ツルゴアXXX

ひっそりと運営しているチラシの裏ブログ。

AVXアルファオメガ表紙

『ローガン。君の怒りが長く続かない事を願う。
 学園の繁栄が私の一番の望みだ。
 君がいればエグゼビアの精神は子供達に伝わる。
 来たるべき善き未来に進む手助けを頼む。彼らは私が絶対に守る。
 善人であれと激励してくれたな。そうありたいと心から願うよ。
 だが善人なら、もう君がいるじゃないか。それに、私には使命がある』


PRELUDE AND EPILOGUE
OF THE
ULTIMATE SUPER-HERO SHOWDOWN!

アベンジャーズとX-MEN、現代を代表する二大ヒーローチームが激突した歴史的死闘の幕開けアルファ幕切れオメガを飾る二つの物語。
サイクロップスの揺るぎない信念の理由が明かされる『アベンジャーズ:X-サンクション』、戦いに敗れ、投獄されたサイクロップスのその後を描く『AVX:コンセクエンス』。
話題作「AVX」を彩り、その後のマーベルコミックスの流れに重大な影響を与えた二大ミニシリーズを日本オリジナル編集でカップリング!


◆収録作品

2012年02月:Avengers: X-Sanction #1
2012年03月:Avengers: X-Sanction #2
2012年04月:Avengers: X-Sanction #3
2012年05月:Avengers: X-Sanction #4
2012年12月:AvX: Consequences #1
2012年12月:AvX: Consequences #2
2012年12月:AvX: Consequences #3
2012年12月:AvX: Consequences #4
2013年01月:AvX: Consequences #5


◆関連作品過去記事
【X-MEN/アベンジャーズ ハウス・オブ・M】
【X-MEN:メサイア・コンプレックスVol.1】
【X-MEN:メサイア・コンプレックスVol.2】
【X-MEN:セカンド・カミングVol.1】
【X-MEN:セカンド・カミングVol.2】
【AVX:アベンジャーズ VS X-MEN ROUND1】
【AVX:アベンジャーズ VS X-MEN ROUND2】
【AVX:アベンジャーズ VS X-MEN VS】

◆HERE COMES THE ALPHA AND THE OMEGA
マーベルの大規模リランチのきっかけとなったクロスオーバーイベント『AVX』はまだまだ終わらない!

マーベル・ナウ絡みの邦訳を刊行する前準備というわけなのか、AVXの前日譚エピソードと後日譚エピソードを両方収録した日本独自編集の邦訳本『AVX:アベンジャーズ VS X-MEN アルファ&オメガ』がヴィレッジブックスから発売されました。
(原書TPB『Avengers: X-Sanction』『Avengers vs. X-Men: Consequences』はそれぞれ単体で発売されており、本書はその二冊を一冊に纏めたもの)
もうぶっちゃけちゃうと個人的にAVX本編のストーリーにはいまいちノリきれなかったんだけども、マーベルユニバースの情勢が大きく変化する重要エピソードではあるからスルーできなかった。

まずAVX前日譚である『アベンジャーズ:X-サンクション』の紹介から。
セカンド・カミングにて死亡したと思われていながら実は生存していたケーブルを主役とした作品で、AVXのプロローグでありつつ、『セカンド・カミング』の続編としても読めるエピソード。
アベンジャーズが原因でホープが死亡……それどころか人類がほぼ全滅という荒廃しきった未来世界の存在を確認したケーブルがその未来を変えるため、彼の肉体を侵食し続けているテクノ・ウイルスに耐えながらアベンジャーズの面々を一人ずつ襲撃していくというシンプルなバトル展開となってます。

ケーブルVSキャプテンアメリカ
ケーブルを突き動かしているのは「愛する娘のホープを守りたい」という親心

未来世界からの協力者が居るとはいえ、単独でキャプテン・アメリカにアイアンマン、レッドハルクといった実力者を打ち倒していくケーブルのハイスペックっぷりには驚く!さすがマヴカプ2で強キャラだっただけはあるぜ……
#3、#4での父と息子……サイクロップスとケーブルの会話を見ると、AVX本編でのサイクロップスの頑な過ぎる態度と行動の印象も少し見方が変わるかも?

そしてAVX後日譚の『AVX:コンセクエンス』
こちらは激戦の首謀者であるサイクロップスの投獄後を描くエピソードであり、今後の新たなストーリー展開を予感させる描写が散りばめられている一作に仕上がっています。
消えたX-MENの実働部隊……マジックとコロッサス、デンジャーにマグニートーの居場所を捜索するアベンジャーズ。
件の事件で立場が悪くなった新世代のミュータントたちの事を考え、サイクロップスに面会して実働部隊の投降を促してもらうよう説得を試みるウルヴァリン。
それでもサイクロップスは自分が抱えている大きな目的の為、アベンジャーズ側の相手の言葉に動かされはしなかった……

AVXでのホープとスカーレット・ウィッチの活躍でフェニックスの超宇宙的パワーを世界に解き放った結果、新世代のミュータントが世界各地で生まれ始め、『ハウス・オブ・M』から長らく続いたミュータント絶滅の危機は脱したわけですが、未だミュータント差別が根強すぎる今の世界ではミュータントと人類が仲良く肩を並べる幸せな未来に進むのはかなり難しいというのが現状。
犯罪者として投獄され、人間に対する感情が変化しつつあるサイクロップスは、ミュータントの未来を守るためにどのような行動に打って出ようとしているのか?

囚人サイクロップス

◆感想
ホープを驚異から守るため、一人でアベンジャーズに立ち向かうケーブルを描く『アベンジャーズ:X-サンクション』。
投獄されたサイクロップス……彼の真意がはっきりとは描かれず、漠然とした不安感をもたせながらストーリーが展開していく『AVX:コンセクエンス』。
AVXの締めくくりとして外せない一冊といった感じの内容でしたね。

もっと言うならAVX後日譚である『AVX:コンセクエンス』は4月発売のX-MENの新章である邦訳『アンキャニィX-MEN:レボリューション』のプロローグともなっているため、今後のヴィレッジのX-MEN邦訳を追いかけていくつもりならこの作品は読んでおいたほうがいいかもしれません。
優等生キャラであったサイクロップスが好きだった人には辛いかもだけど、サイクロップスのキャラクター性を思い切って変えてきたこの状況は結構読んでてワクワクしないでもない。勿論突然変わったわけじゃなく、これまでの様々な出来事の積み重ねがあっての展開ですよ。

サイクロップス脱獄

そういやヴィレッジは昔ニューアベンジャーズシリーズと並行してアストニッシングX-MEN第3シリーズの邦訳をやってましたが、結果としてはたった2巻分の翻訳で中断してしまったんですよねー。
今やテロリストと化し、指名手配される立場となったサイクロップスの動向を描くという思い切ったストーリー展開である事を当時のアメコミニュースで知ってからずっと気になっていたので、マーベルナウのアンキャニィX-MENは邦訳ニューアベンジャーズシリーズのように最後まで邦訳されて欲しい!応援してるから!
スーパーマンバットマンパブリックエネミー表紙

『両親は正義の側に立てと教えてくれた。
 私は異星から来て、比類なき力を身につけた。
 ヒーローと呼ばれ、人々を守りぬく。いい人生だ』

『両親を殺した犯人が、正義の裁きに服する事はなかった。
 私は仇敵が隠れていた闇をこの身に纏う事にした。
 都市伝説、闇の怪物と恐れられる。
 望まずして歩む事になった人生だ』


時はレックス・ルーサー大統領の治世。ヒーロー達との軋轢をものともせずに再選を目指すルーサーは、巨大隕石の接近をきっかけに、長年の宿敵スーパーマンの社会的抹殺を図る。国家権力という巨大な敵を前にした鋼鉄の男に手を差し伸べたのは、盟友にして最大のライバルであるバットマンだった。スーパーマンとバットマン、世界最強のチームとアメリカ合衆国の決戦が始まる!
クロスオーバー大作『インフィニット・クライシス』へと続く大河ストーリーが、ここに幕を開ける!


◆収録作品

2003年10月:Superman/Batman #1
2003年11月:Superman/Batman Secret Files
※「When Clark Met Bruce: A Tale from the Days of Smallville」のみ収録。
2003年11月:Superman/Batman #2
2003年12月:Superman/Batman #3
2004年01月:Superman/Batman #4
2004年02月:Superman/Batman #5
2004年03月:Superman/Batman #6


◆THE MIGHTIEST TEAM IN THE WORLD
映画『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』がいよいよ今月公開となるのを記念して、ヴィレッジブックスから『スーパーマン/バットマン』の単行本第1巻の邦訳が刊行!
本作の邦訳告知自体は2013年10月の第2回海外マンガフェスタにて発表されていたんですけどね。当初から映画合わせで刊行する気だったんでしょうけれども、この日が来るまで長かった……!

スーパーマン76

スーパーマンとバットマン。
DCコミックスを代表する2大ヒーローの共演の歴史は1952年6月の「Superman #76」から始まっており(これ以前にもカバーイラストで共演していることはあったらしいですが劇中で組んだのはこのエピソードが初)、そこから30年以上に渡って何度も共闘を続ける事になっていきます。
ちなみにこの「Superman #76」はかの月刊スーパーマンの第1号で邦訳されているので、気になる人は探してみよう。

スーパーマン76邦訳
ただし翻訳のノリはかなりフリーダム

しかし、1985年の大規模クロスオーバーイベント『クライシス・オン・インフィニット・アース』の展開後、DCユニバースの世界観、そしてキャラクターの設定が大幅に刷新。スーパーマンとバットマンの関係も互いに相容れない価値観を持つライバル同士というものに再定義されてしまったのだとか。
かつては30年以上にも渡って名コンビっぷりを見せつけてきたのに、この関係性の変化はあまりに寂しい。

ですが、1997年にDCコミックスのヒーローチーム『ジャスティス・リーグ』が活躍する『JLA』というコミックの刊行がスタート!
(かつて小プロから「JLA #42-46」までを収録した邦訳本『JLA:バベルの塔』が発売されています)
当然スーパーマンとバットマンもメンバーに加わっており、ようやく日常的に顔を突き合わせる場が設けられたおかげなのか、スーパーマンとバットマンは互いに認め合う親友同士の間柄に再度変化。
そして2003年にスーパーマンとバットマンが共演するコミック『スーパーマン/バットマン』の刊行が始まったのでした!
これはかつての共演誌だった『World's Finest』の最終号#323から数えると実に16年半ぶりになるのだとか。
こんなに間隔が開いていたというのは結構驚き。

前置きが長くなりましたが、そろそろ内容の紹介を。
本書『スーパーマン/バットマン:パブリック・エネミー』は、前述したスーパーマン/バットマン誌の第1巻となる一冊。
この時期はスーパーマンの宿敵レックス・ルーサーがなんと第54代アメリカ大統領の座に付いており、宇宙からの侵略者を退けるなどの大きな功績を重ねてきた結果、かなりの名声を高めている状態。
その一方でルーサーの犠牲を厭わないやり口のせいでヒーロー達との溝は深まっているようなのですが。
そんなルーサーがクリプトン星の残骸であるクリプトナイトの巨大隕石が地球に接近している事を知り、この事態をスーパーマンの社会的抹殺に利用する作戦を計画。

ルーサーの謀略

この作戦のおかげで、スーパーマンにかけられた懸賞金に目がくらんだビラン達が次々に襲い掛かってくるというエンタメ重視なバトル展開が拝めちゃいます。
しかもビランだけでなく、ルーサー大統領の下で働くヒーロー達……グリーンランタン(ジョン・スチュワート)、スターファイヤー、ブラックライトニング、カタナ、パワーガール、キャプテン・アトムとも対峙する羽目に。
果たしてスーパーマンとバットマンはたった二人だけで多数の強敵たちの猛攻を掻い潜り、黒幕であるレックス・ルーサーの野望を食い止めることが出来るのか!?

◆感想
登場キャラが非常に多く、気になる伏線もちらほら張られてサクサク読めちゃうお祭り騒ぎ的な感じの一作だった!!
バトル展開が多めなエンタメ重視な作風というのは先程も書きましたが、作中で提示される謎めいた描写も色々と気になるところ。

スーパーマンのビランである『メタロ』がかつてバットマン……ブルース・ウェインの両親を殺害した強盗かもしれない可能性が描かれたり(1994年から2006年の間はバットマンの両親を殺害した強盗の正体は不明という設定になっていた)未来から老いたスーパーマンが二人の前に現れ、なにか大きな理由のために彼らを殺害せんと突然襲いかかってきたり、今後の伏線回収が気になるシーンが実に多め。

ストーリーは大規模クロスオーバー『インフィニット・クライシス』に繋がっていくとのことなので、これからのヴィレッジの刊行予定も気になるところです。
たしかインフィニット・クライシスも邦訳予定にはあったしね。

それと本作はギャグシーンもちょくちょく盛り込まれているのにも注目したい!
ちょっと忙しい微妙なタイミングでルーサーに話しかけ、ほぼ毎回イヤミを言われるいちいち間の悪いキャプテン・アトムのシーンがなんか好き。
でも一番インパクトがあったのは、ストーリー終盤にスーパーマンとバットマンが乗り込むことになる巨大宇宙船のデザイン。
宇宙船というか巨大ロボットだこれ!!

スーパーマンバットマン宇宙船
いいよね巨大ロボット……巨大ロボットって男の子だよな
ちなみに本作のアーティスト、エド・マクギネスはかなりのアニメ好きなのだとか

28 2016

ミラージュ

ミラージュマンミラージュ
【原題】MIRAGEMAN 2007年【チリ・米】


クラブの用心棒マルコは、強盗に両親を殺害された過去をもつ男。唯一の家族、弟のチトはそのショックで心を閉ざし、現在入院療養中。愛する弟の治療費と生活費を稼ぐため、クラブのオーナーからの嫌がらせに耐えながら、毎日一人黙々とトレーニングを続けるマルコだったが、ある日、強盗団が押し入る現場に遭遇。とっさに強盗のマスクで顔を隠して強盗団を撃退、襲われていた女性を救う。
翌日、ワイドショーでは「覆面ヒーロー、強盗を退治!」のニュースが。チトもニュースを見て大喜び。覆面ヒーローを真似て元気を取り戻していく。その様子を見たマルコは一大決断。お手製の覆面を被って「ミラージュマン」と名乗り、街に巣食う悪者たちと戦うことを決意する……

***

チリのアクションスター、マルコ・サロール主演の爽快アクションが存分に堪能できるチリ映画。
ヒーロー映画ではあるけれども主人公は別にスーパーパワーに目覚めたヒーローというわけではなく、格闘術に長けているだけのあくまで常人な男。

心を閉ざした弟が憧れるヒーロー……『ミラージュマン』の姿を保ち続けるため、主人公のマルコはカンフー映画チックなアクション(なぜか作中ではカラテと呼ばれてるけど)で街の不良や犯罪グループに立ち向かっていくというもので、努力の方向性がちょっとずれてる気もするが愚直に真面目に戦い続ける姿が堪らない。
(正直そんなにかっこ良くはない)コスチュームに着替える場所を探してもたついたり、コスチュームに着替えるのに手間取ったり、ミラージュマンに影響されたギークっぽい感じの偽ロビンなる男が登場したり、クスリと笑える描写も多め。
なんだかんだで主人公の戦闘スペックが高いので悪人たちとの戦いにも安心感がある……かと思いきや、様々な災難やまさかの裏切り、いいように振り回してくるマスコミ、大きな苦悩などが立ちはだかりハラハラさせられる。
いくら強いといっても現実はコミックのようにはいかず、普通に返り討ちにあってしまうこともある。

カメラワークが少々雑だったり、特殊効果も殆ど使われてないのもあって映像はややチープですが、ストーリーやアクションが面白いのでそこまでは気にならなかった。アクション映画スキーは一度見てみてほしい!
主人公があまり喋らず、基本寡黙に黙々と戦い続けるというキャラなのもちょっと新鮮だった。