もバリーが死んだと思わせ精神的に苦しめてきてしまった前科もあり、とうとうフラッシュはバリーとしての人生を捨ててセントラルシティを離れる道を選択。犯罪が渦巻く街……“キーズ”に引っ越し、「アル」という偽名を名乗って、改めてヒーロー活動を再開するのでした。

しかも異次元……スピードフォースに取り込まれたアイリス達はまだ救出できていないし、協力者だと思っていたイライアス博士はそもそもフラッシュの持つ能力にしか興味が無く、用が済んだら人々を扇動してフラッシュを糾弾する始末。
『フラッシュ』というコミックは比較的明るめな作風な方だとは思うんだけども、本作は解決しなきゃいけない問題が山積みすぎな苦境に立たされていてシリアス寄りではあるね……

ヒーローとヴィランという間柄でなければいい友人同士
コールドの発言が昔のコミカルな作風を懐かしむメタ台詞に思える

◆感想
面白かった!
なんかローグズが本格的に出張ってきてから加速度的にストーリーが盛り上がってたぞ!
ローグズの面々の能力がいちいち個性的で、それぞれが個々の能力を活かしていく戦い方は見ていてホント面白い。
正直1巻読んだ時の感想は「ちょっとイマイチかなぁ」だったんで、仮に2巻が訳されなくてもそれはそれでいいかなと思っていたんですが……いやいい意味で期待を裏切られた。

カギを握るゴリラの世界

あとみなさんお待ちかねのゴリラ要素ね。
前巻でフラッシュが喋るゴリラだらけの世界、「ゴリラシティ」に迷い込んでしまったあの展開の続きなんですが、ここではフラッシュの持つ能力に関わる超重要な設定が語られるのに注目したい。
ゴリラの世界を物語の重要なファクターにしている作品は、僕は今のところフラッシュしか知らないです。
強敵ヴィラン、ゴリラ・グロッドとの確執もここで生まれるんで、この後の展開に期待がかかる……!

ただ今回収録された本編は、フラッシュがローグズに追いつめられて大ピンチというところに「ここでお前らかよ!」な勢力がいきなり乱入した所で第2巻は終わり。戦いの決着が付かずに終わっちゃうんです。
(厳密に言うと巻末のエピソードは過去編である#0ですけども)
第1巻に続いてまたもめちゃくちゃ気になる引きなんですが、3巻の邦訳が出るのかは現状全く不明。
フラッシュは毎話毎話引きが作られてる感じっぽくて邦訳メインの身としてはキリが悪くて辛いな!

マナプル期のフラッシュは4巻まで(5巻のライターはブライアン・ブッチェラートのみ、6巻はロバート・ベンデッティ&ヴァン・ジェンセンに変更)みたいなんで、とりあえずそこまでは邦訳されてほしい所なんですけれどどうなるかなぁ……?
とりあえずアンケートハガキ出さなきゃ(使命感)。
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