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04 2017

ジェフ・ジョーンズ&ゲーリー・フランク他/DCユニバース:リバース

DCリバース表紙
『犯人は?ソーンか?』
『いや、ダークサイドやリバース・フラッシュよりもっと強い存在だ。
 会ったことのない未知の存在だ。
 希望と絶望の戦争が勃発する。愛と虚無。信念と不信。
 奴らの存在を感じたんだ。姿は見えない。でも、確実に存在している。
 虎視眈々と攻撃の機会を窺っている。
 今も……僕らを…
 …監視ウォッチしてる』

物語は――――
“THE NEW 52!”ニュー・フィフティーツーから“REBIRTH”リバースへ……!!

ウォリー・ウェスト(三代目フラッシュ)は、彼の先輩にあたるバリー・アレン(二代目フラッシュ)が引き起こした“フラッシュポイント”事件によって、現実の時空間から追放され、次元の狭間に囚われてしまった。虚無の空間を彷徨うウォリー……かつてキッド・フラッシュと名乗り、フラッシュの名を受け継いた彼だけが、この世界の鍵を見ることができる。いったい誰が“失われた10年間”を盗んだのか?ウォリーは地球に戻らなければならない。彼の愛する人たちが避雷針の役目を果たしてくれるはずなのだが、誰に接触を試みても、彼はますます世界から遠ざかり、真の消滅へと近づいていく……全宇宙の運命は、ウォリーの再生にかかっているのだ!


◆収録作品

2016年07月:DC Universe: Rebirth


◆関連作品過去記事
【クライシス・オン・インフィニット・アース】
【フラッシュポイント】
【ジャスティス・リーグ:誕生(The New 52!)】
【ジャスティス・リーグ:魔性の旅路(The New 52!)】
【ジャスティス・リーグ:アトランティスの進撃(THE NEW 52!)】
【ジャスティス・リーグ:トリニティ・ウォー(THE NEW 52!)】
【フォーエバー・イービル(THE NEW 52!)】
【ジャスティス・リーグ:インジャスティス・リーグ(THE NEW 52!)】
【ジャスティス・リーグ:ダークサイド・ウォー 1】
【ジャスティス・リーグ:ダークサイド・ウォー 2】

◆I look down at it and know without question: I love this world. But there's something missing.
ニュー52版ジャスティス・リーグ誌の実質的な最終話に当たる#50にて今後のDCユニバースに関する衝撃的な伏線が複数張られ、更なる展開に期待がかかった『ジャスティス・リーグ ダークサイド・ウォー 2』。
その続編的なエピソードにあたるのが本作『DCユニバース:リバース』なのですが、ここで張られる数々の伏線の衝撃度たるや、『ダークサイド・ウォー 2』のそれを軽々と超えていく内容でした。

ニュー52の世界……『プライム・アース』が生まれたのは、2代目フラッシュことバリー・アレンが自分の母親が殺されるという歴史を変えるために時間を遡った事で大きく現実が書き換えられた『フラッシュポイント』事件を引き起こしてしまったのがそもそもの原因。

それでもバリーはフラッシュポイントの世界で出会った仲間たちと歴史改変を阻止し、無事元の世界に帰還した……はずなのですが、実はバリーが帰還したのはそれまで自分が居た世界『ニューアース』ではなく、それまでの歴史とは細部が異なっている『プライムアース』。その事実に気づかないままバリーもこの世界に取り込まれてしまったのでした。
こうしてこれまでの設定や世界観を殆ど破棄し、第1話から再スタートを切ったリランチ……『ニュー52』は始まったのです。

しかし、過去の世界……『ニューアース』に存在していた人間が完全に消滅したというわけではなかった!
リランチ前の世界『ニューアース』に存在したバリーのサイドキックであり、後に3代目フラッシュとなったキッド・フラッシュことウォリー・ウェストは、今もなおスピードフォースと呼ばれる一種の超次元にアクセスし、次元の壁を超えながら必死にこのプライム・アースに取り込まれた友人たちに警告をせんと走り回っていたのだ!

トーマスウェインの手紙が鍵
命がけでプライム・アースを訪れ、友人に警告を伝えようとするウォリー
しかしかつての友人たちに過去の世界の記憶が呼び起こされることはなく
ウォリーはあえなくスピードフォースに引き戻される
この行為を繰り返しているうちに、彼の肉体は消滅の危機が訪れていた

実はこのプライム・アースが生まれた原因はバリーではなかった。
フラッシュポイントの世界で歴史改変を阻止したとき、本来バリーは元のニューアースに帰還できるはずだったのだ。
しかし、時間の外側からこの世界を監視していた“何者か”時系列再生の瞬間に10年間を盗み、歴史を断った。
そのためにDCユニバースに存在する人々の歴史に歪みが生じ、世界が改変されてしまったのだ。

この事実に気付いているのがウォリー・ウェストただ一人。
“何者か”がこの世界を監視し、攻撃の機会を窺っているという事実を仲間に伝えるためにウォリーは走り続ける。
自分が完全に消滅してしまう前に……

ウォリーの事を覚えている人物に会うことでその相手は『避雷針』としての役割を果たし、次元を超えてその世界に帰還することができる。
しかし何者かが介入し、歴史と記憶を奪ったこの世界ではウォリーを覚えてくれている人は誰ひとりとしていない。
命がけの警告が届かないウォリーの孤独な戦いっぷりが見ていて……辛い……!

その時何者かが介入した

ニュー52版でなく、リランチ前世界のキッド・フラッシュが登場するという掴みだけでも相当なインパクトのある展開なのですが、本作の衝撃はそれだけでは終わりません。

ゴールデンエイジに活躍したジャスティス・ソサエティのメンバー、ジョニー・サンダーがニュー52世界で初めて登場したり、アトムことレイ・パーマーも時間軸の極小構造体の奥の歪みに気づき、その調査を行っていたという事実が判明したり、ニュー52世界の鍵とされていた謎の女性・パンドラが“何者か”と接触したり、もう一人リランチ前世界からやってきた人物がニュー52世界に存在している事が描かれたりなど目を引く要素が目白押し。
各タイトル新章突入の前に様々な伏線を張って読者の期待を煽りまくっている。
そしてラストシーンとエピローグの衝撃度は各伏線のソレを大きく上回っていくからもうヤバい(語彙が足りない)。

……というわけで、いよいよDCコミックスの邦訳も『リバース』編に突入!!
昨年5月に発売された本作『DCユニバース:リバース』を皮切りに、DCコミックスは様々なタイトルを新シリーズとしてリニューアル創刊していきました。
世界観はそのままなので、それまでの設定を大胆に破棄して第1話から語り直すニュー52の時のようなリランチではなく、あくまで『新章突入』という形。
『スーパーマン』『ワンダーウーマン』『バットマン』『オールスター・バットマン』『ハーレイ・クイン』『スーサイド・スクワッド』『ジャスティス・リーグ』といった7タイトルが早くも小プロから邦訳が刊行予定なので今から楽しみ!!

◆感想
めっちゃくちゃ面白かった!!!!!
ジェフ・ジョーンズのストーリーの盛り上げ方の上手さってホントこれどうなってるの……毎回期待を裏切らない。
本作でのウォリーの孤独な戦いの顛末なんて涙なしには読めないからね。
ラスト付近の衝撃的な1シーンとエピローグにどうしても目が行くけどもウォリー・ウェストのエピソードとしても傑作だ。

あとパンドラちゃんがニュー52世界に振り回され続けていただけな感じがあってなんかもう可哀想になってきた。この娘不憫すぎる。邦訳で追いかけてきた分ではもうそういう印象。
でも最後に謎の人物に言い放ったセリフは心に残る……

これまでのニュー52関係の邦訳を追いかけてきた人や、今後小プロから刊行されていく『リバース』関連の邦訳に手を出していく予定の人はゼッタイ読んでおいたほうがいい一冊です。本当に。超イチオシの作品だ!!!!!

この世界を監視する者
この世界を監視ウォッチしている存在は何者なのか

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2 Comments

kk  

No title

最後の画像は消した方がいいかと…

2017/08/04 (Fri) 17:00 | EDIT | REPLY |   

michael  

>>kkさん
ちょっと直接的すぎましたね…画像差し替えました。

2017/08/04 (Fri) 18:15 | EDIT | REPLY |   

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